レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第15節 vセビージャ

CWCでアブダビへ移動する前の最後の試合。CWCは移動を含め過酷なイベントで、ここからコンディション維持が難しくなってくる。

試合前にはロナウドの5回目のバロンドール受賞を祝うセレモニーが催された。

 ■マドリーの先発メンバー

GK:ケイラー・ナバス

DF:アクラフ、バジェホ、ナチョ、マルセロ

MF:ルーカス・バスケスモドリッチ、クロース、アセンシオ

FW:ベンゼマロナウド

 

63分:クロース→マルコス・ジョレンテ、71分:モドリッチ→セバージョス、76分:ロナウド→イスコ

 

フラットな4-4-2。アセンシオが先発に入った。

 

■セビージャの先発メンバー

GK:セルヒオ・リコ

DF:メルカード、ケアー、ラングレ、キャロル

MF:ギド・ピサーロフランコバスケス、バネガ

FW:ヘスス・ナバス、ムリエル、ノリート

 

57分:ノリート→サラビア、71分:フランコバスケス→ガイス、81分:バネガ→クローン=デリ

 

CLではマドリーと同様2位で勝ちぬけ。リーガでは勝ち点で並んでいる状況。

 

■マドリーが先制も、セビージャが立て直す

マドリーは3分に先制に成功する。

右サイドからのコーナーは味方のいない位置に落ちたが、ディフェンス同士で交錯しボールがゴール方向へ。ナチョが拾い、ボレーで決めた。

ディフェンス側からすればなんでもないボールで、序盤に致命的なミスが出てしまった。それを見逃さなかったナチョはさすが。落ち着いてトラップし、強く蹴り込んだ。

 

望外の先制点を非常に早い時間を得て、その後も主導権を握るかと思われたが、セビージャが慌てず立て直す。

ヘスス・ナバスとノリートのポジショニングが良く、ラインの間で良くボールを受けて、仕掛けられていた。

マドリーは4-4が基本、時々ベンゼマが降りての4-4-1で守るため、サイドは2枚ずつ。数的不利になって明らかにやられた、という場面こそ少なかったが、サイドバックが相手の応対に専念せざるを得ない。

バネガを中心に縦にボールをいれ、サイドから崩していく形がはっきりしていて、セビージャの攻撃をマドリーが受ける時間が続いた。

 

セルヒオ・ラモス、バラン、カルバハルを欠く最終ライン、2列目もカゼミロがおらず、間を通されるパスや仕掛けを潰せないことがあったにも関わらず。この時間帯を良く凌いだ。

先制点を挙げたナチョは守備でも安定感があったし、バジェホは相手の前でパスカットする速さがあって良かった。久しぶりの先発となったアクラフも破綻しない守備で処理できていた。

ここでやられなかったことが、結果としてこの後の大量得点に繋がっていく。

 

■前半で勝負あり

23分、ハーフライン付近でボールを持ったアセンシオがドリブルで縦に。するすると持ち上がり、ロナウドへスルーパス。セルヒオ・リコの脇を抜く冷静なシュートでリーガ3点目を挙げた。

やや低い位置からのスタートながら、アセンシオにやってほしいのはこういうプレー。縦に運んでシュートやラストパスで得点に繋げられるのが彼の良さだ。

仕掛けの選択が少なく、低い位置でボールを下げるパスばかりだった時期から比べると、少しそこから脱したようにも見受けられた。

 

更に31分、エリア内でマルセロがコントロールしたボールがヘスス・ナバスの手に当たりペナルティ。手を挙げてしまっていたので判定はやむなしだろう。

ここでマルセロが喜ぶ様が印象的だった。セビージャ相手に3点リードできるのもそうそうあることではなく、試合を決められる場面になったこともあるだろうし、それ以上にリーガで畳み掛けられる展開が久々だったこともあったのではないだろうか。

ロナウドはいつもの左ではなく右に蹴ることを選択。セルヒオ・リコの読みは当たったが体の下を抜けて決まり、3-0とした。

 

セビージャとしては、もったいない失点から持ち直して良い流れを作れていたところからの2失点。メンタルの維持が難しくなった。逆にマドリーから見れば、危険な時間帯を乗り越えての3点リードとなって、ベルナベウとともに盛り上がりが最高潮に。

 

38分には珍しくロナウドが下がってボールに突っ掛け、奪ったところからのカウンター。クロースが持ち上がり、右のバスケスに出した後エリア内でクロスを受けて左足で流し込み4-0。

チャンスのないクロスが多かったバスケスも、さすがにここでは味方に届くグラウンダーのクロスを出した。コースに味方への愛情がなかったのはご愛嬌。足下に詰まったボールを利き足ではない左足で合わせ、強いシュートにしたクロースの技術の高さがかえって光る場面になった。

 

42分にも追加点。ここでも速い展開からベンゼマが受けて右サイドへ。駆け上がってきたアクラフはディフェンダーのタイミングを外しつつエリアへ持ち込み、ファーへ冷静に流し込んでリーガ初ゴールを決めた。

シュートとそこへ持ち込む技術は申し分なし。なにより、この機に最前線まで出て行って決めきる積極性が素晴らしい。良い場面ではゴールまで行くというメンタリティは頼もしく、マドリーのサイドバックらしいとも言える。

19歳でマドリーのトップチームで落ち着いてプレーできるだけでもすごいことだが、その中でこういうプレーをしてくれると、今後がとても楽しみになる。

 

5得点を挙げたマドリーにベルナベウは総立ちで拍手。

前半だけで勝負を決め、後半は中盤の主力クロース、モドリッチを下げ、その後には2得点のロナウドにもベルナベウからの拍手を送る時間を作る交代も。

過密日程も睨んで、省エネで試合を終えた。

 

■最後に

これほど楽な気分で見られた試合も久しぶりだ。

2点目まではセビージャに苦しめられたが、その後はやることなすことうまくいって5得点。

ロナウドがドブレーテ、アセンシオもらしいプレーが随所にあり、ベンゼマはアシストの場面のようによく周囲を使っていて、個々の内容としてもこれまでの攻撃の停滞を忘れさせるような出来。無失点で終えたこともあり、ここから上がってくるような期待を持てる試合となった。

 

アセンシオのドリブルやカウンターの場面のように、ボールを縦に運んでアタッキングサードに侵入することができれば、これだけチャンスを作ってゴールも生まれる。

ポゼッションはしつつも、勝負すべきところを共有してそこで攻撃のスピードを上げることが重要だ。

誰が出るにせよ、こうして相手にとって危険な位置でプレーをし、そこですぴーどを上げて仕掛ける意識があればこういう試合はもっと作れるだろう。

 

ミッドウィークはCWC準決勝、アルジャジーラ戦。最初に書いた通り、試合はもとより移動が大変。CWCの後にはバルセロナ戦もあるので、結果は出しつつ、コンディション的にもうまく乗り越えてほしい。