レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第2節 vレバンテ

幸先よく先制したものの、後半は守備が崩れてドタバタに。

久しぶりに楽しくスリリングな試合となった。

 

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■マドリーの先発メンバー

GK:クルトワ

DF:ルーカス・バスケス、ミリタン、ナチョ、アラバ

MF:カゼミロ;バルベルデ、イスコ

FW:ベイル、ベンゼマアザール

 

59分:イスコ→アセンシオ、アザール→ビニシウス、ベイル→ロドリゴ、65分:ルーカス・バスケス→カルバハル、82分:バルベルデ→ヨビッチ

 

アセンシオがインテリオールに置かれるとも言われていたが先発はイスコとなった。

前線は初戦と同じ3人。

 

■レバンテの先発メンバー

GK:アイトール・フェルナンデス

DF:ミラモン、ベソ、ロベル・ピエール、くれるく

MF:ラドヤ;デフルートス、カンパーニャ、メレーロ、モラレス

FW:ロジェール

 

66分:メレーロ→パブロ・マルティネス、ロジェール→マルサ、78分:カンパーニャ→バルディ、モラレス→カンテーロ、86分:デフルートス→フランケーサ

 

初戦はカディスと1-1の引き分け。

レバンテにとってはホーム開幕戦となる。

 

継続は正解

マドリーは前節と同様の3トップ。

ベテランの尊重、若手に過度な負担をかけないという2点において、ベイルとアザールの先発の選択は評価できる。

もちろん、継続できるのはアザールとベイルが前節機能したからこそ。開幕戦での4得点は、得点力不足に悩んできたジダン期からの転換を高らかに宣言するにふさわしい結果だった。

 

そして今節も、その選択が正解だったことが示された。

開始早々の5分、左サイドでのパス交換からベンゼマが抜け出し、中央に入ってきたベイルが丁寧にコースを狙ってシュートし先制。

前節から引き続きこうしたポジション交換が行われていて、サイドに偏ることは今のところ心配なさそう。ベンゼマがサイドに出ている場面で中央にベイルが確実にいる安心感は大きい。

 

アザールは前節よりおとなしいプレー。

アタッキングサードでの攻撃のことだけを考えれば前節のように中央に入って勝負した方が良いのは確か。

ただ、今節はモドリッチとクロースを欠き、組み立てと配球で苦労する可能性があり、イスコ、バルベルデの組み合わせで中盤の守備バランスがどうなるか不安もあった。

全体のバランスを見てサイドでポジションを離れない方がいいと判断したのかもしれない。

 

中盤は悪くはなかったが・・・

その中盤は、思ったより悪くなかった。

バルベルデは良い意味で相変わらず。先制点の場面でもファーに走っていたし、良いところで攻撃に顔を出していた。

 

また、相変わらず少し持ちすぎな感は否めないものの、イスコのコンディションそのものは問題なさそうで、これでインテリオールの4番手なのかと思わせるくらいであった。

試合前にはアセンシオがインテリオールで先発という報道もあって、イスコが移籍する可能性は十分にあるのだろう。それでもしっかりプレーしていたことには好感が持てた。

 

ただ、アザールとベイルの守備参加が不安定な中で、中盤の組み合わせも不慣れだったことで、守備で徐々に負担が積み重なっていったように思う。

結果論ではあるが、後半の失点の場面では全てフリーのプレーヤーを作られていた。誰か特定のプレーヤーがというよりも、全体として緩慢になってしまったところを上手く突かれたというと言い過ぎだろうか。

 

そうなる前の前半に追加点が取れていれば、大きな問題にはなっていなかったはずで、先行きを甘く見てしまった感は否めない。

前節は点が取れる流れのうちに取ったので、ペナルティがその後プレッシャーにならずに済んだのだった。早々に得点できた今節は、良い流れを継続できず落ち着かせてしまったために、前半はその後枠内シュートがなかった。

