レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第12節 vベティス

大勝したレガネス戦から一転、ベルナベウで思うようにいかず引き分け。なかなか継続できない。

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■マドリーの先発メンバー

GK:クルトワ

DF:カルバハル、バラン、セルヒオ・ラモス、メンディ

MF:カゼミロ;モドリッチ、クロース

FW:ロドリゴベンゼマアザール

 

65分:ロドリゴ→ビニシウス、83分:ベンゼマ→ヨビッチ

 

メンディ、ロドリゴが先発。バルベルデはベンチとなり、モドリッチが先発に復帰した。

 

ベティスの先発メンバー

GK:ロブレス

DF:エメルソン、シジネイ、フェッダル、マンディ、アレックス・モレーノ

MF:バルトラ;グアルダード、カナレス

FW:フェキル、ロレン

 

74分:ロレン→ボルハ・イグレシアス、89分:アレックス・モレーノ→バラガン、フェキル→イスマエル

 

ここまでは結果が出ていないが、中位より上を目指せそうな戦力である。

 

レガネス戦とは紙一重

レガネス戦は10分までに2ゴールを挙げて主導権を握れた。ロドリゴ、クロースと立て続けに得点できたことで、試合の流れを決めることができたこと、後半も元気なモドリッチを投入してもう一度エンジンに点火できたことで、大量得点での勝利へと繋がった。

 

オフサイドで取り消されたアザールのゴールが認められていれば、このベティス戦も同じような展開になった可能性はある。

逆にレガネス戦も、序盤のゴールがなければこれほど楽な試合になったとは限らない。レガネスベティスの守備の強度にはかなり差があったように見受けられたが、それぞれの試合結果が逆になっていたかもしれない、という印象はある。

 

前向きに捉えれば、ベティス戦が極端に悪かったわけではないということになる。どうにも手の打ちようがないという試合ではなかったという点に異論のある方はあまりいないだろう。

 

もちろん、そういう試合だからこそ勝ち切りたかった。

その意味で、ビニシウスの投入、残り時間わずかとなってからしか使わないヨビッチという交代のまずさは指摘しておきたい。

60分程度でロドリゴを替えるのは恐らく事前の計画通りだ。前節招集外にしておいたビニシウスの反骨心と、スピードに期待するところはあっただろう。それにしても右サイドでの起用は彼にとっては苦しい。

縦に行くしかないし、最後のところで選択肢が複数持てない角度になっているから、どうしても時間がかかってしまう。

 

どうせこういう交代をするなら、ヨビッチもいれてクロスを多用する力技でねじ伏せる現実的対応をすべき。実際5バックの外側でのポゼッションは多かったのだから、ターゲットとなるヨビッチが83分の登場というのはもったいないし、ベンゼマとの入れ替えて布陣の変更もなかった。

ロドリゴバルベルデの登用で先発には変化を加えているが、こうした交代の仕方からはジダンの保守的な考え方が見て取れる。

 

得点があれば、一気に展開が変わってレガネス戦のようになる可能性があった試合だ。ジダンは、試合を変えるもう一押しを生み出す勢いを作ることができなかった。

 

モドリッチバルベルデ

さて、以前書いたように、現有戦力から考えるとモドリッチ、クロース、カゼミロの中盤の維持は難しいのではないかと考えており、それは今も変わらない。

 

hiroreal.hatenablog.com

 

レガネスは4-2-3-1、ベティスは5-3-2と相手の形は違うものの、バルベルデモドリッチが入れ替わった中盤となったが、それぞれの特長を見ることができたように思う。

 

https://www.whoscored.com/Matches/1394228/Live/Spain-LaLiga-2019-2020-Real-Madrid-Leganes

 

https://www.whoscored.com/Matches/1394253/Live/Spain-LaLiga-2019-2020-Real-Madrid-Real-Betis

 

WhoScored.comによる上のヒートマップによれば、バルベルデは、カゼミロと並ぶ高さでと2列目の中央付近でのタッチが多い。守備ブロックに入ってボールを奪ってからの組み立てと、攻撃参加のプレーがあったことが見て取れる。

対するモドリッチは、右サイドに開いた位置でのタッチが多い。5バックの外側のスペースを使うカルバハルとの関係が多かったことが伺える。

 

さらに、どちらの試合でもインテリオールの相棒としてプレーしたクロースのヒートマップも重ねると、レガネス戦では中央の位置で多くボールタッチしているのに対し、ベティス戦では中央が少なく、両サイドに広がった位置でのタッチが多いことがわかる。

 

現状の戦力では前線のみでの得点に期待できない以上、中盤の攻撃参加が不可欠だ。

ただ、中盤がサイドのサポートに入るプレーが多くなると中央が手薄になってしまう。2トップで複数枚確保できている形ならともかく、1トップでベンゼマ以外がサイドに開いてしまっては、クロスの成功確率は低くなるし、跳ね返された後のセカンドチャンスも作りづらくなる。

結局手薄な中央を埋めるためにカゼミロが進出してくることとなって、下手な奪われ方からのカウンターを受けて、守るのは最終ラインしかいない、という悪い想像が容易にできてしまう形だ。

 

インテリオールが中央のスペースで上下に動ければ、バランスを崩さずに1トップを下支えできる。

それができるバルベルデの動きは、今のマドリーに合っているものと考えている。

 

低く見積もっても、バルベルデの序列はベテランとなったこれまでの主力と遜色なくローテーション可能、といったところまで上がった。

先の記事で述べたように、彼のようなプレーができるプレーヤーが序列上位に入ることが本来は望ましい。そういうプレーヤーでなければ、CL3連覇の立役者となった3人を変えることが難しいからだ。

その意味で、バルベルデにはもう一段二段、序列が上がるプレーを期待したい。一気にメディア露出が増えた今こそ、CLのような舞台で安定したプレーを続けてほしい。

 

■最後に

レガネスベティスと連勝できる内容だっただけに、勝ち点4にとどまったことは悔やまれる。

バルセロナアトレティコも勝ち点をなかなか伸ばせず苦労しているので、こういう試合を取れればもっと楽になるのだが、もどかしい。

決して悪い状態が続いているわけではなく、以前より光が見える試合ではあるので、あと少しの変化を期待したい。

 

ミッドウィークはCLでガラタサライをベルナベウに迎える。週末はアウェイでエイバルと対戦。