レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

ラ・リーガ第14節 vカディス

代表期間中にビニシウスを失い、ただでさえ厳しい代表期間明けの試合に悪いニュースが増えたが、試合内容としては堅実に勝利した。

脇役が頑張り、主役が主役たる存在感を発揮する、期待以上の試合となった。

 

www.youtube.com

 

 

 

 

■マドリーの先発メンバー

GK:ルニン

DF:カルバハル、ナチョ、リュディガー、メンディ

MF:クロース;バルベルデモドリッチ;ベリンガム

FW:ホセル、ロドリゴ

 

70分:モドリッチ→セバージョス、78分:ベリンガム→ルーカス・バスケスロドリゴ→ゴンサロ・ガルシア、88分:カルバハル→フラン・ガルシア、バルベルデ→ニコ・パス

 

ベリンガムが復帰。今シーズンお馴染み、4-1-2-1-2のベリンガムシステム。

 

カディスの先発メンバー

GK:レデスマ

DF:サルドゥア、チュスト、ファリ、エルナンデス、ピレス

MF:アレックス・フェルナンデス、アルカラス;ナバーロ、クリス・ラモス

FW:ロジェール

 

57分:ナバーロ→マチス、66分:クリス・ラモス→マクシ・ゴメス、チュスト→アレホ、79分:レデスマ→ヒル、サルドゥア→オカンポ

 

ここまで10得点は寂しい。アウェイでは勝ちがなくホームでは2勝を挙げている。

 

ベリンガムシステムの功罪

代表期間中にビニシウスが負傷し2月ごろまでは不在となった。

ベリンガムは肩の脱臼から復帰してきたものの、フロントが期待する3人衆がなかなか揃わない。

クルトワとミリタンの離脱でシーズンが始まり、以降も長期離脱が目立つので隠れてしまっているが、短期のものもしばしば発生していて、この試合でもブライムが外れた。

ただでさえ層が薄い前線はもとより、前線に抽出されてまずまず充実していたはずの中盤も苦しいやり繰りが続いている。

 

そんな中で何とか結果を保ってきたのはベリンガムシステムのおかげである。

ストライカーとしてプレーができて、中盤としてのプレーもできるだけでも贅沢なのに、守備もやってくれる彼を生かさない手はないということで、ベリンガムの能力を最大限発揮できる形でやってきた。

今回、主役たるベリンガムに肩の脱臼があって、これが長期化するといよいよ厳しくなってくるところだった。ぎりぎりで事なきを得た格好である。

 

その一方で、この形でトップ起用されるようになったロドリゴが得点に関与できず苦しむ副作用ももたらした。

ビニシウスとベリンガムが中央から左サイドにかけてやりやすい形を作り、右の大外はカルバハルが全盛期再びという感じで上下動している。

ロドリゴはどこでなにをしようか?という配置であることは確かだ。

今節縦横無尽にプレーし2得点を挙げたことは、ビニシウスが不在となったことで彼の分のスペースをもらえたことと無関係ではないだろう。

 

これまで右エストレーモとして八面六臂の活躍だったバルベルデがインテリオールで比較的抑制されたプレーになっているのも同じ意味合い。

中央にはベリンガムがおり、サイドも一人で突き進むというよりカルバハルとの近い距離でのプレーが求められている。終盤になってオープンな展開が増えるとこれまで通りのプレーをしてくれるが、それまでは昨シーズンまでのような良さは抑制されている。

 

良い悪いは別として、今のチームはそのようにして成り立っているのである。

 

象徴するホセル

こうしたチームの成り立ちを象徴しているのはホセルだ。

ホセルはエスパニョールからのレンタル移籍でマドリーへとやってきた。カンテラーノであり国内で堅実に結果を出せるフォワードであるが、ベンゼマの予期せぬ移籍がなければあり得ない移籍であった。

いわゆる「豪華」なプレーヤーではなく、フォワードのプランAはビニシウスとロドリゴでるなか、ここまでで・・・出場、・・・ゴール。しぶとく数字を残している。

 

そのホセル、今節はオンのプレーは全く良くなかった。

裏に抜ければファーストタッチが乱れ、元々得意な中央で降りて楔を受けるプレーも少なめ。

後半にはオフサイドと考えてロドリゴのパスをスルーし1点をふいにしてしまった。

 

では、彼のオンでの悪さがチームに悪影響をもたらしたかというとそうではない。その理由の一つは、オフのところでのランにブレがないからだ。

ロドリゴやベリンガムが動きやすいようスペースを作るし、クロスが来る展開になれば中央に入るのも欠かさない。

主役ではなくても与えられた役割を理解してそれを遂行するという点においては、非常に信頼できるプレーヤーである。

 

彼も完全移籍を目指し結果が欲しいはずだ。

だからといって数字を追って奔放に振るまうと、往々にしてかえってうまくいかなくなる。

チームの設計の中でやるべきことをやってくれるホセルがいるから、主役たる面々が能力を発揮できている部分があることは見逃すべきではない。

 

最後に

代表期間明けは苦労するものだが、ロドリゴが早々に決めてくれ、怖さのないカディスの攻めを受けてカウンターという展開になったので、比較的安心な内容。

後半にもベリンガムとロドリゴが決め、主役が主役たる存在感を発揮。ロドリゴはビニシウスの役割をしっかりカバーした。

 

今節ジローナが引き分けたことで首位に立った。

誰かがいなくなれば別の誰かが穴埋めをする。とても万全とは言えなくても結果を出している。

このまま何とか年内は粘っていってもらいたい。