レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第3節 vアスレティック

移籍も落ち着いたので、遅ればせながらアスレティック戦を振り返る。

■マドリーの先発メンバー

GK:ディエゴ・ロペス

DF:アルベロア、ペペ、セルヒオ・ラモス、マルセロ

MF:ケディラモドリッチ;ディマリア、イスコ、ロナウド

FW:ベンゼマ

70分:ケディラ→カゼミロ、73分:ベンゼマ→ヘセ、86分:マルセロ→カルバハル

サイドバックアルベロアが連続して先発。モドリッチの相棒はケディラとなった。

アスレティックの先発メンバー

GK:イアゴ・エレール

DF:イラオラ、グルペギ、ラポルテ、バレンシア

MF:イトゥラスペ、ミケル・リコ;スサエタ、ベニャト、ムニアイン

FW:アドゥリス

46分:イトゥラスペ→エリク・モラン、ミケル・リコ→デ・マルコス、67分:ムニアイン→イバイ

ベニャトが攻撃を作る。ジョレンテが抜けた分をどう補って、どういうチームになっていくだろうか。

■距離感の問題

試合の序盤はアスレティックのペース。

ボールを高い位置で奪われることが多く、うまくアタッキングサードに入れない。アスレティックはカウンターというより、わりと丁寧に繋いでくる印象で、奪われた後に危険な場面はあまりなかったが、攻撃がうまくいかない時間は25分くらいまで続いた。

アスレティックは、ジョレンテユベントスへ移籍し、明確なターゲットはいなくなっている。その分、ベニャトを中心にボールを動かせるようになっていて、中盤の距離感が悪いと細かく繋がれてかわされてしまう。

マドリーがアタッキングサードに入れるようになったのは、距離感が良くなってボールを運べるようになってから。モドリッチからの縦パスや、彼とイスコのボール運びが機能しだすと、良い形がちらほらと出来始めた。

彼らはパスと自分で持ち上がるプレーの両方を見せながら、ディフェンスに選択を迫るのが非常にうまい。先に動いてしまったら逆を取られるので、守る側としては1対1では厳しく、複数で対処する必要がある。

そうした守備が高い位置で出来ているうちは良いが、徐々に低い位置で守らざるを得なくなると、自陣に逼塞しがちになってしまう。

アスレティックを低い位置に全体が下がってしまえると、マドリーとしてはその後がやりやすい。ロングボールしかない場面も出てくるので攻撃をやり直せるし、奪われた後の守備への切り替えが時間経過とともに素早くなっていったので、すぐに取り返せるプレスが出来ていた。

ファールになる場面もあるが、高い位置でカードなしなら許容できる範囲。人数をかけて上がっている分、人が多い場所で取り返せないとその後のカウンターが恐ろしい。

ボールを奪う守備を実践しつつ、最悪でもファールで流れを切れればというくらいの形で良い。

■右サイドの改善

前節にも少し触れたが、マドリーは右サイドの使い方が良くなってきている。

左で詰まった時にセルヒオ・ラモスから右に展開することが90分のうちに何度かあるが、昨シーズンと大きく違うのは、それを受けるのがアルベロアであることが多いということ。

ディマリアが受けて1人で何かを起こすというのではない。サイドバックが受けるということは、その前にディマリアやイスコがいるということで、そこから繋いでいけるということを意味する。

ロナウドがいる左サイドのマルセロよりアルベロアの方が高い位置にいて待ち受けていることが何度か見られ、サイドバックの攻撃への参加の形が変化していることが感じられる。

ベイルの加入によってディマリアがベイルに置き換わることが想定されるが、その場合でもこのやり方は改善しながら続けて行きたい。

右はベイルの独力しかないというのでは、ディマリアに任せてバリエーションのない攻撃を繰り返していた頃に逆戻りになってしまう。

■守備の形

マドリーは、退いて守る時はロナウドを1列上げて完全に4-4-2の形。ロナウドの守備の負担軽減を図りつつ、サイドで放置もしない形として、しばらくはこれが標準的な形になると思われる。

4-4で守ることになり、特にサイドに位置する攻撃的な選手(ベイル、イスコ)には負担がかかる。ただ、彼らがきちんと守備をできれば、左サイドでマルセロが孤立無援という形は減るだろうし、アンバランスにはなりづらい。

この形ばかりになっていては、攻撃的な選手を損耗し続けることになるので、奪われた後の速い守備は大事。

高い位置で奪うプレーは攻撃につなげやすいし、プレスを狭い範囲でかけることになるので、長い距離を走らされるような徒労感は少ない。

こうした守備をする中で輝いていたのはモドリッチ

相手によく絡んで、ファールなしで奪う技術があり、パスカットできる位置にいることも多い。彼がこれだけ守備をできると、チームは大変助かる。ベルナベウのファンが守備時に拍手を送ったのも頷ける。

■もろもろ

結果は、イスコの2ゴールとロナウドの今シーズン初ゴールで3-1の勝利。

ベンゼマが出し手になり、イスコが最終ラインから抜け出して決めた先制点は、今シーズンのこれまでの形を象徴するようなゴール。

セットプレーにあわせて決めたロナウドも、これでかなり楽になるだろう。

内容は確実に進歩している。

ベイルが加わっても、できるならこの形を維持してやっていきたい。今の時期から1からやり直しは厳しい。そのあたりはアンチェロッティとベイルの適応力に期待。

この試合ではピボーテケディラだったが、カゼミロと負傷から帰って来たイジャラメンディも含め、モドリッチの相方として誰が選ばれるのかに注目していきたい。

今週末は代表戦があるためリーガはお休み。

次節はビジャレアルとアウェイで対戦。そしてミッドウィークにはCLがスタートする。