レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

ラウールのインタビュー 前編

ASに掲載されたラウールのインタビュー。長いので、2回に分けて、以下簡単に訳。

・新たなラウールはどんな感じですか?

R:違う人になったようだね。大会もないし。でも、そう、リーガの事務所を開けて見る過程の感動は少しずつ大きくなっていくよ。

フットボールの別の面である事業に場を移して、快適ですか?

R:今はこれで幸せだよ。これは僕が以前から選択してきたことだ。僕は望んでここにいる、誰かから強いられたのではなくてね。僕の将来に大きな助けになってくれるものだと思っているよ。ビジネスの面に触れているけれど、スペインの多くのチーム、トーナメントの組織、アメリカの連盟やMLSとも関係を持っていて、試合を見て、時々自分でピッチに立ってトレーニングを助けてもしているんだ。

・何にでも触れているんですね。

R:3~4年は、好きな分野を探って関わっていきたいんだ。そうしたら広い視野を持てるから。

バルダーノは、フットボールのシステムにグローバリゼーションが浸透するプロセスは、ドリブルすることに対して勝利したと言っていました。あなたはその意見に賛成しますか?

R:システムを心配する人は多くいる。まず、重要なのは、プレーヤーが何をできるか知ること。そうすれば、いいプレーヤーに自由を与えられるから、自分たちのフットボールを発展させられる。確かに今は閉じこもりがちなプレーヤーが多いね。負けることに対する強い恐れがある。僕は試合を見ていて言うんだ、「何をしてるんだ?勝つためにプレーするんだぞ!」ってね。

・その気持ちを持っていると?

R:退屈な試合はあるよ。全てがとても考え抜かれていて、即興はほとんどない。結果が重要じゃないということを言っているのではないけど、チリ代表のようなダイナミクスを信じているんだ。「試合に出てプレーする、勝利を掴むまで」っていうね。

アトレティコやレスターのように厳密なシステムを持つクラブについては?

R:彼らのことを貶めたいわけじゃない。とても良いプレーができる可能性がある人にもそうだ。アトレティコには試合を理解する方法があって、この数年結果を出しているよね。リーガで優勝して、CLの決勝に2回たどり着いた。ELでは何回か優勝もしている。彼らにはこのチームを誇りに思う理由があるよ。

・では、偉大なチームはアトレティコのようにはプレーしないとシャビが言ったことは間違っているのでしょうか?

R:みな目標を達成するための方法を見つけなければいけない。偉大なチームは勝利することを求められる。だけど、僕がマドリーにいたときは、それだけで十分尽くしたとは言えなかった。良い試合をすることを求められたんだ。アトレティコバルセロナバイエルンを下して、あと一歩でCL優勝だった。とても強固なものがあったんだと思うよ。

・あなたはグアルディオラシメオネのどちらのフットボールにより共感しますか?

R:より攻撃的でダイナミックな、最初から試合を支配するようなフットボールを見るのが好きなんだ。僕はそれに共感するけど、それ以外でも戦えるものには価値はあるし、敬意を持っているよ。それにチームが好きなんだ、バランスと釣り合いの取れたチームが。よく守り、5秒以内にカウンターでゴールするチームをリスペクトしないなんてことにどうしてなるんだい?信じてくれ、それができるようになるにはものすごい練習が必要なんだよ。

・それで?

R:そこに人々の感動がある。マドリーとシティの準決勝はとても退屈だった。マドリーは時に良いプレーをしたけど、それはシティもそうだよね。でも、「負けたくない、恐れている」という時があった。

・ラウールの中に監督はいる?

R:僕の周りにいる多くの人はいるって言うね。僕も完全には除外していないよ。だけど、子供達とピッチにいる時は楽しんでいるんだ。言えることはそれだけ。だから、僕は周りの人のこと、僕を知っていてコーチになる素養があるって言う人のことは気にしていないんだ。そうなのかどうかは待たないとわからないよ。

・プレーのアイデアを定義するなら・・・

R:国内のリーグかCLかで、同じチームでも同じトレーニングはしない。それはずっとそうだよ。フットボールは全ての次元から理解されなければ。

・ラージョでヘメス・パコは自分のアイデアにとても誠実にやっていました・・・

R:僕は全ての可能性を受け入れるよ。監督はとても複雑な職業だし、フットボールはとても大きく素晴らしいものだ。ゴールにたどり着く方法がたくさんあるからね。もし選ばなければならないのなら、グアルディオラバイエルン、最近のマドリー、クロップのドルトムントを選ぶよ・・・どれも違うスタイルだけど、この3つのチームはどれも前に出てプレーするから、ファンとしてはそれが好きなんだ。そんなところかな。システムよりプレーヤーのことが好きなんだよ。

グアルディオラと最後に話したのはいつですか?

