スイスではギャンブルの広告が禁止ということで、bwinのロゴがないシンプルなユニフォームだったマドリー。
■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
FW:イグアイン
今日の左サイドバックはドレンテ。ペペがセンターバックとして先発。
■チューリッヒの先発メンバー
GK:レオーニ
DF:シュタヘル、ティヒネン、ロシャ、コッホ
MF:アエゲルター;フォンランテン、オコンクォ、マーゲラ、アルフォンス
FW:ハスリ
46分:ハスリ→ジュリッチ、66分:オコンクォ→アブディ、87分:シュタヘル→ガイッチ
フォンランテンがいる。他は知らない選手ばかり。
■さすがの中盤
マドリーは4-1-4-1に近かった。
シャビ・アロンソをピボーテの位置に固定させ、後のラス、ラウール、ロナウド、カカは中盤とフォワードの位置を行ったり来たり。ラスは中盤に近く、ロナウドとカカはサイド、ラウールは中央と、おおまかなポジション取りはあるが、ポジションに固定せず動き回る中盤の”4”。
チューリッヒ相手にはポゼッションをしっかり実践したいところだったが、中盤の5人はよくボールを繋げていたと思う。うまいパス回しで相手をいなせた場面も多く、中盤の出来は良かった。また、クリアボールを拾って2次攻撃へ繋げられたので、支配率が高い状態が続いた。
左サイドに流れるカカやロナウドをフォローするようにドレンテが絡めていたのも大きい。かなり落ち着いてプレーできていたように見えたし、彼ら任せにせずショートパスのコースを作るために中盤に参加するのはありがたい。
直接狙う場面ではずっと任されていたロナウドだが、ようやく決まった。リーガではなかなか枠を捕らえられずにいたが、これで本人も一安心かもしれない。
33分に追加点。ペペのロングボールをロナウドが落とし、イグアインが持ち込みクロス。ラウールがしっかり詰めていて2-0。
サイドの彼にボールを集めようという意図が序盤からはっきりしていた。対面するドレンテは、パス回しへの参加は良かったが、守備は相変わらず。決定的に抜かれる場面はなかったが、フォンランテンにボールが入ると怖い。
だが、前半終了間際に、イグアインが抜け出してゴールを決め3-0。イグアインは今シーズン初ゴール。目に見える結果が出て良かった。
守備に若干の不安を抱えながらも、3得点でまず大丈夫、といったところ。
■余りにも余計な10分間
前半の余裕が吹っ飛んだ後半。
まず、シャビ・アロンソの負傷交代という想定外の事態。底でうまくパスを捌いてくれる選手がいなくなり、ボールが前に入らない、落ち着かないという問題が発生。
代わりに入ったガゴに同じ役割をさせるのは無理があるので、昨シーズンと同じようにラスと横関係にしてここできっちりボールを奪う形にした方が良かっただろう。
ボールポゼッションが良い形でできず、効果的な攻撃ができなくなってしまった時間帯に、PK、コーナーと立て続けに2失点。
PKはかなり怪しい判定だったが、コーナーは悪い意味でいつも通り。アルビオルが簡単に受け渡してしまったアエゲルターにニアであわされた。ロナウドがニアにいるにはいたが、後ろから入ってくるアエゲルターを確認はできない。ゾーンのようにアエゲルターを離してしまったのはどうなのだろう。
そういう守り方だが、浸透していないためやられているのか、アルビオルが軽率なだけだったのか。
67分にグティが入ってようやく落ち着いた。良い働きをしてくれたグティに感謝。パスをさせるならまったく引けを取らない。
ラウールがトップに入ったが、やはり入れ替わりながら中盤に参加する前半と同じスタイルを続けた。
最後は88分にロナウドの直接フリーキックが再び決まり、カカのパスに抜けだしたグティもループを決めて5-2として勝負あり。
さすがにこのレベルでは格の違う攻撃力で勝った、という印象の試合だった。
■その他もろもろ
シャビ・アロンソが57分ごろに負傷してから2点返されるまでの10分余りが余計だった。
PKは仕方ない(判定は別にしても)が、2点目を立て続けに取られ、相手を勢いづかせるような時間帯を作らせてはいけない。サイドの守備が怪しくても前半の3点で試合を決めていただけに、勿体ない流れの譲り渡し方だった。
そんな状況になってはファン・ニステルローイを余裕を持ってピッチに送り出すこともできなかった。
カードをたくさんもらったのも、もうひとつ残念なポイント。損なもらい方が多かった。
そして、シャビ・アロンソは右くるぶしの打撲とのこと。離脱の期間は今後の検査による。
万が一1週間以上の離脱となれば、グティの出番が増えるだろう。好調なこともあるが、やはり配球役が必要なことが大きい理由。
週末は昇格組のシェレスとサンチャゴ・ベルナベウで対戦する。
来週はミッドウィークにもリーガがあって、この第4節はアウェイでビジャレアルとの対戦。