レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第38節 vビジャレアル

最終節はアウェイで引き分け。キエフ行きに向けての調整といった感があり、緩い中で良いところも悪いところも出た試合となった。

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 ■マドリーの先発メンバー

GK:ルカ

DF:カルバハル、バラン、セルヒオ・ラモス、マルセロ

MF:カゼミロ;モドリッチ、クロース;イスコ

FW:ベイル、ロナウド

 

62分:ロナウドベンゼマモドリッチルーカス・バスケス、73分:イスコ→コバチッチ

 

第3GKのルカを先発させたことで、この試合の扱いを見て取ることが出来る。

 

ビジャレアルの先発メンバー

GK:アンドレス・フェルナンデス

DF:マリオ・ガスパールアルバロ・ゴンサレス、ボネーラ、マリン

MF:ハビ・フエゴ、ロドリ;ソリアーノ、フォルナルス、サンソーネ

FW:ウナル

 

57分:ハビ・フエゴ→アル・ダウサリ、67分:ウナル→ロジェール・マルティネス、77分:フォルナルス→カスティジェホ

 

上位4クラブとは差があるも、最終的に5位でELは確保した。

 

■ベイル、ロナウドが揃って

アトレティコを抜いて2位につけることは可能だったものの、もちろんそれに全力を注ぐという雰囲気にはならず、全体のプレーレベルとしてはCLの参考になる部分はあまり多くない。

リーガとは別の顔になるのがマドリーなので、この試合でこの程度だったからといって、今週末のメンタリティに疑問を持つ必要はないだろう。

 

そうした中で良かったのは、2トップがゴールを挙げたこと。

 

まずベイルについては、ロナウドと併用される形の時に中央で存在感あるプレーができた点が評価できる。

最近のベイルは、ロナウドにスペースを空けることを意識して、サイドから中央に入ってくるプレーが少なくなっていた。

もちろんサイドで起用されている時は最低限ポジションを埋めてほしいから、トップ起用のように自由に移動することはできないが、以前にも書いた通り、サイドで献身的に上下動するのならバスケスとの差別化は図れないし、実際そういう目的ではバスケスが如実に出場機会を掴んでいる現状にある。

ロナウドとスペースを交換しながら、ゴールに直結できるポジションにいることでベイルの長所が発揮できるのだから、こうして中央にいる時間を増やしてほしいところだ。

もっと早くこういうプレーが見られていればと思ってしまうのが何とも残念。彼のマドリーでの物語に続きがあるかどうかは、今夏にはっきりすることになるだろう。

 

ロナウドは何と言ってもコンディション。

決勝に間に合うとは思われていたが、それでも1週間前の試運転で問題なしと判断ができることは大事。無理をさせず60分で下げたが、その時間で得点してしまえるのが彼のすごみ。

内外に不安を感じさせない状況で最終節を終えられて何よりだった。

 

■課題も

最初に書いた通り、後半になって緩んだのは事実だが、この試合の扱いを考えればやむを得ない。こういう追いつかれ方も、1週間後に向けて良い薬になると思えば受け入れられる。

一方で、このように不用意に勝ち点を落としてきた結果がリーガの順位とバルセロナとの勝ち点差に反映されていることも事実なので、今は良いとしても今後取りこぼしを減らせる試合運びを身につけてほしいとも思う。

 

イスコシステムによるサイドの弱さは構造的なもので、ここを突かれると辛い。サイドバックがそれぞれ2人分の仕事をしてカバーできるかどうか、というくらいだから、ちょっとでもレベルが落ちると途端に苦しくなってしまう。

 

それに輪をかけて不安定さを増す要因になっているのがカゼミロのポジショニングで、モドリッチとクロースに組み立てを任せて高い位置に進出してしまうから、奪われた後のフィルターが非常に薄くなっている。

組み立てに寄与できないし、持つと狙われるところなので、彼のところで無理せずシンプルにするのは理に適っている。が、だからといって高い位置に出て行くと、最終ラインがすぐに晒されることになってしまう。

今シーズンはずっとこのように高い位置への進出をしているから、ジダンも積極的かどうかはともかく認めていることなのだろうし、大きな試合ではさすがにフラフラしない判断もなされている。

 

とはいえ、守備への貢献とポゼッション時の問題のジレンマを解決できないままでいるようなら、もっと両立できるプレーヤーを入れようという流れになるのも時間の問題だ。現有戦力でもコバチッチが代わり得る立場にいるのだから、クロースとモドリッチに次ぐあと1人を誰にすべきかはよく考えるべき課題だと言える。

 

結果は重要でない試合とはいっても、終盤にあっさり2失点は後味が悪い。リーガだけを考えれば、うまくいかなかったという印象になってしまう。

容易に緩むメンタリティも含め、リーガのタイトルを争っていくためには足りないものが多かったことを強く感じる後半となった。

 

■最後に

最大の好材料は負傷者が復帰し、新たな負傷者を出すことなく終えられたこと。

バイエルン戦でもそうだったように、こうしたタイミングで戦力が揃っているかどうかもチームのマネージメントとしては重要な要素で、何とかやり繰りしつつやってきた成果だといえる。

 

全員でキエフに向かうことができるのはすばらしいことだ。多くの選択肢を持つことができ、様々な状況に対応することが出来る。

どういった11人がでるにせよ、シーズンの最後にふさわしいプレーを期待したい。