第13節はウーゴ・サンチェス率いるアルメリアと対戦。
■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
MF:シャビ・アロンソ;グラネロ、ファン・デル・ファールト、マルセロ
63分:ファン・デル・ファールト→ベンゼマ、84分:マルセロ→ディアラ、88分:シャビ・アロンソ→ドレンテ
ラスの替わりは置かない形。カカの替わりにファン・デル・ファールトをトップ下に。
■アルメリアの先発メンバー
GK:ジエゴ・アウベス
DF:ミチェル・マセド、アカシエテ、チコ、シスマ
FW:カル・ウチェ、ファンマ・オルティス
70分:ソリアーノ→ゴイトム、81分:クルサット→ピアッティ、
クルサットも上がって3トップ気味。ウチェ、ファンマ・オルティスを走らせると面倒。
■これぞポゼッション
前半は、アルメリアが完全にリトリート。マドリーはセカンドボールを拾い放題だった。
久しぶりの先発だったファン・デル・ファールトは、こういう状況だと生き生きする。アタッキングサード、エリア近くの狭いスペースでアイデアを感じさせるパスを連発。カカとは違い推進力は感じさせないが、良いところを見ているなという印象。グティが招集されない今、貴重な才能だ。
サイドを広く使えていたマルセロとグラネロからも良い形でチャンスを作れていた。
アルメリアがリトリートしているので、サイドバックも良いように中盤に参加。カル・ウチェとファンマ・オルティスにボールがまともに収まることはほとんどなく、危険を感じることなく、ピッチの半分で攻撃を展開した。
ピッチの幅を利用できていて、セカンドボールは拾えて、という完全なマドリーのペースだったが、前半はセルヒオ・ラモスの1点のみ。
”決めきれない体質”が出てしまい、試合の流れから言えば、前半で何点か入れて試合の行方を決めてしまうこともできたはずだが、わずかに1点差で45分を終えた。
■前半のリズム続かず
ラスがおらず、マルセロとグラネロが両サイドという状態だと、まともにやり合えば両サイドバックの前に広大なスペースができるのは当然。
これが現れていなかったのは、前半のアルメリアが堅実すぎるほど堅実だったから。
アルメリアがハーフタイムに修正して、わかりやすくこのスペースが問題となった。
2点差、3点差がついていれば、不安感もなく、アルメリアも落ち込んでいたはずなので、こんな後半にならずに済んだのだが。
58分にクルサットからのクロスのリバウンドをソリアーノに決められ、62分には懸案のコーナーからカル・ウチェに決められて一気に逆転を許した。
マドリーにとっては必要なかった盛り上がり方をした試合。
数年前のカペッロ期のシーズン後半のような展開になってしまった。73分のイグアイン、PK失敗を詰めたベンゼマと、4-2と再逆転して勝つことはできたが、前半の状態のまま90分を終了しておくべき試合だった。
テンションが上がってしまったおかげでロナウドが退場と、単純に試合としてみれば面白いものだったが、マドリーにとっては良いことなし。
圧倒したまま、「どうしようもなかった」とアルメリアに思わせる90分であってほしかった。
■明日は
明日朝はCLグループステージ最終節。マルセイユとアウェイで対戦する。
負けなければ少なくとも突破は決まる試合だが、この試合でも見せたような精神的な隙を見せてしまうと、どうなるかわからない。
万全な状態で臨んでもらいたいものだ。