レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第3節 vオサスナ

今週からCLも始まる。ここから年末まではCWCもあり超過密日程。うまくローテーションしながら乗り切っていきたい。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャ

DF:ダニーロ、ペペ、セルヒオ・ラモス、ナチョ

MF:クロース;モドリッチコバチッチ

FW:ベイル、モラタ、ロナウド

63分:モドリッチ→アセンシオ、66分:ロナウドベンゼマ、74分:ベイル→ルーカス・バスケス

ロナウドは戦前の報道通り先発。最終ラインではダニーロとナチョ、中盤ではコバチッチが先発となった。

オサスナの先発メンバー

GK:ナウセト・ペレス

DF:ボニン、ミゲル・フラーニョ、ダビド・ガルシア、ウナイ・ガルシア、フエンテス

MF:デ・ラス・クエバス、オーイエル;ファウスト

FW:コドロ、リビエール

53分:コドロ→ハイメ、64分:リビエール→オリオール・リエラ、71分:デ・ラス・クエバス→ロベルト・トーレス

■不安定でもそれなりに

カゼミロが不在となった中盤は、代役を獲得しなかったことから、シーズンを通してどう対応していくのかが注目されるところ。この試合ではクロースを底に置く形を採った。クロースのマドリーでの当初の役割がこのポジションだったことを考えれば、順当な布陣と言える。

ただ、本職ではなく、守備意識にも課題があることから、元来不安視されてもいる。そのため、モドリッチが気にして低い位置を取り、ドブレピボーテのような形にも見えた。

この時に、コバチッチがボールを持って前に上がることができるプレーヤーなのは組み合わせとして良い。3人ともパサーだと、前線にボールを送るばかりになり、距離が開いてしまうことも考えられるからだ。

コバチッチが持ち上がることで、放り込みだけにならず、中盤と前線をうまく繋げることが出来ていた。

気になったのは、全体的な連携の悪さと、ボール扱いの雑さ。

攻撃をどう組み立てるのか意思統一が図られていないように見え、落ち着いてボールを動かすことができず、ばたばたしていた。

それでもマドリーが早々に成功。

6分、右サイドで抜け出したベイルにダニーロがパスを合わせ完全に裏へ。ベイルは逆サイドを走っていたロナウドへプレゼントパス。これをロナウドが問題なく決めた。

代表戦後でコンディションの不安があり、難しくなることも覚悟しなければならないタイミングの試合で、早い時間にリードを得られた安心感は大きかった。しかも復帰してきたロナウドが早速のゴールという点でも、大きな意味のある得点だった。

序盤はポゼッションの不安定さが目立ったものの、リードは得ており、徐々に修正できるという余裕ができた。また、オサスナの5バックは両翼が上がって寄せていくためサイドにスペースができており、先制点と同様、両サイドの裏を狙う形が見えてきて、攻撃は時間とともに改善されていった。

懸念された守備は、まずまずといったところ。少なくとも人数が足りなくなるということはほとんどなかった。

下がってはいても寄せが甘い場面はしばしば見られたが、代表戦後の状態でそこまで言うのは酷。猛暑の中の昼間の試合でもあり、ある程度は目をつぶらざるを得ないだろう。

そういえるのも、先制点あってこそ。点が取れず、時間とともに焦って甘い守備を突かれるというありがちな展開にならずに済んだのは、早い時間の先制点によるところが大きい。返す返すも重要なゴールだった。

カルバハルとマルセロからダニーロとナチョに変わった両サイドバックはどうだっただろうか。

ナチョは相変わらず落ち着いたプレーぶりで、マルセロのような攻撃での攻撃での彩りは出せずとも左サイドをしっかりカバー。本職はセンターバックでありながらサイドでも不安なくプレーしてくれる彼が残留してくれた意味は、こうしたプレーの内容に表れている。

もちろん彼自身としてはポジション争いをして先発を勝ち取るつもりだろうし、今後そうなってくれればと思うが、アルベロアが退団した今、彼のこうした起用における存在感は大きく、チームにとってはありがたい限り。

一方、昨シーズンは厳しい批判の的となったダニーロは、心機一転したい2シーズン目。

この試合では、良いところに顔を出して右サイドのアクセントになっていた。守備面では緩さが見えるのも事実だが、上下動により攻撃参加するカルバハルとは違った色の出し方。チームの不調とともに叩かれていた昨シーズンとは違い、落ち着いてプレーできていることも良い効果をもたらしている。

41分には追加点となるシュートも決め、最初の先発で良い印象を残した。

アディショナルタイムにはクロースのコーナーにセルヒオ・ラモスがニアで合わせ、3-0。

立ち上がりの不安を払拭し、余裕を持てる点差をつけて前半を終えた。

■コーナーの強み

56分にもクロースのコーナーから追加点。

ペペが中央で相手を押しのけ、ヘディングシュート。コースは甘かったが、叩きつけたことでGKの反応が難しくなった。

クロースのコーナーキックのボールは安定している。2得点はできすぎとしても、常にGKが出づらい位置に速いボールを供給し、何か起きそうな可能性を感じさせてくれる。攻守ともにセットプレーが弱かったはずが、大きな得点源になるという大転換が起こった。

こういうボールが安定して供給されることで、相手はコーナーを与えたくないという心理になる。そうなると、サイド攻撃で優位に立つことにつながる。コーナーから得点を挙げることは難しいものだが、それでも相手にとって危ないプレーだという認識がされれば、そのこと自体が攻撃全体に良い効果をもたらす。コーナーに逃げれば良いと思われるのとは雲泥の差だ。

62分にはモドリッチミドルシュートを決め、5-0。勝負を決め、心置きなく主力を休ませることができるようになった。

ゴールを決めたモドリッチはアセンシオと交代。さらに、ロナウドは1時間をメドに下がり、同じく負傷から復帰してきたベンゼマを試運転。

74分にベイルとルーカス・バスケスを入れ替えて、それぞれ少しずつでも休みを取らせることができた。

欲を言えばマリアーノが見たかったところだが、今節は出番なし。

64分にオリオール・リエラ、78分にはダビド・ガルシアにヘディングを決められたのはご愛嬌。

ディフェンスの緩さは明らかだったが、先述の通りこの試合のタイミングもあり、またここまでのリードを考えればやむを得ない。ペナルティのストップも含め、カシージャが集中してプレーをしていたのは印象的。コパ失格があって出番をほぼ失った昨シーズンとは違い、今シーズンはチャンスがある。ナバスの復帰までもまだ数試合あるだろうから、良いプレーを続けて欲しい。

■CLへ

不安要素が多い試合を大量得点で勝利。ダニーロ、ナチョ、コバチッチと控え組が先発し、しかも普段とは異なる布陣だったにもかかわらず勝てたことは、今後の日程を考える上で自信になる。

うまくいかない時でもそれなりに結果を繋げていけるかどうかは、過密日程においては重要。その入り口において、良い勝ち方だった。

ミッドウィークのCLはスポルティングと対戦。その後はリーガが3節続くが、第5節のビジャレアル戦はミッドウィーク開催。第6節はラスパルマスとの試合でカナリア諸島へ。続いてCLでドルトムントとのアウェイと、過酷である。

良い内容を続けることはできなくても、しぶとく戦っていきたい。