レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

CWC決勝 vアル・アイン

鹿島を下しての決勝。リーベルを倒したアル・アインとの対戦は、問題なく勝利。CWC三連覇を達成した。

 

 

 ■マドリーの先発メンバー

GK:クルトワ

DF:カルバハル、バラン、セルヒオ・ラモス、マルセロ

MF:マルコス・ジョレンテモドリッチ、クロース

FW:ルーカス・バスケスベンゼマ、ベイル

 

70分:クロース→セバージョス、82分:マルコス・ジョレンテ→カゼミロ、84分:ルーカス・バスケス→ビニシウス

 

マルコス・ジョレンテがカゼミロの代役として出場機会を継続して得ている。

 

アル・アインの先発メンバー

GK:エイサ

DF:アハマド、イスマイール、ファイズ、塩谷

MF:M.アブドゥルラフマン、ドゥンビア;シャハト、ヤスラム

FW:ベリ、カイオ

 

64分:アハマド→モハメド、67分:M.アブドゥルラフマン→A.アブドゥルラフマン、75分:ベリ→ナデル

 

開催国枠で出場しているアル・アインリーベルとの打ち合いを制して決勝進出となった。

 

ジョレンテ、徐々に

カゼミロは試運転程度の出場機会が続いており、マルコス・ジョレンテが継続して先発している。

ジョレンテの当初の印象は、頑張っているが、それゆえにクロースとモドリッチを支える黒子になりきれていないというものだった。

彼らがいる以上、ピボーテジョレンテがキーとなるパスや高い位置への進出で存在感を示す必要は大きくない。逆に、彼らが詰まった時に後方に安全にボールを下げられる位置を取ることや下げられたボールの簡単な捌き、守備の負担を軽減するポジショニングといった仕事が多く求められているポジションだ。

ジョレンテ攻撃面での仕事も担い、前線へも顔を出すようなスタイルで中盤に入ってきたから、返ってクロースやモドリッチとの役割分担に混乱を生じていた。

 

そこから数試合が経過して、ジョレンテのスタイルは徐々にチームに馴染んでいるように見える。底に留まってのプレーも意識して増やしているようで、初期に比べると簡単に預けてもらえる場面が増えた。

周囲もジョレンテがそういうプレーをすることを織り込んできつつあり、高い位置でもボールに絡める可能性が高くなっているように見受けられた。

カゼミロと同じようにしていたのでは競争に勝てないので、差別化という点では良い傾向。カゼミロの問題点の1つは精度なので、攻撃面で精度を出せるところを示せれば選択肢は増える。

 

ただ、上がった後のケアは不十分。カゼミロは個人で潰して攻撃を寸断できるところを示してきたが、ジョレンテにはそうしたところが見られないから、組織で対応することになる。

その時にサイドバックも不在、クロースもモドリッチもポジションが悪い、となるとまずい。

この試合でも戻りながらの守備になることがしばしばあった。アル・アインの攻撃がそれほどレベルが高くなく、最終的には処理できていたものの、ヨーロッパでこれを続けているわけにはいかない。

 

ジョレンテの今のスタイルも取り込んだ構成とするためには、カゼミロとは違う修正が必要になってくる。彼個人としては良いプレーを見せてくれ、セットプレーからゴラッソも決めているので、後はその要素をチームに取り込めるかどうか。

 

■先制も、やはり追加点は遠く

マドリーは13分にモドリッチのゴールで先制。シュートはもちろんだが、ベンゼマポストプレーが見事。こういうアシストが出来ることが彼の価値だ。

前半は致命的なミスもあり、先に失点していてもおかしくなかった。力量差と言ってしまえばそれまでだが、マドリーらしい試合展開でリード。

 

その後は無理をしない攻撃と、サイドでのプレーを中心として試合を進める。

ベイル、バスケスともに、基本的には利き足のサイドに配置されているので、クロスが多くなる。あとは合わせる人がいれば、というところ。

先制点のような形であればまだいいのだが、より幅を取った位置からのクロスに対しては中央の迫力不足は否めない。マリアーノも負傷しているので、単純な頭数としても、ベンゼマと並んで配置できるような9番タイプがいればと考えてしまう。

 

セットプレーから60分に先述のジョレンテ、79分にセルヒオ・ラモスがゴールを挙げ、3-0としたものの、レベルの差を考えると、無理に人数をかけなくても、もっと早い時間に追加点を決めて楽な試合にしたかったというのが正直なところ。

イスコなどの中盤の能力に期待する向きもあろうが、私としては前線のベンゼマ、ベイル、バスケス、アセンシオ、ビニシウスといった面々にもう少し得点面での働きを期待したい。

 

今冬からはCLに出場したプレーヤーのカップタイドがなくなっている。制度上は夏と同様の補強が可能となっているから、序列に大きな変化をもたらす契約も十分にありうるということだ。

それぞれの役割はこなしつつ、数字に残る結果を出さないといけない危機感をプレーで示してほしい。

 

■最後に

塩谷にゴラッソを決められたものの、ビニシウスのプレーからのオウンゴールで4-1とし、マドリーはCWC三連覇。

CWCのバッジをつけていられる期間を今シーズン終了まで伸ばした。

 

相手としては格下だが、マドリーにとってはだからこそ負けられない大会であり、そういう意味ではCLの良い予行演習となったとも言える。

この試合のように最終ラインで失点に直結するようなミスをしていては、CLでは未来はないし、鹿島戦のような立ち上がりの手堅いプレーを実行することも、今後において参考になる点だ。

 

1月3日まで間隔が空き、つかの間のオフ。

この遠征を負傷者が増えることもなく終えられたのは幸いだ。心身ともコンディションを整えて、期待が持てる後半戦となることを願っている。