少し遅れたが、ミッドウィークに開催されたスーペルコパを振り返る。
■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
DF:アルベロア、アルビオル、セルヒオ・ラモス、コエントラン
MF:ケディラ、シャビ・アロンソ;カジェホン、エジル、ロナウド
FW:ベンゼマ
61分:ベンゼマ→イグアイン、66分:カジェホン→ディマリア、82分:エジル→マルセロ
ケディラが先発。ベンゼマも先発し、昨シーズン多くの試合に臨んだメンバーに近くなった。
■バルセロナの先発メンバー
GK:バルデス
FW:アレクシス、メッシ、ペドロ
72分:アレクシス→テージョ、83分:シャビ→セスク、87分:ペドロ→ジョルディ・アルバ
シャビ、イニエスタが中盤で揃って先発。最終ラインにとってうるさい存在のペドロも名を連ねた。
■マイボールを維持する段階へ
バルセロナ戦の流れは、当然ながら昨シーズンとはそれほど変化なし。マドリーはしっかり守って速い攻め、バルセロナは取られ方に気をつけながらボールを回して攻める形。
前半はしっかりブロックを作れており、よく攻撃をはじき返していた。このあたりの意思統一はどんどんよくなっていっている。
ペペが欠場し、アルビオルが先発したことで不安もあったが、その点も前半はそれほど問題になっていなかった。誰が出てもそれなりに形になるのは、チーム作りとして素晴らしい。3シーズン目まで続けてきた甲斐があったというものだ。
問題は、ボールを取った後。
取った後に囲んで奪い返し、素早く崩すのはバルセロナの得意な形だが、その網に引っかからずにボールを前に運ぶかプレスをかわすかして、マイボールの時間を作ることが、守備の負担を減らすことになる。
最近は、早くボールを前に運ぶだけでなく、ボールを落ち着かせる選択もできるようにはなってきているが、その精度がもっと上がってくれば。
そうなると、エジルだけでなく、中盤でパス回しに貢献できる選手を、ということになり、噂のあの選手なのかということとになるが、それは散々言われているので、とりあえずおいておく。
とにかく、現在のチームは、縦に速い選手を揃えたところから始まっており、そこから幅を広げていくことが必要だということがはっきり見えてきた。
それは、攻撃面だけではなく、守備の時間を少しでも減らすという意味でも、大きな意味を持つ。
後半、セットプレーで先制に成功。ロナウドはバルセロナ相手にもゴールできるようになってきており、精神的な成長を感じる。
その後、あっさり同点を許す。マドリーにとってやっかいな存在だったペドロに、ついにラインを破られた。
先制後の気の緩みもあるだろうが、そもそも、前半からずっとああいった集中力を持続すること自体に大分無理がある。
昨シーズンのリーガでは上手く行ったが、そう何度も90分継続させられるやり方かというと、個人的にはそう思わない。特に、伝統的に守備に不安があるマドリーにおいて、このレベルまで持ってきただけでも凄いというべきだ。また、これ以上守備に手を入れようとしても、ロナウドのように守備を免除されている選手がいる中では難しいという点もある。
だから、最初に書いたように、守備を強化するというよりも、攻撃を改善することで守備の時間を減らし、休める時間を作れるようにする段階に入っていく必要がある。
そうすることで、走り負けることも減っていくだろうし、この試合で見られたような、バタバタと失点するような事態も回避できる可能性を高めることが出来る。
■寸評だけ
個々のプレーについて少し。
エジルをはじめ、パスがずれるシーンがあったのが気になった。シーズン序盤という理由もあるかもしれないが、せっかくのマイボールを簡単に手放してしまうようなプレーはもったいない。
リズムを悪くするし、特にこういった試合では、即失点に繋がってしまう恐れもある。
そんな中、シャビ・アロンソのロングパスは相変わらずの精度を見せていて、頼もしい限り。
コエントランは、だいぶ良くなったように見える。落ち着いたというべきか。守備面で難しい左サイドだが、貢献はあった。
それだけに、同点の場面が悔やまれる。
ディマリアは相変わらず走ってくれる。そのメリットは変わってない。
そのおかげで、ベルナベウに望みをつなぐバルデスのミスからのゴールが生まれた。
■第2戦までに
第2戦は次のミッドウィークにベルナベウで。
この試合までに戦力補強は成っているだろうか。