レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第28節 vエイバル

再開初戦ということで不安もあったが無事勝ち点3を確保。

イレギュラーな状況でも、必要な結果は得た。

 

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■マドリーの先発メンバー

GK:クルトワ

DF:カルバハル、バラン、セルヒオ・ラモス、マルセロ

MF:カゼミロ;モドリッチ、クロース

FW:ロドリゴベンゼマアザール

 

46分:カルバハル→メンディ、61分:ロドリゴ→ベイル、アザール→ビニシウス、セルヒオ・ラモス→ミリタン、84分:モドリッチバルベルデ

  

マルセロ、クロースを先発起用し、中盤より後ろはおなじみの面々。

ロドリゴアザールが入る前線が今シーズンの仕様となった。

 

■エイバルの先発メンバー

GK:

DF:コレア、パウロオリベイラ、アルビージャ、ラファ・ソアレス

MF:セルヒオ・アルバレス;オレジャナ、クリストフォロ、エスポジト、デブラシス

FW:キケ・ガルシア

 

57分:オレジャナ→ペドロ・レオン、キケ・ガルシア→セルジ・エンリク、ラファ・ソアレス→ビガス、78分:デブラシス→乾、84分:アルビージャ→ブルゴス

 

エイバルは残留を目指す位置である。

 

■マドリーが上回り、エイバルは後手に

 エイバルは4-5で下がって受ける構えでスタート。

ところが3分、左サイドからベンゼマが仕掛けたあとのこぼれ球を、クロースがうまくコースを突くらしいシュートを決めてマドリーは早々と先制することに成功した。

 

本来、マドリーにボールを持たせる選択は悪くない。

今回はモドリッチとクロースの出来が良く、普段は低めに留まるクロースしばしば高い位置に進出して関与していたこと、アザールロドリゴの両サイドもうまく相手を剥がしてずれを生んでいたことから、マドリーが優位に立てた。

長期中断明けなので、どの程度のコンディションで来るのか互いにわからなかったはず。マドリーのコンディションはエイバルの想定を上回るものだったということだろう。

 

失点後、エイバルはマドリー最終ライン付近まで寄せていく守備に切り替え。

低い位置でのパス、サイドチェンジでは普段はほぼノーミスであるクロースも、パスミスがちらほらあるのが目につき、やはりキックの感覚は万全ではないのかと見受けられた。さっさとやり方を変えたエイバルの狙いは、その点では当たっていた。

とはいえ、プレスに出てきてくれると裏が取りやすくなるから、マドリーにとってはしめたもの。リードしてからだからシンプルにプレーもしやすくなり、両サイドのスペースを多く狙えるようになった。

このように、前半のエイバルの変更は、妥当なものではありつつもタイミングが一手ずつ遅れてしまっていたようであった。

 

カゼミロは、さすがのカバーリングで中盤を広く制圧。その他のプレーヤーの守備意識も悪くなく、落ち着いて守ることができていた。

エイバルのボールが入ってきたら前に出て奪う守備ができていたのは、こうして選択肢を減らせていたからだ。

 

こうした守備からの速攻で30分、37分と連続で得点。

30分は奪ったセルヒオ・ラモスがそのまま上がっていて、ドミトロビッチを引き付けたアザールがアシスト。

37分にはアザールのシュートをドミトロビッチが弾いたところにロドリゴが詰め、最後はマルセロが左足で正確に射抜いた。

 

これらは、前でボールを奪う出足、カウンター時のランニング、こぼれ球への反応と、必要な運動量があってこそのゴールだ。再スタートとしては十分なレベルの軽さだった。

3点差として試合の行方を前半でほぼ決め、余裕を持って後半へ。

 

■コンディション重視は定跡。ところが・・・

5枚交代できるということもあってか、最初の交代はカルバハルとメンディの入れ替え。

サイドバックがカルバハルしか使えない状況(ナチョは負傷中である)だから、少しでも休ませたいという意図だろう。

 

3点差でずるずる守っていても仕方がないので、エイバルは積極的にプレー。

60分にビガスのシュートのコースが変わって決まり、3-1となって、風向きが変わってきた。

マドリーは、人員が多いウイングもベイル、ビニシウスを出して調整。セルヒオ・ラモスもミリタンに代えて(カピタンは、少し違和感があったと試合後に語っていたようだ)、プレシーズンのようにコンディション重視。

 

5枚替えできる趣旨は、まさにコンディションのためなので、前半のうちに試合を決め、後半に楽をするのは定跡通りだ。

ところが、マルセロが違和感を訴え始めたあたりから、戦況は暗転していった。

 

■一気にペースダウン

先にメンディを使っていたことから、マルセロをそのまま下げるわけにはいかなくなった。バスケスがいれば、バスケス右のメンディ左ともできただろうが、その選択肢もなく、急に苦しいやりくりに。

 

この後半により、現状ではこの程度まで質が落ちるということが分かった。

前半の点差と様子から、十分と見て早めに手を打ったジダンの判断は妥当なもの。長期中断という未知の要素を加味することはできず、仕方ない。

この試合を基準として、交代の時間帯や方法は改善していくべきポイントだ。

 

マルセロのペースダウンが目立っていたが、全体としても前半の動きと比べると大きくレベルが下がった。

前半はコースを作る動きが良くできていたのだが、組み立ての段階でエイバルの守備をかわせず、ロングボールを蹴るようではまずい。

前半は目立っていたモドリッチとクロースも前線に良い形でボールを届けることができず、エイバルが楽にボールを回収して攻め立てることになった。

 

この時点で2枚代えられれば、うち1枚をバルベルデで早く使い、中盤の運動量改善に向かうことはできただろう。

マルセロは最後まで行けると判断し、バルベルデを使ったのは84分。試合展開としては、もう少し早く入れたかった。

 

2点差となってからは苦しんだがエイバルに2点目は与えず、3-1で勝利。

後半は意図した省エネというより、前半の貯金を食いつぶしたような印象になってしまったが、今は何より結果が大事だ。

無事試合ができ、大きな負傷もなく勝ち点3を得られたことを喜ぼう。

 

■最後に

この試合を見る限り、リードされると挽回はかなり厳しくなりそう。

時間が経てば経つほど状況は悪化していくことになるだろうから、これまで以上に1点目を大事にすべきだろう。

リードさえ得られれば、相手が自壊するまで落ち着いてプレーすればいい。超過密日程をこなすプレー、マネジメントを早めに身につけていきたい。

 

コンディションを特に気にしたいのは、使える枚数が少なく、組み合わせが限られる中盤か。

この試合ではモドリッチを下げるのみとなったが、主力を欠くと穴埋めが非常に難しい。イスコ、場合によってはハメスも組み込んで、主力の状態維持を図った方が良いのではないだろうか。

 

次節は木曜日。ホームでバレンシアと対戦。