レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第23節 vレアル・ソシエダ

CL前の最後の試合。ラ・レアルとの第23節を振り返る。

 ■マドリーの先発メンバー

GK:ケイラー・ナバス

DF:カルバハル、バラン、セルヒオ・ラモス、マルセロ

MF:ルーカス・バスケスモドリッチ、クロース、アセンシオ

FW:ベンゼマロナウド

 

63分:ルーカス・バスケス→イスコ、モドリッチコバチッチ、73分:アセンシオ→ベイル

 

フラットな4-4-2。バスケスとアセンシオが両翼となった。

 

レアル・ソシエダの先発メンバー

GK:ルジ

DF:オドリオソラ、エルストンド、ラウール・ナバス、デラベージャ

MF:イジャラメンディ、スルトゥサ;カナレス、シャビ・プリエト、オヤルサバル

FW:フアンミ

 

60分:カナレス→バウティスタ、スルトゥサ→スベルディア、83分:フアンミ→グリディ

 

今シーズンは中位のラ・レアル。残留争いもちょっと怖い位置にいる。

 

■サイドから良い形

1分、ロナウドのクロスに絞ってきたバスケスが合わせて先制。

最初の攻撃で入るのは出来すぎだが、序盤にゴールを挙げたこと自体久しぶり。優位に立って試合に入ることが出来た。

 

マドリーはBBCを揃えた4-3-3ではなく、4-4-2。この形であっても、両サイドに2人ずつは確保されているので、サイドからの攻撃がスムーズなのは変わらない。

カゼミロがいなかったことで、奪った後にモドリッチやクロースに預ける手間が減り、よりサイドへの展開が速くなってもいた。

 

バスケスもカルバハルを助けることは出来るし、彼より仕掛けられるアセンシオのいる左サイドはマルセロと良い距離感で絡んでチャンスを作っていた。

バレンシア戦のマルセロのゴールのシーンのように、相手の方が人数が多くてもパス交換で剥がしていける期待感があり、守る方としては、同数での対応に不安は残るもの。そういう意識で対面すれば、少しずつ組織をずらしていけることに繋がっていく。

サイドを中心として、攻撃に良い循環が見られた。

 

27分、その左サイドから2点目。アセンシオが2枚ひきつけたところにマルセロが走りこんでフリーに。中をしっかり確認する時間を得て、マイナスの位置にフリーで入り込んできたロナウドに正確な低いクロス。シュートコースは甘かったが、ルジの体の下を抜けて決まった。

34分は右サイドから。バスケスが持ち込んで、エリアすぐ外のクロースへパス。

ダイレクトで合わせたシュートがゴール隅に決まり、3-0。

37分にはクロースのコーナーをロナウドが頭で合わせ、4-0とした。

 

サイドを崩して、中央の狙いはゴールエリアではなくややマイナスというのは、昨シーズン得意だった形。狙い通りのプレーで前半のうちに試合を決め、セットプレーもゴールに繋がるという望外の出来となった。

 

■カゼミロと守備

カゼミロの不在で守備に不安はあった。

ただ、彼が自由に動く最近の傾向では、彼の存在がそのまま守備の強さには繋がらない。

 

底に留まって相手の攻撃の芽を早めに摘めてこそ、カゼミロの守備面での存在意義があるのだが、そういう仕事を出来る場から遠ざかっている現状で、組み立てに難のある彼をどうしても起用するというメリットは薄いといわざるを得ない。

 

どちらかと言えば、この試合のように4-4-2とし、4-4がしっかりブロックを作る意識を持って守備にあたった方が、計算上破綻は少ない。

もともとバランスが難しい構成の時に、カゼミロが底で独力によるカバーをしてくれるのが彼の強み。今の傾向のように4-4で守るつもりがカゼミロが突出するといった事態になると厳しいのだ。

 

無理せずプレーエリアを自重してくれるようなCLの舞台なら、カゼミロの価値は高まるだろうか。

 

■楽々の後半

CLを控えていることもあり、前半で勝負を決めたことで、後半は省エネモード。

バスケスをイスコ、モドリッチコバチッチ、アセンシオをベイルと、順当な交代で出場時間を分け合った。

このタイミングの試合で無理をしなくてすんだのは良かった。最後まで走り回るよりは全体として体力温存も出来るし、負傷のリスクもずっと低くなる。

 

74分にバウティスタ、83分にイジャラメンディと終盤に崩されて失点を喫したのは残念だが、タイミングを考えればやむを得ない感もある。

ペースを落としていった後半に、この時間帯まで失点しなかったのが幸運だった。

 

80分にロナウドハットトリック

裏へ走ったベイルへのパスから、左足で持ち出してシュート。ルジが弾いたところにロナウドが詰めた。

この点差と時間帯でも、シュートに詰めていたロナウドの意識はさすが。

ベイルのゴールにはならなかったが、短い時間で速さと強さを見せてくれた。彼の一番の懸案である負傷もなく、一安心。

 

■最後に

5-2でマドリーが勝利。

前半で試合の行方を決められたのはいつ以来だろうか。今シーズンフィエスタとなった試合の中でも、最も早い時間から落ち着いて見られた試合の1つになった。

 

サイドを中心に良い攻撃の形が見られ、両サイドバックのコンディションもまずまずと、良い手ごたえがあった。

守備の強さは、舞台が変われば最後まで持続するだろうし、CLに向けてはやはりサイドを重視した形で臨むのが良さそう。

カゼミロを使う場合は、彼にあれこれ求めず、シンプルにプレーしてもらえば。