レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

CLグループステージ第3節 vリバプール

一日遅れだけれど、リバプール戦を振り返る。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:アルベロア、バラン、ペペ、マルセロ

MF:クロース;モドリッチ、イスコ

FW:ハメス・ロドリゲス、ベンゼマロナウド

75分:ロナウドケディラ、81分:クロース→イジャラメンディ、85分:マルセロ→ナチョ

サイドバックアルベロアで、セルヒオ・ラモスの代役はバラン。その他はお馴染みの構成。

リバプールの先発メンバー

GK:ミニョレ

DF:グレン・ジョンソン、ロブレン、シュクルテル、アルベルト・モレーノ

MF:ジェラード;ジョー・アレン、ヘンダーソン

FW:スターリング、バロテッリコウチーニョ

46分:バロテッリ→ララーナ、68分:ヘンダーソン→エムレ、68分:コウチーニョ→マルコビッチ

マドリーとは久々の対戦となるリバプール。前節バーゼルに敗れ勝ち点を落としている。

リバプールのハイプレスに対抗する

リバプールの狙いは攻守の切り替えを早くして、高い位置でマドリーのボールを奪ってのショートカウンター

アンフィールドでの試合ということもあって、かなりモチベーションが高まっていた様子で、全員が前半からハイペースでマドリーのボールを追っていた。

対するマドリーの中盤は、クロース、モドリッチ、イスコ、ハメス。技術の高いプレーヤーが並んでいる。マドリーは人数をかけて高い位置でプレスをかける相手との対戦は久しぶりだったが、それでも彼らからボールを奪うのは難しい。さらに最終ラインには正確なフィードができるペペがいる。相手が追ってきてもこの構成であれば、かわしたり展開したりして落ち着くことができる。モドリッチは複数で囲まれても逆を取って囲みを抜けていくし、クロースから右への展開で打開することもできていた。

確かに、序盤は相手に引っかかる場面がちらほらあり、リバプールの狙いは半分は当たったとも言える。

ところが、リバプールにとって誤算であり、マドリーにとっては大きなプラスとなったのは、ボールを失った後イスコ、ハメスが素早く守備に切り替えて対応をしていたこと。

リバプールの攻撃に多少時間がかかっても、彼らが戻らなければ4-2で守ることになるマドリーの守備をサイドから崩すことは出来たかもしれない。しかしながら、守備時には両サイドに入ることになる彼らがしっかり戻ってきたことで、リバプールの攻撃にかけられる時間的猶予は少なくなった。しかも、本来攻撃的なプレーヤーである彼らが、スペースを埋めるだけでなくボールを奪う守備をすばやく行えていたので、マドリーは中盤で引っかかってもすぐに取り戻すことができていた。

この中盤のメンバーでこうしたプレーが出来れば、攻守のバランスには何の問題もない。

試合前にはイスコかケディラかという報道もあったが、イスコが守備でここまでやれるのであれば、マドリーの需要から言ってボールを扱えるイスコを使わない手はない。プレスに対して中盤で狙いどころを作らせないだけのメンバーを並べつつ、守備も両立できるとすれば素晴らしいことだ。

■前半で勝負あり

マドリーの先制は23分。

中央でハメスがロナウドへの浮き球のスルーパス。素晴らしい位置にボールを落とし、ロナウドシュクルテルに寄せられながらダイレクトでシュートを決めた。

ハメスはマドリーで初めてと言っていいトップ下らしいラストパス。ロナウドは一度コントロールしたくなるようなボールをダイレクトで逆サイドへ持っていくセンスと技術の高さを見せてくれた。

リバプールはここまで大きなミスなく全員が熱心に動いてきたが、それだけに一瞬のプレーで先制できたことは大きい。マドリーは頑張るリバプールをいなし続けて、こうしたチャンスを作り、きちんと決めた。

30分にはベンゼマがヘディングで追加点。ループでミニョレの頭を超えるゴールで、狙ったとすればゴラッソだったが、逆サイドへの折り返しのパスを狙っていたようにも見え、よく分からない。いずれにせよなかなかないような美しい軌道で、ボールはゴールに収まった。ベンゼマにとってはこうしてゴールを積み重ねて行くことが大事。

41分にはコーナーからペペが繋ぎ、ゴール前のベンゼマが押し込むだけで3-0。このゴールも、ペペの頑張りがあって、ベンゼマは良い位置にいたからこそのもの。蹴り込むだけだったが、フォワードとしてそういう場所にいることの価値は大きい。特にベンゼマのようにゴールを増やして欲しいプレーヤーなら尚のこと。

セットプレーの流れからベンゼマが2得点を挙げ、前半で3-0。

リバプールからしてみれば報われない失点だったが、マドリーは中盤より後ろの安定感も含め、質の高さをアウェイで示したと言える。

■安全運転

十分なリードを得て、バルセロナ戦を控えていることもあって後半は安全運転。

失点も負傷もないよう、無理せず時間を進めることに専念。その分リバプールは盛り返したが、マドリーの守備は人数が揃っており、アルベロア、ペペのところは完封といった雰囲気。崩されて危ない場面はほとんど作らせなかった。

ロナウドケディラの交代は、ロナウドのコンディション維持とケディラの調整だろう。

ケディラについては、先程も触れたようにイスコ、ハメスがこの試合ほど守備を頑張れば先発としてのポジションは非常に厳しいと言わざるを得ない。高さの面では間違いなくケディラだが、それ以上に失うメリットがある。

バルセロナ戦に向けての布石かもしれないが、途中交代のための試運転として、先発はいじるべきではないだろう。特別な策を講じるより、この試合の流れを汲んだほうが良い。

一方でイジャラメンディは考慮する余地がある。

イスコとケディラに比べれば、クロースとイジャラメンディを取り替えることでチームの攻撃が受ける影響は大きくない。ロングパスの精度で行けばクロースだろうが、イジャラメンディもシンプルに周囲を使ってポゼッションを安定させることはできる。その上で、守備能力はより前が本職のクロースよりイジャラメンディの方が信頼できるとは言える。この2人はどちらを採るかで最後まで迷うところだろう。

試合はマドリーの理想どおり、失点もアクシデントもないまま後半を終え3-0で勝利。

ルドゴレツがバーゼルに勝ったため、マドリーが勝ち点9、残り3クラブが勝ち点3で並ぶ展開となった。

■1位通過へ向けて

前半で勝負を決められたことは、日程を考えると大きな成果だった。アンフィールドではこれ以上望めないというほどの内容と結果で、1位通過に向けても重要な勝ち点3を挙げた。

ベルナベウでの第4節で勝てば、もう1試合の結果との兼ね合いもあるが、ほぼ1位通過が決まる。コンディション調整のためには、1節でも休めるミッドウィークを作れれば嬉しい。この試合と同じように、しっかりとプレーして5節までに1位通過を決められるような結果を得たいところ。