このところ更新が遅れており、申し訳ありません。できるだけ飛ばさないよう、心がけていきます。
さて、ミッドウィークに行われたCLグループステージ第4節、レギア・ワルシャワ戦。ワルシャワでの試合だが、制裁により無観客試合となっている。
■マドリーの先発メンバー
GK:ケイラー・ナバス
DF:カルバハル、バラン、ペペ、コエントラン
MF:ベイル、コバチッチ、クロース、モラタ
65分:ベンゼマ→ルーカス・バスケス、77分:コエントラン→アセンシオ、85分:モラタ→マリアーノ
コエントランが復帰。途中出場で結果を出しているモラタが先発となった。
■レギア・ワルシャワの先発メンバー
GK:マラシュ
DF:ベレシニスキ、ジェジニチャク、パズダン、フロウシェク
MF:コプチンスキ、ムーラン;ギレルメ、オジジャ・オフォー、ラドビッチ
FW:ニコリチュ
69分:ニコリチュ→クハルスキ、77分:ラドビッチ→プリヨビッチ、86分:オジジャ・オフォー→ヨドウォビエツ
狙うは3位のレギア・ワルシャワ。大切なホームの試合が無観客となってしまった。
■言うことなし
風邪によるマルセロの招集外があり、コエントランが先発。中盤ではもとよりカゼミロ、モドリッチが負傷により離脱中で、クロースの負担が大きく、インテリオールにもしわ寄せがある。前線ではモラタが好調で、そろそろ先発で試したい一方、ベンゼマも使ってコンディションを高めたい。
こうした様々な事情があって、この試合の先発メンバーが決定されたものと考えられるが、余りにもバランスが取れていない。攻撃では組み立てが困難になるし、守備時はロナウドが前残りするのでベイルとモラタがサイドを埋めることになるものの、この2人も攻撃時にポジションチェンジをしているので、両サイドにそのまま下がってこられるとは限らない。
攻守ともに歪な状態で、まともに機能しなかった。
こうした布陣を採用した影響は、プレーヤーの精神面にもあったように思う。
前節でレギア・ワルシャワとの力の差は感じており、まして今節はアウェイとはいえ無観客試合。問題なく勝てるだろうと思える要素が多い試合にこの構成となると、漠然とした油断を取り払うのではなく、そうした認識を追認した形になってしまう。
もちろん、目に見えて手を抜くということはないが、どうせ何とかなるだろうという慢心がはびこり、全体としては緩むばかりとなる。
幸運にも開始直後にベイルのゴラッソで先制、ベンゼマも追加点を挙げたものの、逆に2点差をつけたことで、更に集中力は落ちてしまったのかもしれない。
前半のうちにオジジャ・オフォーのゴールで1点差となっても危機感は回復することなく、逆転されてようやく慌てだす有様だった。
マドリーの2点目、3点目の場面を見ると、レギア・ワルシャワの人数は揃っていても、マドリーのプレーヤーは十分にプレーできるスペースを見つけられていた。地力の差は明らかであり、きちんとボールを運べる構成とし、アタッキングサードでのプレーを増やしていれば、より多く得点できていたし、相手の攻撃機会を奪うことも出来ていただろう。
それをみすみす放棄し、自ら勝ち点を手放すことになった。マドリーは引き分けにも値しなかったというべきだろう。
■教訓を得て
今後いかに楽が出来そうな相手であっても、ジダンが成立し得ない構成のチームを送り出すようなことはなくなるだろうという点、また、ピッチでの緩みも減っていくだろうという点で、この試合は勝ち点1以上に意義深いものとなった。
残念なことに、こうした試合は年に1回は必ずあるものであり、都度同じようなことを教訓として得ることになるのだが、今シーズンそうしたことを学ぶ機会がCLグループステージの段階で良かったという他ない。
リーガでは勝ち点を落とせないし、トーナメントでそんなことに気づくようでは手遅れだ。グループステージの1位通過のハードルは高くなったとしても、他の選択肢よりはまだ挽回可能で傷は浅い。今のうちに高くなった鼻を折ってもらって、きちんと反省する機会が与えられたことを幸運と思うしかない。
残り2節を残して、ドルトムントはグループステージ突破が決定。マドリーはスポルティング、ドルトムントと連勝しないと1位通過は難しくなった。次節はアウェイでスポルティングと対戦する。
今週末のリーガは、ベルナベウでレガネスと。こちらも力の差はある相手。同じ失敗を繰り返さないことが、プレーヤーにも監督にも求められる。