レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第3節 vビジャレアル

2節続けての引き分け。負けてもいないが、安定には程遠い。

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 ■マドリーの先発メンバー

GK:クルトワ

DF:カルバハル、バラン、セルヒオ・ラモス、メンディ

MF:ルーカス・バスケス、カゼミロ、クロース、ベイル

FW:ベンゼマ、ヨビッチ

 

68分:ヨビッチ→モドリッチ、74分:ルーカス・バスケス→ビニシウス、82分:クロース→バルベルデ

 

メンディとヨビッチが先発に入り、4-4-2。

 

ビジャレアルの先発メンバー

GK:アンドレス・フェルナンデス

DF:マリオ・ガスパールアルビオル、パウ・トーレス、キンティージャ

MF:チュクウェゼ、カソルラ、イボーラ、モイ・ゴメス

FW:ジェラール・モレーノ、エンカビ

 

55分:チュクウェゼ→オンティベロス、62分:エンカビ→アンギサ、74分:カソルラ→バッカ

 

ビジャレアルも4-4-2。

 

■4-4-2は妥当

前節の記事で述べたように、現在のバランスを考えると、中央の2枚を確保したうえでサイドからクロスを入れていくのがベターな選択。構成としては、私はこれを支持する。前節後半からこれに近い形に変更しており、今節はそれを引き継いだような布陣。

ビジャレアルも同じ布陣で、互いにかみ合う。対面する相手を上回るかどうか。

 

一般的には、こうした状況では個々の質で勝る可能性が高いマドリーが優位に立てそうに思える。

ところが、立ち上がりが緩く、12分にビジャレアルに先制を許したことから状況が変わった。

ビジャレアルはブロックを作ることが優先できるようになって、マドリーは局面で数的不利を強いられるように。左サイドのベイルはまだましだったが、右のバスケスは苦しく、サイドを広く使っても攻撃の可能性を高められずにいた。

 

攻撃の形を模索している時期で、しかも新しいメンバーが組み込まれたこの試合で先制されると非常に苦しい。

せめて均衡を保っていかなければ、すぐに難しい試合展開に持ち込まれてしまう。

試合の入り方は大いに反省すべきだ。技術ではなく精神的な問題なので、早急にねじを巻き直してほしい。

 

カルバハルは安定した内容だったものの、期待する水準からするともう少し。同点の前半アディショナルタイムで見られた、バスケスの外側にこだわることなく、内側のスペースを使っての攻撃参加はさすがだった。

メンディは、初めての先発にしては無難にこなしていた。ビジャレアルが常にリードする試合だったこともあり、目を引くような攻撃参加はなかったものの、守備機会では問題なく対応。今後馴染むことでより良くなることが期待できるプレーだった。

彼らのプレーは悪くなかったので、彼らが関与して2対1を作れれば良いのだが、ビジャレアルがサイドを2枚で押さえていたことから、常に同数。安定したチャンス創出は叶わなかった。

 

■中央の問題

マドリーの問題点を掘り下げると、サイドにしか攻撃の糸口がなかったことに行き着く。

フラットな4-4-2では、中央の2人が上下に動く必要がある。それにより、トップ下のスペースを作ったり、守備のために低いポジションを埋めたりする。しかし、今節は人選の悪さにより、効果的なプレーができていなかった。

 

守備強度を考えて、カゼミロを起用することはやむを得ない判断ではある。が、彼が飛び出すことによって得られるメリットは大きくない。サイドに開いてボールを受ける動きがよく見られたが、そこから攻撃に変化をつけられるプレーヤーではないからだ。さらに言えば、カゼミロが高い位置で仕掛けてボールを失うと、そのまま彼抜きの組織でカウンターに対処しなければならなくなるから、そうした仕掛けの選択自体に歯止めがかかることになる。

 

もう1人のクロースはサイドチェンジの砲台としては機能していたが、それ以上のものはなし。普段よりサイドの攻撃をフォローする動きも少なく、調子そのものが悪いようにも見受けられた。

 

守備強度を保ちつつ攻撃参加でメリットを得るには、彼らよりモドリッチバルベルデを起用するべきだっただろう。

特に、前節出場停止だったモドリッチを今節も温存した判断の理由がよくわからない。シーズン後半に向けてベテランの彼のコンディション調整をすることは重要ではあるが、ごく序盤のこの時期、前節休んだ後のタイミングは解せない。

単純に戦術的な理由なのであれば、ジダンは組み合わせを見誤ったと言うほかない。

 

■交代の当たりはモドリッチのみ、しかしベイルが救う

74分にはモイ・ゴメスに勝ち越しゴールを奪われ、リードを得られずバランスを失ったところを攻められる悪い時の試合展開。

モドリッチは期待される役割を果たし、チームに動きをもたらしたが、ビニシウスはインパクトがなく、バルベルデは時間が短すぎて個人レベルでの打開策とはならなかった。

 

ビニシウスは複数で応対されることでドリブルできず、昨シーズン見せた才能の片鱗を出せずにいる。課題のシュート以前の問題で引っかかっていて、ボールを持ってゆっくり仕掛けるだけでは厳しい。オフザボールを改善し、優位な状態で受けられることを考えた方が良さそうだ。

 

交代で4-3-3となり、右サイドに移ったベイルが起死回生の同点ゴールを決めたことが救い。カットインしてニアを抜く良いシュートだった。

ゴール前でのワンタッチゴール、右サイドからのカットインでのゴールと、今節は求められる仕事をしてくれた。

あとは怪我なくこれが続けられるかどうか。オフはいろいろあったが、今のところは意欲的に臨めているようなので、続けていってほしい。

 

■最後に

4-4-2の選択は良かったが、メンバーの組み合わせが良くなかった。また、序盤の緩さを見逃さなかったビジャレアルから、その報いを受けたことで難しい試合にしてしまった。

2点取れ、アウェイで負けなかったともいえるが、試合の入り方が違っていれば自分たちの良さを出せる展開にもできたとも思えるだけに、残念だ。

 

今週末は代表期間。負傷者が増えないように切に祈る。

次節は14日。ベルナベウにレバンテを迎える。