レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第15節 vバジャドリー

上位で頑張っているバジャドリーのホームに乗り込んでの試合。寒そうな気候だった。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:アルベロア、ペペ、セルヒオ・ラモス、ナチョ

MF:ケディラシャビ・アロンソカジェホンエジルロナウド

FW:ベンゼマ

46分:ナチョ→ディマリア、62分:アルベロアモドリッチ、74分:ベンゼマ→バラン

アヤックス戦でしっかりプレーしたナチョが先発。

ディマリアはベンチから。

バジャドリーの先発メンバー

GK:ダニ

DF:ルカビナ、セレーノ、バリエンテ、バレンシア

MF:ビクトル・ペレス、アルバロ・ルビオ;エベルト、オスカル、オマール

FW:マヌーショ

29分:エベルト→ブエノ、78分:マヌーショ→ハビ・ゲラ

マヌーショというはっきりしたターゲットがいる。そこに2列目がうまく絡むのが理想か。

■サイドの使えなさ

マドリーは、シャビ・アロンソが最終ラインに降りて両センターバックと3バック化するのが恒例。中盤でのプレッシャーを避けて、長いボールを蹴る時間的余裕を得るための方法で、ペペとセルヒオ・ラモスもパス精度には信頼が置ける。その分、両サイドバックは1列上がっていることが多い。

中盤のサイドの選手はロナウドカジェホン

ロナウドは中へ入っていくし、カジェホンフォワード的な最終ラインとの駆け引きを得意としている。2人ともサイドで幅を広く取っていく選手ではないから、サイドで幅を使う役割はサイドバックということになる。

この試合では、アルベロアとナチョがその役割だったわけだが、ナチョはそもそもまだ上手く上がれるような状況にないし、能力的に攻撃が得意というわけでもない。アルベロアも左ほどではないにしろ、右だからと言って攻撃的なプレーがどんどん出るという選手ではなく、バランス型の選手だ。

だから、あまりサイドで効果的な攻撃にはならなかった。

幅が狭い攻めになるから中央に密集し、長いボールは活きづらい。

しかも、バジャドリーがマドリーおなじみの不安定なセットプレーの守備をついて先制に成功したことから、リトリートしての守備をしっかりされることになった。

これは、攻めあぐねて失敗する、ありがちな傾向。

一旦はバジャドリーの最終ラインの大きなミスをついて追いつくが、再びセットプレーで失点すると、長い時間苦しむことになった。

サイドバックは負傷者が出ており、選択の余地はあまりなかったのだから、組み合わせはいたし方のないところ。とすれば、中盤の組み合わせで改善したかった。

失点後もロングボールを入れる方法を継続するより、中央の狭いところで生きるモドリッチを早めに使った方が、どうせサイドを使えない状況では潔く中央に的を絞れただろう。

ロングパスが多く、エジルベンゼマに入るタイミングを待つだけでは効果的にならないし、間延びしていく恐れもある。得点を取る必要がある状況ではうまくない。

前半終了間際にエジルが独力で突破し、ベンゼマと絡んでうまく決め同点に追いついたが、前半のチームとしての出来はあまり評価できるものではなかった。

■良くなかった交代

交代策も上手くなかった。

後半開始のタイミングでナチョとディマリアを替え、カジェホンを左サイドバックへ。ロナウドがトップの位置に入り、エジルが左に移って4-4-2になった。

攻撃的なサイドバックを置きたいというのはわかるが、不慣れなポジションへの配置換えだし、逆足のサイドだ。ディマリアも逆足のサイドで、結局サイドの状況は好転しなかった。

モドリッチアルベロアと替え、シャビ・アロンソを最終ラインに下げる緊急策が次の手だったが、最初の交代よりはモドリッチの投入を優先すべきだった。

マヌーショを警戒したいところではあったがケディラを下げても良かったし、思い切ってシャビ・アロンソを下げても良かっただろう。

ナチョにとっても辛い交代となった。

選手の組み合わせとしてサイドが上手く行かないのははっきりしていたので、チームの犠牲になったと言っても良い。せっかく使ったのだったら我慢が必要だし、こういう形で下げてしまうのは非常に残念だ。

■新しい形を

最終的にはエジルフリーキックが決まって3-2で勝利。2度勝ち越されながら逆転する薄氷の勝利となった。

シャビ・アロンソへの依存体質から未だ抜け出せていないことから、どうしても彼を中心に試合を作っていくしかなく、失点してもそれを改められないところに、今の難しい状況がある。

また、ロナウドを左に置く以上、右サイドで可能性があるのはディマリアとカジェホンしかいないが、利き足サイドでのプレーとなるカジェホンが頑張らないと、中へ中へと動く攻めが多くなってしまう。それならばモドリッチを積極的に使いたいところだが、そうなっていないところに大きな問題がある。

負傷者がいて、控えの選手が出てくることをプラスに転換するには、違った形を模索する必要があるだろう。

現状を継続しても面白い展開は見えてこない。新しいやり方を探す時に来ているような印象を受けた。

ミッドウィークにコパデルレイのセルタ戦をはさみ、次節のリーガはベルナベウにエスパニョールを迎える。