一方のレバンテは、後半開始早々の同点ゴールから勢いに乗ってプレーし、チャンスを多く作ることができていた。

 

こうして比較してみると、今節のマドリーは過度に慎重になりすぎたということができる。

中盤の「悪くなかった」が得点に結びつき「良かった」となるには足りなかったのである。

 

レバンテの頑張りとマドリーの乱れ

先述の通り、レバンテの後半のゴールはフリーのプレーヤーを作られて完全にやられてしまったもの。

 

1点目はナチョ、カゼミロで捕まえにいた後のスペースでモラレスにプレーされ、ミリタンがカバーしたものの、既に守備がずれていた。

サポートに入ってきたメレーロは余裕があり、良いコースに走っていたロジェールと息がぴったりのパスを供給された。

 

2点目はレバンテ右サイドのパス回しを見てしまい、クロスが上がった時に中央は3対2になっていた。

一番外のカンパーニャが、フリーとはいえ素晴らしいボレーを決めた。

 

レバンテがうまくやったというのが前提だが、マドリーの守備もまずい。

ボールを取りに行って取り切れず、ずれたところをやられている。

普段なら最初の守備で奪えていたかもしれないところで、うまくいかなかったことが大きな綻びへとつながったという共通点が見いだせるだろう。

 

また、3点目はセットプレーだが、数人がボールウォッチャーになってしまっていて、最初のボールを跳ね返せなかったことで、こぼれ球に関与できるのはレバンテのプレーヤーばかりとなっていた。

人についていけていないし、連携もなかったことから、集中を欠いていて混乱していたように見受けられる。

 

同点となってからのレバンテは出足が良くなり、緩慢だったマドリーの守備を狭い局面で打ち破ったからこそのゴール3つである。

レバンテが積極的にプレーするようになったことで、マドリーもスペースは得られたので救われたものの、常に先行されることとなった試合運びは反省しなければならない。

 

ビニシウス、ついに?

2回のビハインドを追いつくゴールを決めたのはビニシウス。

73分のゴールは、カルバハルが自陣深くでキープしたボールをカゼミロに繋ぎ、高いラインの裏を突くスルーパスに抜け出したもの。

85分は、コーナーを跳ね返されたところから。左サイドのエリア内でベンゼマの外を走ってボールを受け、角度がないところからファーに浮かせて決めた。

 

2点目のように長い距離を走る場面はこれまでにもあった。だが、スピードに乗りはするが、シュートできる足の運びになっておらず、そのまま外へ出てしまうか、弱いシュートにしかならなかったのがこれまでのビニシウスだった。

 

ところが、今節はスピードはありながらも、GKを見る余裕があり、タイミングを外すプレーをしている。

 2点目のシュート直前の右足の位置取り、3点目の右足で少し持ち出してから細かく左足を出して右足でシュートするステップは、これまでにはなかった動きだ。

 

スピードで怖さを与えつつ、狭いところで3点目のようなアイデアも出せるようになれば、速攻でも遅攻でも生きるスーパーな存在になれる。

開幕時の好調を今シーズンどこまで維持していけるか。期待して見ていきたい。

 

終わりに

昨シーズンであれば、好調なら前半のまま1-0でしぶとく勝ち切る、だめなら後半のレバンテにやられたところで終了という雰囲気だったが、良いところも悪いところも変わったのだなと感じる試合であった。

 

何より、ロナウドがおらず、どこまでやれるかわからないベテランと若手の組み合わせなのに2試合で7得点挙げたのだ。

守備の心配はあるものの、点が取れるチームと認知されれば相手の出方が変わり守りやすくなってくることも想定される。良くて現状維持ということではなく、ベテランも含めて伸びる余地があると思える、良い雰囲気だ。

 

今は勝ち点1に終わったことを残念がるよりも、新体制の先行きに期待が持てそうなことが見えてきたことを喜びたいと思う。