ユベントスが負けない限り1位通過はなく、ほとんど消化試合。ファンデ・ラモスはどういう采配を見せるか。
■マドリーの先発メンバー
GK:デュデク
MF:ファン・デル・ファールト、ガゴ、グティ、ロッベン
FW:ラウール、イグアイン
46分:ファン・デル・ファールト→メッツェルダー、52分:グティ→ハビ・ガルシア、61分:ラウール→サビオラ
ファンデならそうだろうという大方の予想通り2トップ。GKはカシージャスを休ませてデュデクに出番が。
■ゼニトの先発メンバー
GK:マラフェエフ
DF:アニュコフ、ロンバーツ、クリジャナツ、シールル
MF:ティモシュク、デニソフ、ズリアノフ、ダニー
FW:アルシャビン、ポグレブニャク
48分:アルシャビン→ファイズリン、72分:ポグレブニャク→テッケ、76分:ロンバーツ→ドミンゲス
3位が決まっておりマドリーより消化試合の感が強いゼニト。アルシャビンは風邪だったらしい。
■消化試合だが
両チームにとってこの試合はそれほど重要でなく、その分は差し引いてみる必要があるだろうが、立ち上がりからマドリーの運動量が目立ち、高い位置でボールを奪うことができていた。
2トップのどちらかが中盤に降りて縦関係になり、両サイドがあがるやり方でゼニトの守備を攻略する。
やはりプレッシャーがきけばそれ相応の攻撃ができる。監督交代の効果が出ているかなという感じがした。前半60%のボール支配をしたマドリーだが、効果的に攻撃できていてシュートまでもっていけているのでダラダラした感じがしなかった。
先制点はマラフェエフがボールをこぼしたところにラウールがつめたもの。あそこで諦めず詰めるのは基本だけれど素晴らしい。これでぐっと楽になった。
■違いを見せて
この試合の見所だったのは後半の交代。
後半開始時点でメッツェルダーを投入したファンデ・ラモス。しかも下がるのはファン・デル・ファールトだった。
これまでならば最終ラインに入っていた選手が5人出場し、どうするのかと思ったら、メッツェルダーを右サイドバックに、サルガドを左へ、左サイドバックのマルセロを中盤に上げるという形へ変更した。
テストの意味合いが強いと思うが、事前にメッツェルダーにサイドバックでのプレーが可能か聞いていたらしい(何回かサイドバック経験はある)。負傷者が多い現状の打破のためには何でもやってみてほしいので、面白い試みだと思った。
マルセロを中盤に上げる形は、セビージャでいえばアドリアーノでやっていたような変更の仕方だろう。
ロッベンの綺麗なループが決まって2点差となった直後にハビ・ガルシアを使い、ラウールも同じくループを決めた後にサビオラと交代。
クラシコ出場予定者を早めに休ませた。
途中出場の2人とも無難なプレーを見せた。
構成を新しいものに変えた後半、どうなるかと思ったが、前半から見せていた高い位置での守備がきいていたので一安心。
問題はまだまだ完成度が低いそのプレスをすり抜けられた後だろう。ゴール前でバタバタしてしまう印象は変わらず、ここは時間をかけて治していかなければならない。
■落ち着いて・・・
消化試合とはいえ、とにかく新監督が初戦で勝ったので良かった。
すこしでもバルセロナ戦に向けてプラスの材料をそろえたいマドリーにとって、この勝利は一応の落ち着きを与えてくれる。
グループHのもうひと試合は引き分けに終わり、ユベントスが1位通過。マドリーは2位での通過となった。19日の抽選で対戦相手が決まる。