4クラブにより、サウジアラビアで開催される今シーズンのスーペルコパに向けて、招集リストが次の通り発表されている。
GK:クルトワ、アレオラ、アルトゥーベ
DF:カルバハル、ミリタン、セルヒオ・ラモス、バラン、ナチョ、マルセロ、オドリオソラ、メンディ
MF:クロース、モドリッチ、カゼミロ、バルベルデ、ハメス・ロドリゲス、イスコ
FW:ルーカス・バスケス、ヨビッチ、ブライム、マリアーノ、ビニシウス、ロドリゴ
アセンシオ、アザール、ベイル、ベンゼマは負傷のため招集外となっているが、彼らの取り扱いから、マドリーの今大会へのスタンスが見えてくる。
そのことについて少し。
まず、アザールを招集しないことについては、昨年の段階で報じられていた。
かなり早い段階で、彼に負担をかけないことと決定したものと考えられる。
更に、ベンゼマとベイルは、招集リストの発表と同時にメディカルレポートが公表されて、招集外となった(ベンゼマは左足の打撲、ベイルは上気道の感染症とのことである)。
このタイミングでメディカルレポートが公表されて招集外となったことは、示唆的である。それぞれ重度のものではないとみられるコンディション不良で招集外として、今大会は総力を挙げて取り組むものではないと暗に示したと言えるからだ。
特にベンゼマの離脱は大きい。9番として存在感が大きい彼を休ませたことで、仮に敗退しても”言い訳”の余地ができる。
全員が揃っていたら相応の起用をせざるを得ないところだが、「サウジアラビアに招集できなかったのだから仕方ない」と言うことができるのだ。
もちろんこれは現場だけの判断ではない。
大きな市場である中東での公式戦は、商業的なアピールにはいい機会ではある。だから、主力をプレーさせて見映え良くしたいとの考えもあっただろう。それでも、今回はクラブとしてこうしたスタンスで臨むことにしたのだと考えている。
スーペルコパもタイトルではあるが、この時期の長距離移動が課され、時差のある中での試合が増えることは、2月以降のCLに向けて備えたい各クラブにとっては”罰ゲーム”に近い。
勝てば控えメンバーの底上げにもなるし、負けてもダメージを少なく済ませる。
マドリーは、マドリディスタの反感をできるだけ買わずに今大会の負担を軽減できるよう、うまく逃げ道を整備しつつあると言えよう。