何件か成立した案件が出てきたので、少しずつまとめておく。
今回はセバージョス、バジェホ、ハビ・サンチェス、マジョラル。
■セバージョス
セバージョスはアーセナルへ1年間のレンタル移籍となった。
イスコやバスケスといったスペイン人が売却対象となる中、セバージョスがレンタルとなったのは、ひとえに年齢による。
中盤の序列を覆すほどの位置にはつけていないが、迫る世代交代の時に向け、来シーズン以降に可能性を残せる形となった。
同じスペイン人のエメリが監督を務め、プレミアの最上位ではないものの、若いプレーヤーを多く擁し、上位を窺える可能性があるアーセナルはいい選択だ。
出場機会を得えつつ、ほどよいレベルでの戦いができることは、彼にとっていい経験になる。
プレミアでの活躍を手土産に帰ってきてくれることに期待。
■バジェホ
バジェホはプレミアのウォルバーハンプトンに1年間のレンタル移籍。
ドイツではいいプレーを見せてマドリーに登録されたものの、負傷が続き、まともに継続した出場時間がないままで、ミリタンも加入したので移籍は確実視されていた。
レンタルは少し意外だったが、バランやナチョの昨シーズンのパフォーマンスには不満があり、セルヒオ・ラモスの後継も少しずつ考えなければならないタイミングなので、完全移籍は避けた格好と考えられる。
まずは怪我なく、継続してプレーをできるところから。素材は確かなので、自信を取り戻してほしい。
バジェホとは直接関係ないが、ウォルバーハンプトンの経営には事実上ジョルジュ・メンデスの関与がある。今回の移籍にも当然何らかのやり取りがあったと考えられることから、マドリー、ペレス会長とメンデスの関係性はまだ継続しているものとみられる。
タイミング的にはアセンシオの負傷後であることから、それにともなうハメスの取り扱いについても協議が持たれていておかしくはない。
中盤の補強のため、何としても売却益をあげたかったマドリーだが、アセンシオの負傷を受けて戦略が変化したのは確かで、メンデスとの協議があったならば、ハメスの去就が変わることも十分に考えられる。
事実、その後マドリーに残留するとの報道が増えていっている(相変わらず移籍前提の報道が続くベイルとは対照的である)。バジェホの移籍決定近辺がターニングポイントになっていると考えるのは、穿ちすぎだろうか。
■ハビ・サンチェス
ハビ・サンチェスはバジャドリーへ1年間のレンタル移籍。
バジャドリーはロナウドが会長を務めており、そうした関係性もあってのレンタル。カスティージャが主戦場で、時折負傷者の穴埋めでトップに呼ばれる立場だった彼は、新たなシーズン、プリメーラで力試しができることになった。
ここで定位置を掴めば、マドリーに限らず、彼のキャリアは開けていくだろう。
■マジョラル
マジョラルは昨シーズンに続いてレバンテにレンタル移籍。
ヨビッチが加入して、マリアーノも売却対象となっていることから、9番の位置は人員整理モード。
マジョラルの残留可能性はほぼなく、マドリーとしても売却したいところだっただろうが、レンタルでの決着となった。
マドリーでの将来がないのであれば、完全移籍で落ち着いた環境を与えてあげたかったという思いもあるが、レバンテでも2年目である。今後、リーガでいいクラブが見つかれば。