マドリーは17日、エスパニョールのGKキコ・カシージャと契約したことを公式に発表した。
マドリーのカンテラーノであるカシージャは1000万ユーロで獲得できる状況にあったが、報じられている移籍金はそれより安い600万ユーロで、マドリーとカシージャは5年契約を結んだ。
まずは国内から信頼できるGKを確保した。
厚い層に阻まれてはいるもののスペイン代表歴があり、エスパニョールでのプレーも確かなカシージャは、マドリーのカンテラーノでもあり、クラブのことを理解している。そうしたプレーヤーと僅か600万ユーロで契約できたことは、チームとしてはもちろん、予算面でも効果の高い移籍だと言える。
ナバスが1、カシージャは13を”ひとまずは”つけることになっており、現状でもかなり高いレベルでのポジション争いがある。
プレーヤーとしては控えになるのは難しい状況だが、優れたGKを2人使えるというのはチームとしては大きい。
昨シーズンはリーガで37試合(1試合はレッドカードによる出場停止)に出場。48失点、クリーンシートは13。
エスパニョールでは不動の地位を築いていた。
久々に戻ってきたマドリーでも同じように落ち着いてプレーしてくれればと思う。
■デヘア問題は続く
上にひとまずは、と書いた通り、これでGKの入れ替えが終わったわけではない。
長く続いているデヘア問題だが、カシージャとの契約は彼を諦めたというより、その獲得に向けてプレッシャーをかける意味合いも濃い。形式上、マドリーはナバスとカシージャで一定のレベルのGKの陣容を整えた形で、このままシーズンに入っても差し支えなくなっている。そうした状況を作ることで、マンチェスターU.には残り契約が1年のデヘアをフリーで手放さざるを得なくなることを現実感を持って突きつけ、デヘアには来たいなら早くしないと枠がなくなるよ、と警告している。
カシージャを確保した以上、マドリーは焦って大金を積んでデヘアと契約しなくても良くなった。
FWの契約も必要なマドリーとしては、2000万ユーロ台で解決したいと考えており、そうでなければ来夏ボスマン移籍で獲得することになるだろう。
GKについては、落ち着いて状況を見て判断できるようになったといえる。