遅くなったけれど、久々にベルナベウでバルセロナに勝利した試合を簡単に振り返る。
■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
MF:ケディラ、シャビ・アロンソ;ディマリア、エジル、ロナウド
FW:イグアイン
79分:ディマリア→カジェホン、82分:イグアイン→ベンゼマ、83分:エジル→モドリッチ
先発には報道どおりペペが復帰。前線はイグアイン。
■バルセロナの先発メンバー
GK:バルデス
FW:ペドロ、メッシ、アレクシス・サンチェス
31分:アレクシス・サンチェス→モントーヤ、75分:ブスケツ→ソング、81分:ペドロ→テージョ
プジョルは負傷のため出場せず。
■放り込み重視、イグアインは落ち着いて決めたかった
この試合でも、マドリーの守備ブロックはかなり機能した。
バルセロナらしく崩された場面は数えるほど。メッシが低い位置で組み立てるようなプレーが多かったのも幸いし、バルセロナの仕掛けをよく跳ね返せていた。イニエスタは相変わらずするすると抜けていたが。
ボールを持った時は、大雑把でも前へ入れる傾向が強かった。
中盤で回してプレスをいなすこともあるにはあったが、ラインの裏へ放り込む形が何度も。ベンゼマにはない裏への意識があるイグアインの起用は、このためだったかもしれない。
実際、先制はイグアインが長いボールをしっかり追ったことから。マスチェラーノは姿勢が悪い状態での処理を強いられ、ミスをした。
イグアインについては、ハットトリックしてもおかしくない試合だっただけに、1得点に”終わった”ことは非常に残念。
バルセロナ戦でそういったことを言えるのは贅沢だが、実際それだけのチャンスがあった。それを決めきれないのは、一流の彼に超がつかないことの大きな要因の一つ。
決めるべきところで決めるという安心感は、今のイグアインにはないし、ベンゼマにもないというのが正直なところ。勝ちはしたし1得点はしたが、残念な出来だったと言っておきたい。
ロナウドが同じような形で追加点を決めた。
ファーストタッチのところでは頑張ったが、浮いたボールのトラップが後ろになってしまい、難しい形になったが、強いシュートでねじ込んだ。バルデスのセーブでコースが変わったことが幸いした。
27分には、抜け出しかけたロナウドをアドリアーノが倒し、一発退場。
数的優位に立ち、合計でのリードも奪ったマドリーは、ゆっくりとした攻めに移行。
10人になったら、バルセロナといえども前線からのプレスは難しくなる。オーレの声もかかるような、マドリーの時間帯もあった。
ただ、ちょっと落ち着きすぎたかとも思う。
前半終了間際にメッシにフリーキックを決められ、アウェーゴールの差だけのリードになってからも、再びエンジンをかけなおすことはできなかった。
こういった展開はしばしばあるものだが、だからこそイグアインには前半で試合を終わらせてしまうような冷静さが欲しかった。
そうなっていれば、もっと楽にミッドウィークをすごすことができていただろう。
モドリッチは残り10分程度といったところからエジルに代わって登場。
試合としては失点が許されない難しい状況での出場だったが、落ち着いて試合に入ることが出来ていたように思う。
ゴール前で決定的なシュートを放つ場面もあり、配球だけでなく、エリアに入ってゴールに絡めそうなところも見せた。
時間は短かったとはいえ、今後に向けて期待を持たせるプレーだった。
■今後に向けた勝利
終盤、危ない場面を何度か迎えたが、そこはカシージャス。重要なセーブでリードを守り、試合はこのまま2-1で終了。
久しぶりにベルナベウでバルセロナに勝利し、合計スコアでもアウェイゴールの差で上回った。
重要度が低いとはいえ、タイトルを獲得したことで、チームが落ち着いてくれれば。
体力的な代償を払う代わりに、精神的に充実すれば、リーガでも立ち直れるだろう。
週末のリーガはベルナベウでグラナダと対戦。
モドリッチの先発はあるだろうか。