CLに向けて弾みをつけたいベティス戦。(19人だった招集メンバーからはコディナが外れて18人に)
■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
MF:ラス、ガゴ;イグアイン、マルセロ
FW:ラウール、フンテラール
46分:カンナバーロ→スナイデル、イグアイン→ロッベン、ラウール→グティ
ロッベンがベンチとなっただけで、ほとんどベストに近いメンバーを先発で揃えた。
■ベティスの先発メンバー
GK:リカルド
DF:ネルソン、メリィ、アルス、フェルナンド・ベガ
MF:メフメト・アウレリオ、ファンデ;ダミア、エマナ、マルク・ゴンサレス
FW:オリベイラ
52分:ファンデ→モンソン、60分:エマナ→リベラ、79分:アルス→ファンマ
セルヒオ・ガルシアはベンチに入ったが風邪。だが、オリベイラが入ってからぐっと調子を上げてきている。
■楔が入るマドリー、入らないベティス
ラウールとイグアインは、どちらかが中に入ればどちらかが右に開く関係が基本。とはいってもくさびのボールを入れる時などは、フラフラと中で受けたりしていた。ベティスはここへ入るボールを止めることができず、苦労していた。
中央に居座ることが多いフンテラール、柔軟に動くラウールとイグアイン、この3人に縦のパスがかなり楽に入ったことで、マドリーの攻撃が効果的になった。
先制点は、ゴール正面でラウールが頭で落としたボールをイグアインが決めたもの。この2人がここにいることから見ても、綺麗な4-4-2ではないが、うまく場所を入れ替わりながら前線で動いている。
前線で基点ができると左右をうまく使えるのが今の状況。
マルセロは前節得点したこともあってか、自信を持ってプレーしていたし、エインセとの絡みもなかなか。右サイドはセルヒオ・ラモスが一人だけという場面もあったが、ラウールかイグアインが主にフォローに行こうとしていた。
2点目、3点目はそれぞれ左と右からのクロスにフンテラールが反応したもの。ゴール前で仕事ができて、得点という結果も残せるようになってきた。どちらも素早くボールに反応できていて良かった。
きっちりした形の4-2-3-1を形成したベティス。オリベイラへボールが入らないと押し上げられない。サンチャゴ・ベルナベウでの試合ということで、ある程度退いてからオリベイラを狙い、押し上げるプランがあったと思うが、うまくいかず。
マドリーの前線がベティスのボールを追いかけて、パスの場所、タイミングを限定し、受け手のオリベイラに対してはカンナバーロとペペが厳しくマーク。失点した場面以外で前半、オリベイラにまともなボールが収まることはほとんどなかった。
この後、ラウールの美しいゴールが2つと、エインセのフリーキック(!)をセルヒオ・ラモスが合わせてのゴールが追加され、前半で6-1と試合を決めた。
■省エネの45分
後半開始のタイミングでカンナバーロ、ラウール、イグアインを下げてスナイデル、グティ、ロッベンを投入。グティは2009年最初の試合。
後半は完全にペースを落とした。前半で決着がついてしまったし、CLを考えれば怪我のリスクを負う必要はない。後半が始まってすぐにエインセが足を滑らせて、それ以降少し気にした様子だったが、攻め上がる場面もあり、走れていたので大きな問題はなさそう。
こういう試合展開になった以上、気になるのは接触の場面だけだったが、ひとまず大きな怪我なく試合を終えられたので安心。カンナバーロが右足の四頭筋に打撲傷を負ったという情報もあるが、こちらは前半で交代してしまったが、CLの出場は問題ないと公式サイトでは発表されている。
セルヒオ・ラモスがセンターバックとなり、ラスが右サイドに入った後半だったが、ラスのボールを落ち着かせる技術、詰めてくる相手をいなす技術はポジションを問わず発揮されていた。
観客の拍手が何度も送られるのも納得できる。大きく蹴りだすのではなく、かといって危険な場面を作ることもなくきっちりボールを確保できるようにするのはチームにとってありがたい。彼がいることで、ガゴが縦へのパスを狙えるようになったという面もあるように思う。
後半何度か得点機があったが決められず。が、それでも前半で十分満足できる試合を見せた。
スタジアムの観客はバルセロナ対エスパニョールの得点経過に一喜一憂し、プレーに関係ないところで大歓声が上がっていた。こちらの試合はエスパニョールが2-1でカンプ・ノウでバルセロナを破ったため、勝ち点差は7となった。
■いよいよ・・・
この勝利で9連勝を達成。良い結果を継続したままCLに臨める。ブーイングを受けていたマルセロが、ここのところ中盤で良くなってきて自信をもったように見えること、CLには出られないが、フンテラールが得点を挙げだしたことは、チームにとって好材料。スナイデルも今日は惜しいシュートを放つなど、復調の兆しを見せていた。
水曜日はCL。ホームでの試合なのでまずは失点しないことが重要だが、連勝中2失点しかしていない守備は信頼できるだろう。
良い結果を期待したい。