レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第34節 vオサスナ

内容は問わずとにかく勝ち点3が欲しい試合で、しっかり結果を出した。

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 ■マドリーの先発メンバー

GK:クルトワ

DF:オドリオソラ、バラン、ミリタン、マルセロ

MF:ブランコ、カゼミロ;アセンシオ、アザール、ビニシウス

FW:ベンゼマ

 

46分:バラン→ナチョ、64分:マルセロ→ミゲル、ビニシウス→ロドリゴ、72分:アザール→イスコ、83分:アセンシオ→アリーバス

 

ブランコが先発。アザールがトップ下に入った。

 

オサスナの先発メンバー

GK:セルヒオ・エレーラ

DF:ナチョ・ビダル、ダビド・ガルシア、アリダネ、マヌ・サンチェス

MF:トーロ;ロベルト・トーレス、モンカジョラ、ハビ・マルティネス、ルベン・ガルシア

FW:チミー・アビラ

 

64分:チミー・アビラ→ブディミル、ハビ・マルティネス→ブラシャナツ、81分:ルベン・ガルシア→アドリアン・ロペス、ロベルト・トーレス→キケ・ボルハ、84分:トーロ→ジョニー

 

中位につけるオサスナ。残留争いには参加せずに済んでいる。

 

マドリーの形

マドリーは4-2-3-1。

ブランコがカゼミロとドブレピボーテを組み、2列目にアセンシオ、アザール、ビニシウスが並んだ。

 

CLの谷間である。出したくない、休ませたい戦力をまず考えて、残った面々を組み合わせたというのが実際のところだろう。

形もメンバーも不慣れ、出ているメンバーのコンディションも決して良くないという状況で勝ち点3を取りに行かなければならない難しい試合となった。

 

コンディションを抜きにしても、2列目の守備参加は計算できず、マルセロもいる布陣で前からはめて奪うほどのプレス強度は実現できない。

よって、遅攻が基本。4-1ー4-1で自陣にブロックを作るオサスナに対し、いかにして点を取るかが焦点となった。

 

ブランコによる影響

オサスナはしばしば全員が自陣に戻って守備を行っていた。これほど狭いスペースを崩すのは難しく、カゼミロがクロスのターゲットとして前に出て行ってほしくなる。

そこで中盤の底を支えたのが、カスティージャから招集され先発起用されたブランコだった。

 

見るからに強いという守備ではないものの、危険なところは相手に渡さないよう気を配っていた。

マイボールの局面でも、ボールが来れば確実に捌き、味方を助けるパスコースを作る動きを繰り返してくれていた。

 

こうした下支えがいないと、そもそも攻撃を前に進めることが難しくなる。カゼミロも低い位置を気にしながらプレーせざるを得なくなって、厚みのある攻撃をすることは難しくなってしまう。

派手さはないが、攻守ともにチームの潤滑油として重要な存在となっていた。

 

こういうプレーヤーがいればこそ、特別な才能を持つ面々が組織として機能する。

少なくともリーガでは十分にチームに入れることを示したので、今後も使って層の薄い中盤の戦力に加えたいところだ。

 

彼の存在によってカゼミロが2列目に頻繁に出ていけるようになって、4-2-3-1は4-1-4-1に近い形に。

カゼミロが上がれることによって、押し込んだ時にサイドを崩してクロスを上げる選択肢ができる。

2列目とベンゼマだけでは狭いスペースで難しいプレーを連続して成功させなければならなくなるので、この違いは大きい。

 

モドリッチ、クロース抜きでこの形に持っていけたのは大きかった。

 

アザールまずまず

得意なポジションであるトップ下に入ったアザールは、両サイドに顔を出し良くボールに触っていた。

 

25分のアセンシオへのヒールパスは技術の高さとアイデアが見ばえするハイライトだろうが、持ち込んでミドルシュートを放った3分のメンタリティーが続く方が重要だ。

ボールの持ち方が良くどんなプレーも選べる状態から、シュートを選択したこのプレーは、ドリブルには一日の長があるビニシウスではまだ出せない、シュートの怖さがあった。

 

こういうプレーがあると見せられるだけで、守備の応対は変わらざるを得ない。

トップ下のポジションは今のマドリーにはないものの、中央に入ってきたらシュートを含めてなんでもやりそう、という雰囲気があるプレーヤーが少ないので、この姿勢を続けていくべきだ。

 

彼に限らず、技術がありゴールを挙げられるプレーヤーは、ゴールに直結するプレーをしてくれることが望ましい。

ゴールから遠い位置は彼のいるべきポジションではない。

前線で責任を負ってくれるプレーヤーが増えれば、ベンゼマに頼りがちなところを変えるきっかけになっていくだろう。

 

本来は控えめな目標ではあるが、70分までプレーできたことも大事。

少しでも長く実戦でプレーして、いい加減このレベルからは脱却してほしいと強く願う。

 

階段を駆け上がるミリタン

先制点はミリタン。イスコのコーナーを頭で合わせた。

前半からターゲットになって惜しい場面を作れていたところで、ようやくのゴールであった

 

カゼミロがファーに入っていくことが多い一方、彼は中央で細かくポジションを変えてクロスに合わせに行っている。

チェルシー戦でのベンゼマのゴールの場面でもボールに触れており、このところセットプレーのターゲットとしても存在感を高めている印象だ。

 

本業の守備では大きな破たんをせずにやれている。

CLのように大きな試合は周囲のプレー強度が高くなることもあって、チームの中でプレーできればやれるという面もある。

今節のように、戦力が落ちており組み合わせも不慣れで、テンションもそんなに高められないという試合でも締められるのは、プレーが安定している証だ。

 

このままミリタンが守備の安定感とともにセットプレーでも価値を高めていくと、センターバックの序列は変わってくることになるのではなかろうか。

バランの売却説はミリタンの活躍と無関係ではなく、もう一段上のセルヒオ・ラモスにもプレッシャーをかけてもいる。

なかなか出番がない時期を経てようやく、という感が強いが、このタイミングで伸びてくれてペレス会長としては大満足だろう。

 

2点目はカゼミロ。ブランコの活躍があったからこそ、カゼミロがここにいたというゴール。

時間を作るベンゼマの横へのドリブルに合わせたのが2列目の面々でなく彼で、トラップミスがそのままゴールに入ったというのが何とも面白い。

この試合を象徴するかのようなゴールで、大勢が決まった。

 

最後に

ベンゼマはフル出場したものの、重要なクロースとモドリッチを完全休養させられ、勝利した意義は大きい。

セットプレーとはいえイスコがアシストも記録し、終盤にきて良い雰囲気になってきている。

 

ミッドウィークは、まだ不透明ながらセルヒオ・ラモス、メンディ、バルベルデが帰ってくるかもしれない。

この流れに乗って、得意な試合展開に持ち込みたい。