新型コロナウイルスの影響は広がる一方だ。
リーガの再開は政府の許可が出てからと決まり、CL、ELの決勝も当初日程での開催を諦め延期で、代わりの日程を策定することもできていない。
「レアルマドリードのある生活」というタイトルで文章を書いてきたが、これほどまでにフットボールそのものがない生活が続く時期がやってくるとは、想像すらしなかった。
当ブログは、平穏な生活が送れている方に、ほんの少しでもフットボール、そしてマドリーのことについての話題をお届けする役割が担えれば、と思っている。
今回は間が空いたので最近少し考えていることを。
以前、世代交代が難しいということについて書いた。
マドリーでは、CL三連覇を果たした面々がまだ多く在籍しており、「彼らの次」を考えていくことが補強にあたっての当面の課題となるが、今シーズンはそこにほとんど手を付けられずに終わりそうである。
以下のtransfermarktによる記録を今シーズンの出場時間で並び替えると、カゼミロ、セルヒオ・ラモス、バラン、ベンゼマ、カルバハル、クルトワ、クロース、モドリッチ、バルベルデ、モドリッチ、メンディ、マルセロ・・・という並びになる。
このうち三連覇メンバーでないのはクルトワ、バルベルデとメンディだけだ。その他では三連覇メンバーが変わらない地位を保ち続けている。
ミリタンを加えて少しずつ次世代へ動きつつあるセンターバックはまだましなポジションだ。カゼミロ、ベンゼマ、カルバハルにはそうしたライバルを寄せ付けず、そのポジションにおいて孤高の存在となってしまっている。
カゼミロのところはバルベルデかと思いきや、バルベルデがインテリオールで才能を花開かせ、ライバル不在。
ヨビッチは適応が進まず、全ては来シーズン以降に持ち越し。それも彼にマドリーでの来シーズンがあればの話になってしまっていて、母国でのトラブルによりイメージもダウンしている状況だ。
オドリオソラはカルバハルと勝負するレベルにならず今シーズン途中でレンタル。それを見たアクラフも二番手なら復帰するかどうか悩むといった報道もある。
アクラフの動向により優先順位は変わる可能性があるが、今夏に手をつけなければならないのは、これらのポジションであろう。
特に、既に三十歳代となったベンゼマの競争相手を見つけることは急務だ。
現在のベンゼマのステータスをもってしても起用せざるを得なくなるようなプレーレベルか実績が必要で、そうでなければ結局ベンゼマの方がうまくこなせるという評価になってしまう。
ヨビッチを待てなかった今シーズンの環境を見ると、噂のハーランドがやって来てもあまり良い未来は見えない。それなりの期間実績を積み上げたプレーヤーを置いた方が良いと考えられる。
ベンゼマを置いたままでは競争が進まない、ということであれば、彼の売却も選択肢としては持つべきだろう。それくらい踏み込んだことも検討しなければ、あの三連覇を成したチームを最終的に解体し再出発することは容易ではない。
ペレス会長には、任期の終盤に自分の作った偉大なチームをスクラップする大仕事を成功させてほしい。
彼以外に、こうした大ナタを振るうことができる者がいるだろうか。