レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第38節 vレガネス

最終節は引き分け。11連勝とはならなかったが、メンバーを落として負けずに終えることができた。

 

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 ■マドリーの先発メンバー

GK:アレオラ

DF:ルーカス・バスケス、ミリタン、セルヒオ・ラモス、メンディ

MF:カゼミロ;イスコ、バルベルデ

FW:アセンシオ、ベンゼマ、ビニシウス

 

46分:セルヒオ・ラモス→ナチョ、61分:ベンゼマ→ヨビッチ、カゼミロ→クロース、アセンシオ→ブライム

 

レガネスの先発メンバー

GK:クエジャル

DF:ロサレス、スロバス、タリン、ブスティンサ、ジョナタン・シルバ

MF:レシオ、アマドゥ;ブライアン・ヒル、ルイバル

FW:ガリード

 

46分:ルイバル→ゲレーロガリード→オスカル、55分:タリン→アサレ、レシオ→ロケ・メサ、78分:アマドゥ→アビレス

 

レガネスは残留には勝つしかない状況であった。

 

■うまく先制も右サイドが問題

9分、イスコのフリーキックセルヒオ・ラモスが頭で合わせて先制。

メンバーを落とし、レガネスのタフな守備に苦労するかと思われた立ち上がりだったが、こうした形でセットプレーで先制できることに中断明けからの流れが見える。

レガネスとしては、まずそこだけは押さえたいと考えるはずのセルヒオ・ラモスのところを完全に空ける形となってしまいもったいなかった。

 

リードを得たマドリーの守備強度は、優勝が決まったチームとは見えないようなレベル。

すぐに始まる来シーズンに向けて競争は続いているといった様相だ。ミリタン、イスコはどうかと思っていたが、大きな問題となることはなく、この点についての印象は良かった。

 

チームとしては、レガネス右サイドで作られている時に寄せきれず、ブライアン・ヒルの左サイドに振られた時の対応に問題を抱えた。

本職ではないバスケスの守備でのプレーはそれなりといったレベルに留まり、何度も危ない場面を作られた。

ウイングとしては守備への貢献があるとはいっても、運動量で数的優位を作るタイプで、対面の守備がうまいわけではない。まして、下がりながらの応対を強いられると、ボールにチャレンジできないので苦しい。

カルバハルの控えは、まず彼よりもナチョであるべきだろう。

 

ビニシウス、アセンシオともに守備での勤勉さはあったが、それ以上とはならず。右サイドはバスケスのサポートが必要で仕方ない面があると考えられる。

一方、ビニシウスの仕掛けの単調さは気になった点で、メンディやイスコのサポートをうまく生かせなかった。せっかくメンディが台頭してきて、左サイドバックはマルセロでもメンディでも問題なくなっているのだから、彼らをうまく使っていくべきだ。

かさにかかってプレーするのではなく、単独でやり切る場面とそうしない場面を使い分ける判断を求めたい。

 

レガネスは前半アディショナルタイムに攻撃を引っ張っていたブライアン・ヒルが同点ゴール。

狙い通りといった形で後半に望みをつないだ。

 

■狙い通りの2点目、その後はレガネス

後半に入ってナチョが復帰。セルヒオ・ラモスを休ませた。

支柱が下がっても守備の強度は変わらず一貫。この点はシティ戦に向けて希望が持てるところ。

 

52分、相手ボールになった直後に奪い返し、イスコが抜け出したアセンシオにラストパス。アセンシオが落ち着いてGKを制し、勝ち越しに成功した。

早いプレスと、マイボールになってからの裏を狙う判断がスムーズで、良いゴール。

 

78分にまた左サイドからのボールでやられたのはやむなし。対策なしで、相手の狙いが定まっているとこうなるという良い教訓だ。

高さがあるわけではなく、守備の技術もウイング並のバスケスをこうした形で使うならそれなりの手当てが必要とこの試合でしっかり見ることができた。

現状のチームにおいて右サイドバックを基準に構成を考えるのは無理があるので、カルバハルの代役は、一人でも守る計算が立つナチョがベターだろう。

 

終盤は残留に執念を見せるレガネスに押される一方。

今のチームに凌ぐ術は十分にあるが、欲を言えばこの時間帯にビニシウスが輝かねばならない。

彼が良い時は乱戦となってできたスペースを生かして素晴らしい突破をするのだが、ボールを持ってのプレーはブライムの方が目立っており、惜しいところだった。

 

■ヨビッチ

交代で入ったヨビッチについての評価は難しい。

ボールを触って何かできたわけではないが、動き出しそのものは悪くなかった。

突破できていたこともあってブライムが少しこねすぎた感があり、ヨビッチはその割を食った格好だ。パスが出ていれば決められたのではないかという場面があった。

 

中断期間中にすっかりお騒がせのキャラが定着してしまい、負傷のタイミングも含めて「持っていない」感があるヨビッチだが、実際のプレーだけ見ると、この1シーズンで判断するのは早すぎるように思われる。

ベンゼマと同じ役割をこなせるプレーヤーは、世界中探してもほぼいない。ベンゼマがトップにいることが前提となっているチーム事情をそのまま引き継いでヨビッチが活躍するのは、かなり難しいだろう。

せめてもう少しまとまった出場時間を作り、チームも彼の特性を理解した上で、ベンゼマとは別のやり方で組み込めるかどうかを判断すべきだ。

 

来シーズンに向けて、彼と同等の価格で若手で期待できるストライカーと契約できる保証はない。

ペレス会長も支出を絞る旨の発言を既にしている。このタイミングであえてヨビッチを手放す選択はしない方が良いのではないだろうか。

もっとも、ピッチ外の問題が外から見るより重いのであれば仕方ないのだが・・・。

 

■最後に

これでリーガは終了。

優勝について、まとめは別の記事にするが、中断前の状況からよくここまで持ち直したものだ。

中断という事態で、どのクラブも難しい選択を迫られたことと思うが、マドリーはその状況の中での最善を選べたということだろう。

 

ここまでの連戦の疲労が溜まっているはず。普段は試合のない時期だから、気候もあわせかなり厳しい終盤戦だったことだろう。

CLまで3週間。少しでも休んで、良い状態で第2戦へ向かってほしい。