ついさっき、ほんとだよ。

グアルディオライングランドのプレースタイルを変えるでしょうか?

R:そうした流れはベンゲルペジェグリーニから始まっているのかもしれない。これはグアルディオラにとって新しい挑戦だね。彼はバイエルンでCL優勝できなかったけど、バイエルンブンデスリーガの多くのファンは彼のフットボールの理解の仕方を楽しんだ。ドイツ代表でさえ、多くの点でグアルディオラがしばしばやる方法をコピーした。結局のところ、ペップは毎シーズン、毎月、毎試合改革をした。ペップはシティのファンを楽しませると確信しているよ。

・あなたはジダンと現役だった頃、彼が監督になるとは思っていなかったですね。どうしてでしょう?

R:感覚的なものだよ、表現しようがないな・・・彼が監督になると思わなかったのがどうしてかわからない。時々プレーヤーと試合の場面を話したりするんだけど、彼はそういう人じゃなかった。でも、彼にはそういう面があって進んでいったんだね。マドリーで違う立場で、そしてアンチェロッティと・・・最後には監督をしたいと望むことに決まった。カスティージャに行って、チャンスがやってきたんだね。今は皆とても幸せだよ。言えるのは、これが彼が監督する最初のトップチームだということだ。

・なぜマドリーの監督はそれほど難しいのでしょう?

多くのメディアのプレッシャーがあるし、何より、みんな自分がプレーしなければならないと思っていて、実際そうしなければならないような重要なプレーヤーがこんなに多くいるロッカールームをうまく取り扱うことは簡単なことじゃないよ。ジダンはそこで素晴らしい仕事をしたんだ。その前にアンチェロッティといたこともあったからね。

・彼の大きな成功とは?

プレーヤーに、彼ら自身の質の高さを信じさせて、一緒に仕事をすることで、誰にとっても勝つのが難しいCLで勝つことも簡単になるんだとメッセージを送ったことだ。

・彼はあなたと同じように、プレーヤーを尊重します・・・

R:そうかもね、もちろん。もし自分がまたプレーヤーになるとしたら、そこにいってジダンと話すさ・・・。彼の言葉は少なくても大きな意味を持つ。いつもそうだし、監督の立場ならその方がより良く、雰囲気をマネージメントできるんだ。このオフにチームを作ることにもなるから、来シーズンは彼にとっては大きなチャレンジになるね。

・13年で11人目の監督というのは多いですね?

R:多いね・・・マドリーでもっと長く監督がやれればといつも言っているんだ。何人かは帰ってくるけどね。カペッロカマーチョは2回。18人か19人になるんじゃないかな?

・それはフロレンティーノ(ペレス会長)の責任?

R:僕の最初の6年は、バルダーノ、アルセニオ・イグレシアス、カペッロハインケスカマーチョヒディンク、トシャック・・・これで7か8かな。それとデルボスケ。彼が一番長くやったよね。

・・・・・・・・・・キリトリ・・・・・・・・・・

引退後、アメリカで次のキャリアを歩み始めたラウール。

第二のキャリアはまだまだ始まったばかりで、彼自身が言うように、今は将来どういう道へ進むのか、現場なのかフロントなのか、考える材料を見つけながら仕事をしているといったところなのだろう。

ジダンの話題が出ていたが、彼もほんの数年前までは、こんな風にマドリーでの立場を築くことになるとは思ってもみなかった。いつどうなるか想像もつかない中で、方向性を模索しているといったところなのかもしれない。

マドリーを出て以降、ドイツ、中東、アメリカと渡り、いろいろな経験をしてきただろうし、幅広い繋がりを持つことになったはず。それを最後にはマドリーで生かして欲しい。彼にはやはりマドリーが似合うし、どんな役職であれ、帰還は多くのマドリディスタを改めてクラブに惹き付けることになるだろう。

後半は遅くならないよう、アップします。それまで、少々お待ちください。