昨シーズンはチェルシーにレンタル移籍していたコバチッチが同クラブに完全移籍することが発表された。
報道によれば移籍金は4500万ユーロ。チェルシーとは5年契約。
率直に言って惜しい移籍である。
コバチッチは、プレー機会があればインテリオールでボールを運び、守備にも貢献していた。
モドリッチの正当な後継者と考えていたのだが、そのモドリッチがいまだにトップレベルでプレーできていることがコバチッチにとっては災いとなった。絶対的な主力扱いであるモドリッチ、クロースに次ぐ序列で、満足な出場機会が得られず、徐々にマドリーに対するモチベーションが失われることになった。
彼のマドリー加入はベニテスの数少ない功績の1つである。ベニテスが彼を挙げなければマドリーが彼と契約することは恐らくなかっただろう。
ただ、惜しむらくはタイミングが早すぎた。モドリッチは健在、下からはバルベルデのような存在が突き上げてくる現状では、マドリーでの未来はないと彼が悟るのも理解できる。
今後はチェルシーでより素晴らしい存在になれるよう、階段を上っていってほしい。
能力はともかく、彼のような境遇のプレーヤーを4500万ユーロで手放せたのはマドリーの今後のオフにとっては好材料。
マルコス・ジョレンテと2人だけで9000万ユーロ近いプラスを得ることが出来た。今後も余剰戦力をうまく整理して、出来るだけ早くプレシーズンに向けた体制を整えていってほしい。