モリエンテスとエインセがサンチャゴ・ベルナベウに帰ってきた。
モリエンテスのユニフォームを掲げるファンもちらほら。
■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
69分:ロナウド→イグアイン、71分:セルヒオ・ラモス→ガライ、77分:カカ→ラウール
3センターといった感じの構成。シャビ・アロンソ、グティから前線へうまく繋がるか。
■マルセイユの先発メンバー
GK:マンダンダ
DF:ボナール、ディアワラ、エインセ、タイウォ
MF:エンビア、シェルー;アブリエール、ルチョ・ゴンサレス、ニアング
FW:モリエンテス
61分:アブリエール→ロドリゲス、62分:モリエンテス→ブランドン、86分:ニアング→ベナルファ
モリエンテス、エインセともに先発。ニアングのスピードには注意。ルチョが攻撃を司る感じ。
■ショートパスに拘る前半
両チームともコンパクトな陣形を保って前半の時間は進んだ。
マドリーはショートパスに拘る攻撃を続け、狭いスペースに苦しんだ。プレシーズンで見たような展開。
ペペがいるので、最終ラインのパス出しはまあまあ。
主にペペとシャビ・アロンソから前へのパスが出てくるのだが、アタッキングサードでのスペースのなさから、難しい。エンビアはしっかり体を寄せてくるし、最終ラインもしっかりスペースを消していた。
遅攻では相当な技術とアイディアが必要なのは明らかだが、それでもショートパスでボールを運ぼうとする姿勢が、上に書いたようにプレシーズンのようだった。
遅い攻めがだめなら、高い位置からプレスをかけてショートカウンター、という発想もあったが、それほど厳しくいかない。
コンパクトに保つ最終ラインはしっかりしていたし、時折裏を狙うニヤングに対しては、ペペがしっかりとした読みと身体能力で対応していたが、チームとして、高い位置で奪う守備という感じはなかった。
前線で追う運動量が少ないのだから当然と言えば当然だが。
それでも後ろでスペースを消して、ブロックを作る守備をできていたのは良かった。 試合を通して、ルチョに楽にプレーをさせなかった(モリエンテスに入ると取れないのは、さすがモリエンテス、といった印象だった)。
ただ、カウンターも交えていけるような守備が何回か見られると、試合運びとしては楽になるだろう。
■フィードの効果、6分間の出来事
後半に入って、前半には見られなかったようなロングフィードがちらほら。中盤を省略して一発で裏を狙う。
そのロングフィードが均衡を破った。
57分、ペペのパスにロナウドが抜け出し、マンダンダを冷静に見てかわし、先制。
ペペのパス能力とロナウドの一瞬のスピードがぴったり噛み合ってのゴール。ポルトガルホットライン。
その1分後、スペースができた左サイドからロナウドが切れ込み、エリア内でディアワラのタックルを受けPK。ボールへ行っていたタックルだったが、足元にどーんと入ってしまったのが、ディアワラにとっては不幸な判定を生んでしまった。2枚目のイエローで退場。
PKをカカがきっちり決めて2-0。
マルセイユは連続で失点し、しかも一人少なくなって、完全に試合の流れは決まった。
64分にはベンゼマとカカのワンツー、ベンゼマが中でフリーだったロナウドへのアシストを決めて3-0。
カカは裏へ抜け出すベンゼマと合っている気がする。こういうパスをよく通している。
この後はボールを回しながらゆっくりチャンスを窺って時間をつぶす。交代で入ったイグアインに何度かチャンスが巡ってきたが、決められず。本人にしてみれば決めたいところだっただろう。
散発のカウンターを受けることもあったが、1人2人の攻撃なので、危なげなくしのいだ。
結局追加点はならず3-0で試合終了。
■もろもろ
10分足らずで3点取ってしまう勢いはすごかった。
前半は使わなかったフィードを後半効果的に活用でき、ペペのパス能力を得点に結び付けられてからは嵩にかかっていった。
こういう爆発力は昨シーズンとの大きな違いだ。
上では触れられなかったが、ガゴはディフェンスで結構頑張っていた。ただシャビ・アロンソとグティがいるなら危ないパスよりは安全なパスを選択してしっかり通してもらいたいところ。
ディフェンスを頑張っているのに、不用意なパスでがっかり、というのはもったいない。
さて、週末はセビージャ戦。
ネグレドとの再会となる。怪我人が目立ってきてしまっているので、頑張りどころ。