レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第34節 vアスレティック

試合の間隔が短く、しかも昼間。条件的に苦しかったものの、サン・マメスで勝ち点3を得た。

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 ■マドリーの先発メンバー

GK:クルトワ

DF:カルバハル、ミリタン、セルヒオ・ラモス、マルセロ

MF:カゼミロ;モドリッチバルベルデ

FW:アセンシオ、ベンゼマロドリゴ

 

74分:ロドリゴルーカス・バスケス、アセンシオ→ビニシウス、85分:バルベルデ→クロース、89分:ベンゼマ→ヨビッチ

 

アセンシオが先発。ビニシウスではなくロドリゴが左に入った。

 

アスレティックの先発メンバー

GK:ウナイ・シモン

DF:カパ、ジェライ、イニゴ・マルティネス、ユーリ

MF:ダニ・ガルシア、ウナイ・ロペス;イニャキ・ウィリアムス、ムニアインコルドバ

FW:ラウール・ガルシア

 

21分:ジェライ→ウナイ・ヌニェス、63分:コルドバ→デマルコス、ウナイ・ロペス→ベスガ、78分:ダニ・ガルシア→サンセ、イニャキ・ウィリアムス→ビジャリブレ

 

熱いスタジアムを味方に、アウェイではいつも辛い試合となるアスレティック

無観客で閑散としたスタジアムは、他のクラブよりも落差を感じる。

 

疲労

3日に一度の試合が3週間ほど続いて、さすがに疲労の色が濃くなってきているように見える。

 

今の戦力だと、前線に独力で打開できるプレーヤーが少なく、皆でよく走ってスペースを作らなければならず、誰かにお任せして省エネとはなりづらい。

中盤でのイーブンな状態からボールを一気に運べるビニシウスはベンチ、確実に相手を剥がして前を向いてくれるアザールは負傷と、そんな中でも変化がつけられるプレーヤーがいなかったことも恐らく影響した。ただでさえブロックが固く、タフな寄せが長所のアスレティックを前に、急所を突けないポゼッションが続くこととなった。

 

守備の出足は直近の試合に比べると多少ましで、前から当てはめてボールを取りに行く守備はある程度機能した。

ただ、アスレティックもさすがで、簡単にマドリーの思惑通りとはならない。ボールは回収できても位置は低めで、攻撃に繋がる形とすることはできていなかった。

 

アスレティックの強みは、前線で明確なターゲットになれるラウール・ガルシアがいること。

危なければ長いボールを蹴っても、そこそこの確率でマイボールを確保できるし、相手が食いつきすぎていれば速さのある2列目がスペースを生かして飛び出してくる。

セルヒオ・ラモスが空中戦に出ていって、歪になった最終ラインをイニャキ・ウィリアムスが狙うプレーは何度も再現できていた。

 

あくまで繋ごうとするラ・レアルとはスタイルこそ違うが、GKからのボールを計算に入れておけるチームという意味では似ている。

プレスにいっても取り切れないチームに対し、どうボールを回収して攻めるかという点は、マドリーにとっての難題だ。

 

■失点を防ぐ守備はOK

このように、攻撃に繋がる守備とはならなかったものの、守備にまず求められるべき失点を防ぐというポイントにおいては、よく凌いだといえる。

 

株を上げたのはミリタンだ。

バランが欠場したためにお鉢が回ってきたが、穴を埋めるには十分すぎるほどのプレー。

最初にチャレンジするセルヒオ・ラモスの後の広大なスペースをカバーする役割は大変で、予測の早さとともに身体的な能力が求められる。

ペペが去った後バランはよくそれを務めてきた。一方で、3番目のセントラルとの差が大きいことが問題となってきてもいた。

 

中断前のミリタンもその役割を果たせず、チームの結果もついてこなかったことで、セントラルの控え問題を解決するには至らないと思われていた。

難しいチームを相手に、不安が大きかったというのが率直なところだ。

 

組織としての守りはもちろん、イニャキ・ウィリアムスを抑えこむことで、個の能力の高さも示した。

これまでの不安を吹き飛ばしてくれ、今後に期待が持てるプレーをしてくれたのだから素晴らしい。

 

少なくとも負けることはない。

そう思える守備が、誰が出ても継続できている。

カルバハル、セルヒオ・ラモスは出ずっぱりで、疲労や負傷が心配ではあるが、再開後ここまでの守備の質は称賛に値する。

 

■優勝へ

守備で粘っていれば、この試合のようにペナルティや、セットプレーのチャンスは巡ってくる。

もろい時は、数少ないチャンスが来るまで粘れず、先に崩れて機を逸するもの。それがないからこその試合展開と言えよう。

 

これまで書いてきた通り、現状の内容はマドリーに求めたいレベルのものでないことは確かだ。試合全体を通してみると、やりたいことをやれず停滞感が出ることも少なくない。

それでも、厳しい日程の中で結果を出すために必要な、先に崩れない、失点しないというラインはクリアしている。

 

劇的なゴールで勝ち越す、逆転するといったジェットコースターのような内容ではないが、厳しい試合で勝ち点を落とさないまま走り続けられているという点では、前回優勝時と雰囲気が似ている。

理想を持って改善点は意識しつつ、現実的な目標へ向けて少しずつハードルを越えていっていることは、進歩として評価したいと思う。

 

■最後に

次節アラベス戦は金曜開催で中4日。ようやく小休止といったところ。

 

しかしその次のグラナダ戦は月曜開催と、緩急が激しい。

これ以上の負傷者が出ないよう、祈るしかない。