レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第25節 vマラガ

またしても、アウェイで惨憺たる内容。一朝一夕に改善は進まず、今シーズンのリーガは厳しくなった。

GK:ケイラー・ナバス

DF:カルバハル、ナチョ、セルヒオ・ラモス、マルセロ

MF:モドリッチ、クロース;コバチッチ

FW:ヘセ、イスコ、ロナウド

61分:ヘセ→ルーカス・バスケス、75分:イスコ→ハメス・ロドリゲス

ベンゼマの位置にはイスコが入った。中盤にはコバチッチ。ハメスがベンチとなり、CLで追加点を挙げたヘセが先発。

■マラガの先発メンバー

GK:カメニ

DF:ロサレス、アルベントサ、ウェリグトン、ミゲル・トーレス

MF:フアンピ、レシオ、カマーチョ、オルタ

FW:シャルレス、チョプ

63分:オルタ→パブロ・フォルナルス、81分:チョプ→サンタクルス、88分:フアンピ→ドゥダ

若いプレーヤーが多いが、ベンチにはサンタクルスやドゥダが控える。

■問題点を簡単に

マドリーはベンゼマを欠いてイスコがトップの位置。ロナウドが中央だとどうしても縦に急ぎがちとなるので、形としてはイスコが中央の方が望ましいと考えていた。

見た目としては0トップだが、イスコは中盤に降りるというより、ラインの裏に出るようなフォワードらしい動きを見せていた。ポジションに合わせたプレーができる適応能力自体は良い。普段と違う起用法で、工夫しようという意図もあっただろう。しかし、ポゼッションがままならない展開となったにもかかわらず、後方のサポートに動けなかったことで、彼を前線で起用したことの効果はかえって減少することとなった。

マラガは高い位置から速いプレス。ジダン体制となってマドリーが苦労している形である。

クロースがセンターバックの間に下りていくのはお馴染みだが、マラガはそこにもついていった。モドリッチコバチッチとともにイスコも下がってくればボールを運ぶパスコースは作れただろうが、モドリッチコバチッチはサイドに開いて距離が遠いことが多く、イスコは下りてこなかった。そのため、最終ライン付近からクリア気味のロングボールを蹴らされてばかりとなり、まともにボールを運びアタッキングサードへ入ることはほとんどできなかった。

プレスに対する解決策が見出せていないことが改めて浮き彫りとなったのだった。

モドリッチコバチッチがサイドに出がちだったことそれ自体は、状況によっては間違いではない。アンチェロッティ期にディマリアとモドリッチサイドバックの後ろに入る形でプレスを回避し、ポゼッションを安定させていた形もある。当時はアシスタントだったジダンには、そうしたイメージもあるかもしれない。

ただ、この形はサイドバックが高い位置を維持できることが前提。この試合ではマラガのプレスに対応する形となり、サイドバックが出て行くことができなかった。これではインテリオールは相手の寄せに直接晒されることとなるので、サイドに出ても苦しい状況は変わらない。むしろ中盤のプレーヤー同士の距離が遠くなったことで、ボールを動かすことが難しくなってしまっていた。

CLローマ戦からアウェイの連戦で、コンディション的に万全とは言い難かったか部分もあるかもしれない。しかし、今シーズンは失格となったことで日程が楽になっただけで、通常であれば1月から2月にかけてコパデルレイの試合があり、それでも乗り切らなければならないクラブ。今シーズンの日程で疲労の蓄積があったとは言って欲しくないというのが正直なところ。ベンゼマを欠いたとはいえ、このような内容は受け入れがたいものがある。

明らかなオフサイドが見逃されるロナウドのゴールで幸運にも先制したにも関わらず、そうした運も結果に繋げられず。ペナルティはカメニにストップされ、マラガは内容に値するゴールを後半にようやく挙げて1-1。

誤審はともかく、長いシーズンで思うようにいかない試合はいくつかある。それでも勝ち点3を取れるかどうかは、リーガのタイトルのためには不可欠なこと。その点で、バルセロナはリーガのタイトルにふさわしいシーズンを過ごしていると言える。

また、苦しい試合でも流れに関係なく一発で勝負を決められる攻撃陣に多くの資金をつぎ込んでいるといっても過言ではなく、その意味でもバルセロナの前線は効果を遺憾なく発揮している。こうした苦しい試合で、内容に沿った形で勝ち点を落としていることから見ると、前線の費用対効果について考えてしまう。

■リーガは厳しくなった

この引き分けで首位バルセロナとの勝ち点差は9。

直接対決を残しているが、それに勝ったとしても、残り12試合でバルセロナが2敗以上しなければリーガのタイトルは転がり込んでこない。控えめに言ってもリーガは非常に厳しくなった。

プレスの速い相手に軒並み苦労している状況は改善が必要。ローマ戦はローマの出方が激しくなく幸運だったとさえ言えるような状態で、CLを考えると早急に対応したいところ。

この試合では全く機能しなかったが、先に触れたように指導者としてのジダンにとっては馴染み深いアンチェロッティ方式は解決策となりうるかもしれない。モドリッチをはじめ当時を知るプレーヤーもまだまだ多いことから、うまくやれればすぐにフィットする可能性はある。

今日のアトレティコとのダービーは、同じようにプレーするとアトレティコの守備にやられてしまうだろう。どういう解決策が見られるか、少なくともその端緒となる試合となることを期待したい。