レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第26節 vエスパニョール

EL、あわよくばCLを狙える位置につけているエスパニョールを迎えての第26節。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:アルベロアカルバーリョセルヒオ・ラモス、マルセロ

MF:ケディラシャビ・アロンソエジル、カカ、ロナウド

FW:イグアイン

46分:カルバーリョ→バラン、69分:エジルカジェホン、81分:イグアイン→モラタ

センターバックカルバーリョセルヒオ・ラモスの組み合わせになった。出場するかと伝えられていたグラネロは出番なし。古巣対決のカジェホンもベンチスタートとなった。

エスパニョールの先発メンバー

GK:カシージャ

DF:ハビ・ロペス、ラウール・ロドリゲス、エクトル・モレーノ、ディダック

MF:フォルリン、ロマリッチバイス、ベルドゥ、コウチーニョ

FW:アルバロ

46分:コウチーニョ→バエナ、アルバロ→セルヒオ・ガルシア、61分:ラウール・ロドリゲス→アマト

レンタルで加入したコウチーニョは先発。同じく冬にやってきたカルー・ウチェはベンチ。

■カカの良さとケディラの攻撃

今日のマドリーはカカとエジルの併用。

前回対戦した第7節でも、エジル、カカ、ロナウドは使われていたが、その当時から比べるとチームは大きく進歩している。

まず、カカが低い位置で仕事を続けてくれるようになっていること。

最前線に張って仕掛けることを中心にするより、主に低い位置で攻撃を作りながら、機を見て前線に参加していくスタイルが今のマドリーに合っていることは、以前から何度か述べている。前線で仕掛ける役目の選手は他にもおり、逆に中盤で繋ぐ選手はあまりいない。その役目を負いつつ、元来得意な仕掛けを織り交ぜる時のカカは非常に状態がいいと言える。

今日の試合では、低い位置で組み立てに加わり、非常に広いスペースでパスを捌いていた。チームとして繋げず、カカも単にボールに触りに降りてきていた前回対戦時とは全く違う。

積極的な組み立てへの参加によって、マドリーはボールを動かすことが出来た。

カカの働きによって恩恵を受けた選手はケディラ

技術が高くないケディラが流れの中の攻撃で貢献するとしたら、良い場面で駆け上がり前線に参加するのが一番だが、4-2-3-1では、3の中央が蓋となってしまう傾向があった。

その点で、今日のカカは降りてきてのプレーが多かったので、中央のスペースを柔軟に使うことができた。そのため、ケディラも少し高い位置でプレーし、2点目のようにワンツーで一気にゴール前に入っていける余地があった。

後ろで窮屈なパスをし続けるより彼らしい攻撃的なプレーで、中央のスペースを生かしていたエジルとも絡んでいたことも良かった。

対するエスパニョール。

最初に書いたとおり、ELやCLを狙える位置にいるが、得点力が課題。EL圏のレバンテと比べると34(24節終了時)と27で7点違う。そこで、コウチーニョやカルー・ウチェで梃入れする意図だった。

もともとベルドゥという優れたパサーがいて、それを前線がどう生かすかといったところだろう。

だが、前線やサイドにボールが効果的に届いた回数は非常に少なかった。

前述のようにマドリーがボールを良く持つことが出来たこと、それと併せて高い位置での守備を非常に集中してできていたことが理由。不用意なパスを狙って先制した場面は、今のマドリーの良さが表れている。

イグアインは、最終ラインがボールを持った時に、その前でコースを切るのではなく、GKへ下げるコースを切ることが何度か。当然前を切る選手が寄ってくることが前提だが、上手く行けば下げられない選手を難しい状況にことができる。セオリーとしてはベンゼマのディフェンスなのだが。

マドリーはカルバーリョが誤算。リズムを崩すどころか、失点に直結しかねないバックパスのミスを連発。

契約問題が取り沙汰され、メンタル面で問題があったかと深読みしてしまう。ブーイングを浴びて前半でバランと交代。

それでも、ボールを効果的に動かし、エスパニョールにはほとんどボールを運ばせなかったマドリーがしっかり試合を支配。前半で2-0だが、内容的には余裕のある展開。

ボールをもっと前に運びたいエスパニョールはコウチーニョに替えてバエナ。前線はセルヒオ・ガルシアに替えた。

だが、エスパニョールが得意なイグアインが試合を決める。

48分にカカからパスを受け、難しい角度ながら落ち着いてキーパーを外すシュートを決め、これで勝負あり。

その後、カカ、イグアインの2点目で5-0。

カカは前線でギラギラしているより、効果的に出てくる方がチャンスにも絡める。あとはこれをコンスタントにやれるかどうか。

■モラタに出番

モラタの出場は難しいだろうと書いたが、余裕のある展開とベルナベウのモラタコールを受けて、モウリーニョは太っ腹にも10分間チャンスを与えた。

ロナウドのお膳立てで良いチャンスが一度あったが、カシージャが先輩として頑張り、ゴールはなし。

技術には確かなものがあると感じたが、敵がだれている代わりに味方もそれほどゴールへのモチベーションが高くなく、チームの中でどうこうということは出来ない。

カスティージャが昇格争いをしており、タフな試合を体験できる点では、カスティージャで試合に出ることは大事だが、そうした経験値がトップで生きる道筋を作ってあげることは必要だろう。

■もろもろ

今日の仕事を続けられれば、カカが生きる道はまだまだあるだろう。前線にべったりならアウト。ケディラではなくグラネロを使ってパスをまわす必要があり、バランスが危ういことになる。

チームとしては、負傷者が出ている中で結果を出し続けていくために、カカのような選手が出てくることが大事。

このところ、当初控えだった選手たちが価値を示してくれているので嬉しい。

さて、次節はアウェイでベティスと対戦。

CL前のリーガとなる。アウェイではあるが、弾みのつく内容と結果を期待したい。