レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第28節 vマラガ

シュスター率いるマラガとの対戦。イスコにとっては凱旋となる試合。。

■マドリーの先発メンバー

GK:ディエゴ・ロペス

DF:カルバハル、バラン、セルヒオ・ラモス、マルセロ

MF:シャビ・アロンソモドリッチ、イスコ

FW:ベイル、ベンゼマロナウド

32分:ベンゼマ→ディマリア、63分;イスコ→ヘセ、89分:モドリッチ→イジャラメンディ

バランとイスコが先発に。

■マラガの先発メンバー

GK:カバジェロ

DF:アンヘレリ、セルヒオ・サンチェス、フェレイラ、アントゥネス

MF:ティッソーネ、カマーチョ;サムエル、ドゥダ、アムラバト

FW:サンタクルス

68分:サムエル→ヤコベンコ、ティッソーネ→ポルティージョ、86分:アンヘレリエル・ハムダウィ

下位に沈むマラガ。もっとやれるはずの陣容だが。

■イスコが入って

中盤ではディマリアが先発せず、イスコが代わりに入った。バルセロナ戦を控え、ディマリアは出場停止にリーチであり、出場しないほうがいいという彼の発言をアンチェロッティは表向きには否定したようだが、そのあたりの判断があっての入れ替えだろう。

イスコは中央にいることが多く、モドリッチとは縦関係になることがしばしば。サイドが本職のディマリアと違い、中央でボールを受けたいイスコらしいポジショニング。

低い位置のサイドに出て、そこから前線にボールを供給していたマドリーの中盤だったが、この試合ではそうした形はなく、シャビ・アロンソモドリッチが中央の低い位置、イスコがその前で構える4-2-1-3のようになっていた。

イスコにとってはこれが望む場所なのだが、相手が多くプレスも早い中央にボールを入れる形を取っていない今のマドリーにはうまく合っていなかった印象で、効果的にボールを触れた機会はあまりなかった。組み立てへの参加はもちろん求めたいが、彼らしさはアタッキングサードで前を向いた時に一番発揮されるため、その回数を多くしたい。

モドリッチがやっているようなプレーをできれば、高い位置でもボールは経由することになるので、彼をモデルにすることが良いかもしれない。

イスコは低い位置にも顔を出していて、組み立てを考えるとそれ自体は良いことなのだが、持ち上がって奪われた場面もあって判断が悪かった。

最近の攻撃はディマリアとモドリッチだからできる形。彼らのための形のままではどうしても難しいところが出てくる。イスコ自身が今のマドリーの形に慣れていくことも重要だが、彼の長所と短所を踏まえたマイナーチェンジも必要だ。

■速い攻めで先制

この試合でのマドリーは、低い位置での雑なパスが多く、自らリズムを壊してしまっていた。

上述の通り、イスコを組み込むための試行錯誤はあっただろうが、いつものようなボールの支配は全くできず。速い攻めに活路を見出すほかなかった。

とはいえ、本来そうした形で生きるベイルとロナウドがいることで、望む形が作れなくても何とかしてしまえるのがマドリー。

先制はカウンター。右で持ち上がったベイルが左のロナウドへ振るパス。シュートがカバジェロの正面をついた少し前の場面と同じ左45度付近で受け、今度はファーへうまく蹴り込んだ。

リードした後に落ち着けるかと思ったが、ロナウドと交錯したベンゼマが32分にディマリアと交代。イスコが前線に入り、ディマリアがいつもの位置に入ったことで、またしばらくバランスを見出す時間が必要に。

ディマリアはカードをもらうわけにはいかず、接触プレーを避けていたことから、守備面ではいないも同然になってしまった。

ディマリアを使わず、モラタをそのまま中央に置くことも可能だったが、それよりもイスコを使いたかったのだろう。この場面で使ってもらえないモラタの立場は厳しい。

■望まざる攻め合いの後半

後半は攻め合い。

モドリッチとディマリアのお馴染みのコンビになった中盤も、いつものようなパス供給の形を取らず。ディマリアが前線の3人とカウンターに出て行って残り6人が居残って守るような状態が続いていた。

望むと望まざるとに関わらず、こうなった以上は2点目を取って相手の勢いを殺ぐしかなかったのだが、この日のマドリーは先制以降ゴールが遠かった。

ディマリアが中央を突破してイスコにお膳立てした場面で、試合を決めておきたかったところ。

マラガにチャンスはあった。

6人で守るマドリーはふわふわしており、思い切って人数をかける攻撃を作れていれば、もっと決定的な場面を作れていただろう。マドリーのエリア周辺で楽にボールを動かせていたのだから、やりようはあったはず。

いくつかあったシュートの場面で枠に飛ばせていなかったのも、マドリーにとっては助かった。シュート数ではマドリーを上回りながら枠内の数はマドリーの6に対して4だったというのが状況を物語る。

終盤、カバジェロが良いポジショニングでマドリーのシュートを防いでいたが、マラガは攻撃陣が結果を残せなかった。

このあたりが、ホームで14試合16得点という今シーズンの状況に繋がっているのかもしれない。

マドリーは最後にモドリッチを下げ、時間を使いながらイジャラメンディで守備を締めて逃げ切った。

■最後に

マドリーは良くないながらもアウェイで勝ち点3を得た。リーガの行方を考えると、この試合を落とさなかったことは大きな違いになるかもしれない。

負傷したベンゼマだが、余裕のあるCLでは休養させ、バルセロナ戦に間に合うかどうか。重傷との話は今のところ出ておらず、長期の離脱はなさそうだが、週末に出場できるコンディションに戻るかどうかは微妙なところ。

バルセロナに対しても、ベルナベウでマドリーらしいプレーで臨んでもらいたい。ここまで積み上げてきたものを考えれば、前回対戦のような奇策は必要ないだろう。