レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

イグアインはナポリへ

イグアインナポリへの移籍は、先日本人がイタリア入りしていたことや、ナポリのデ・ラウレンティス会長のツイートによりほぼ決定事項となっていたが、ようやく公式に発表された。

移籍金は事前の報道通り、3700万ユーロとインセンティブ300万ユーロと伝えられている。

ナポリへは既にカジェホンアルビオルが移籍しており、マドリーからはこの夏3人目の移籍。カバーニをPSGに違約金満額で移籍させたナポリだが、カジェホン1000万ユーロ、アルビオル1200万ユーロ、イグアイン3700万ユーロと合計5900万ユーロと、その資金のほとんどをマドリーの選手獲得に費やしたことになる。

イグアインは’06~’07シーズンの冬にマドリーに移籍。

19歳でリーベルからやってきた彼は、マドリディスタにとってはカンテラーノ同然だった。一昨シーズンの優勝セレモニーでの”¡Pipita, quédate!”のチャントがあったのは彼だからこそ。移り変わりの激しいマドリーにあって、7シーズンもトップチームにいたこと自体、彼の努力を表しているものと言っていいだろう。

マドリー加入当初はサイドや2列目で起用されることが多く、はラウールの後継者たりうるとも言われたイグアインだが、チーム事情もあって次第に本職ではなかったはずのセンターフォワードとしての起用が増えていった。

今や9番としての起用以外考えられないイグアインだが、それほど器用ではないし、シュートがうまいわけでもない。決めたゴールは多いが、その分チャンスで決められないことも多く、そのことについての評価は非常に厳しくならざるを得ない。

ベンゼマも似たような傾向があるが、決めるべき場面でシュートが枠に飛ばないといったことはしばしばで、ゴールを決める能力という点ではまだまだ改善の余地がある。

センターフォワードとして育ってきたわけではない彼の、ゴールにボールを入れるための感覚を、今から発達させていき大きな改善を図っていくのは難しいかもしれない。

マドリーでの印象も、ゴール前での仕事人というよりは、がむしゃらにプレーするフォワードといったところで、彼にパスが出ればゴールが期待できるというほどのものではなかった。

ただ、失敗しても諦めない気持ちのある選手であり、未だ不完全な彼の熱意をマドリディスタは買って、彼を愛したとも言える。ナポリでも同じようにプレーし、ファンから愛される選手になるだろう。

イタリアでは、熱意をそのままに、冷静なゴールゲッターとして、より良い9番となることを祈っている。