レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第25節 vアラベス 

ミッドウィーク開催の試合もあり、日程が混んできている。次週もミッドウィークに試合があるので、コンディションが気になるところ。

 ■マドリーの先発メンバー

GK:ケイラー・ナバス

DF:カルバハル、バラン、ナチョ、テオ

MF:ルーカス・バスケスコバチッチ、カゼミロ、ベイル

FW:ベンゼマロナウド

 

73分:コバチッチ→セバージョス、80分:カゼミロ→マルコス・ジョレンテ

 

テオ、コバチッチが先発。4-4-2の形。

 

アラベスの先発メンバー

GK:パチェコ

DF:アレクシス、ラグアルディア、エリー、ドゥアルテ

MF:エルナン・ペレス、マヌ・ガルシア、ダニ・トーレス、ペドラサ

FW:グイデッティ、ソブリーノ

 

62分:ペドラサ→イバイ、マヌ・ガルシア→メドラン、74分:グイデッティ→ブルギ

 

下位とはいえ、残留争いからは少し遠い位置につけているアラベス。アウェイでここまで勝ち点9。

 

■状況をおさらい

ブログの更新が滞ってしまってもいたので、まずは最近の状況をおさらい。

 

PSGに勝利して以降、リーガではベティスに5-3、レガネスに3-1で勝利している。

中盤のバランスを崩したところから簡単にチャンスを作られることがしばしばあり、そのため失点も多い。PSG戦ではあれほど底で守備に献身したカゼミロもリーガでは相変わらず判断が緩く、いてほしいポジションを離れてすぐに高い位置を取ってしまう。

全ての試合で手堅くやれるチームではないのでやむを得ない部分ではあるが、最低限しっかりしてほしいところでもある。

今はリーガの緊張感が薄いので良いが、この調子で将来もというのは厳しい。

 

課題があるとはいえ、失点以上に得点が増えてきた方を評価すべきだと考えている。

攻めあぐねて焦れて失点するケースが多く、相手も守れる自信を持って試合に入ってきてさえいた前半戦に比べれば、準備していてもやられるという雰囲気のある攻撃が出来ている。

マドリーの緩さもあって攻め合う展開になりがちだが、そうなると地力の差でマドリーが優位に立てることが多い。前半戦のように、相手のやり方にあわせるのではなく、マドリーが好む試合展開に持ち込めていることで、失点の多さを感じさせない勢いを持続できていると言える。

 

その中心は両サイドだ。

アセンシオはここにきて復調し、受けて仕掛けることができている。仕掛けの印象を与えられれば、サイドバックを使うこともでき、相手にとって危険なプレーヤーに再びなってきた。

そのアセンシオ以上にこれまでの印象を覆す活躍をしているのがルーカス・バスケス

以前はボールロストが多く、クロスも中でチャンスがないボールばかり蹴っていて、守備に走るだけのプレーヤーになってしまっていた。

ところが、この数試合は判断が早くて良く、プレー全体に良い影響をもたらしている。下手な奪われ方をしないし、仕掛ける時も落ち着いてやれる場面を見極めて勝負しているので、おかしなボールが出てくることがほとんどなくなった。

彼のところからチャンスを作れるようになり、左右の良いバランスで攻撃ができるようになった。

 

マルセロの不在を感じさせないサイド攻撃ができているのには、彼らの貢献が大きい。

サイドバックの調子が上がってきてPSG戦を迎えていたが、その後は彼らがレベルを上げてきたことで、好調時のマドリーらしい両サイドからの攻撃が持続できている状況だ。

 

■攻撃はOK、守備は・・・

エスパニョール戦の両サイドは、バスケスとベイル。マルセロは相変わらず欠いているが、4-4-2の両サイドを広く使い、良い展開を作ることが出来ていた。

 

コバチッチとカゼミロのコンビはバランスの維持が難しい。カゼミロが上がりたがる以上、コバチッチに底にいてもらいたいが、それでは彼の長所が出ない。

この2人であれば、するする持ち上がれるコバチッチのドリブルを生かしたいので、カゼミロが自重する方が望ましいはずなのだが、互いの関係がはっきりしないまま。

 

そうしたことから、アラベスが速攻をスタートするとマドリーが3,4人で守る場面が何度もあった。

見ていて落ち着ける状況ではないものの、チャンスがあるのでアラベスが出てきてくれ、マドリーも相応のチャンスを作ることが出来ていた。

 

どちらが先に決めきるか、という時間が長く続き、44分、バスケスが右サイドからベンゼマへパス。ベンゼマは溜めてからすぐ横のロナウドへヒールパスを選択、ロナウドが反転してシュートできる速さの絶妙のボールが出て、ロナウドは左足でそのパスに応えた。

2度3度とベンゼマを指し、ベルナベウの観衆にベンゼマの貢献をアピールするロナウドの姿勢が素晴らしい。

 

拮抗した展開から、先に得点できたこと自体に、最近の復調傾向を感じる。

厳しい時期はこういう試合で先行され、更に追い込まれてしまう悪循環があった。悪くても点を取っていけるイメージができつつあるし、それはチームだけでなく見る側も同様。ベルナベウが以前ほどピリピリしていないので、プレーしやすくなっているように見受けられた。

 

■61分で勝負あり

後半開始早々にマドリーが追加点。アレクシスのトラップが大きくなったところをベンゼマが見逃さず、ボールを奪って持ち上がり、左を走っていたベイルへ。

ベイルは落ち着いてニアを抜くシュートを決め、2-0とした。

61分にはバスケスのアシストでロナウドが2点目。3-0とし、30分を残して勝負を決めた。

 

こうなると、最近騒がしい控えの起用が焦点に。

ジダンの選択は、73分にコバチッチをセバージョスに、80分にカゼミロをマルコス・ジョレンテにという2交代。

3点差がありながら残り20分を切ってからの交代ということで、それだけを見ると交代の遅さが際立つところ。

 

ただ、CLも再開している状況で、せっかく取り戻しつつある良い流れを維持したいという考えも理解できる。

ジダンは交代で控え組に時間を与えるというより、そもそもローテーションによって先発させることで出場機会を作る傾向が強いので、こういう場面での交代策の有効活用は期待できないということもある。

セバージョスやマルコス・ジョレンテのような序列のプレーヤーのためには、コパ敗退は非常に痛かった。

 

終了間際にはペナルティ。ハットトリックの可能性があったロナウドは、先制点の際のパフォーマンスに続き、ベンゼマに得点機会を譲る配慮を見せた。

ベンゼマはきっちり決め、BBCが揃って得点。

9番としては異常とも言えるレベルでエゴなくロナウドとベイルにボールを回すベンゼマの存在の大きさを、彼は分かっているのだろう。

どれだけアシストしても批判が多いベンゼマに目に見える結果を出してもらうことで、チームを取り巻く環境が良くなれば良い。

 

■最後に

危ない場面、守備の課題もありつつ、久々の無失点で試合を終えた。

ロナウドはいつものように得点を挙げるようになり、ベイル、ベンゼマもゴールと、課題を忘れられるくらいの爽快な結果だ。

 

CLや上位陣との試合など、重要な場面で守備を締めてくれれば言うことはない。

リーガでは復調してきた攻撃面の維持を図り、相手にとって怖い攻撃を続けていってほしい。それがひいては守備の負担軽減にもなるからだ。

 

次節はまたミッドウィーク。エスパニョールとアウェイで対戦する。