復調の気配もあったところで、下位を相手に痛い引き分け。残りの今シーズンに向けてもったいない一戦となった。
■マドリーの先発メンバー
GK:ケイラー・ナバス
DF:カルバハル、バラン、セルヒオ・ラモス、マルセロ
MF:カゼミロ;モドリッチ、クロース
66分:ベイル→イスコ、82分:ロナウド→アセンシオ、89分:クロース→ルーカス・バスケス
ほぼフルメンバー。ベイルは今のところ負傷の再発もなく来ている。
■レバンテの先発メンバー
GK:オラサバル
DF:コケ、ポスティゴ、ピエル、ルナ
MF:レルマ;ドゥクレ、ルキッチ
FW:イビ、ボアテング、モラレス
60分:ボアテング→ハソン、68分:レルマ→マルティ、77分:イビ→パッツィーニ
残留争いのレバンテ。一応残留圏内だが、まだまだわからない。
■自ら流れを失う悪癖
マドリーは11分にセルヒオ・ラモスのゴールで先制。早い時間でリードを得たものの、その後停滞してしまった。
下位のクラブを相手に、ミッドウィークに試合がなかったにもかかわらず動きが悪く、 序盤の先制点から立て続けにとなるのではなく、緩んでしまったような印象。
好調が続くシーズンでも、下位相手にエンジンを早々に切ってしまって苦戦することがあるのはマドリーではお馴染みで、こういう試合自体は珍しいものではない。
まして、今シーズンはずっと流れが悪く、自ら難しい試合展開としてしまうことは何度もあった。
その意味では、またも悪癖が繰り返されたということもできる。
ただ、苦しいシーズンだからこそ、こういう勝ち点の落とし方はしてほしくなかった。
優勝争いには手が届かないとはいえ、マドリーにとってはノルマであるCL出場権の確保も場合によっては危ぶまれるような状況で、ペースダウンして勝ち点を手放してしまうのは辛い。
■サイドを生かす形は維持したい
BBCの復活によって、両サイドに人を配置できるシステムになり、ようやく復調気味であったところ、その形でこういった内容にしてしまったというのも残念な点。
BBCであるべきかどうかはともかく、4-3-1-2から離れ、両サイドを生かしていくスタイルを取り戻してきたところだった。
その形に疑念が生まれるようなことになれば、また前半戦の歪なやり方に戻ってしまいかねない。
そうなると、いよいよ今シーズン望めるものは少なくなる。前半戦のほとんどをかけても機能しなかった形が、これから急に素晴らしいものに変化する可能性はとても低いだろう。
繰り返しになるが、前線がBBCなのが最適かどうかは別の問題だ。
ベンゼマはまたもトンネルに迷い込んでしまっているし、ベイルも右でのプレーは元々課題が多い。
来シーズン以降を考えれば、世代交代も視野にメンバーを入れ替えたいというのが率直なところで、現状においてもアセンシオやイスコを組み込むといったことは検討してほしいと思っている。
それでも、両サイドの高い位置に味方がいるだけで、マドリーの核であるマルセロとカルバハルの仕事の質は変わってくるし、疲労も軽減される。
それが保たれていれば、前半戦よりはましな内容になると期待できるので、サイドの構成を変えることはするべきではない。
この試合の結果がそうした方向に作用しないことを祈るばかりだ。
■来週はCL
次節はラ・レアルとベルナベウで対戦。
来週はミッドウィークにCL、PSG戦がある。残り時間は少ないが、できるだけ良い状態で臨めれば。