レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第22節 vラシン

前節バルセロナを苦しめたラシンとホームで対戦。カシージャスはブージョの持つマドリーGK出場試合記録、454試合に並ぶ。

マドリーの先発イレブンは行方不明の女性発見に協力するためのTシャツを着て登場。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:セルヒオ・ラモス、ペペ、カンナバーロエインセ

MF:ロッベンスナイデル、ラス、ファン・デル・ファールト

FW:ラウール、イグアイン

60分:ロッベン→フォベール、72分:スナイデルハビ・ガルシア、78分:ファン・デル・ファールト→マルセロ

ガゴのポジションにはスナイデルが入り、スナイデルのところにファン・デル・ファールト。インフルエンザだったロッベンは先発した。

■ラシンの先発メンバー

GK:トーニョ

DF:バレラ、セサル・ナバス、オリオル、マルカーノ

MF:ペレイラ、コルサ、ラサン、セラーノ

FW:チテ、ジギッチ

57分:チテ→トニ・モラル、61分:ラサン→リュクサン

ガライは条項により出場できない。ムニティスも出場停止。

■進まないボール ラシンはジギッチを狙う

中盤の底に位置するのはラス。ガゴがいないので、攻撃時には主にスナイデルが下がってくる形。ファン・デル・ファールトが中央にいることも多く、3センターのように。

ラシンの守備組織は素晴らしかった。ラスと、下がってきたスナイデルの位置から前へなかなかボールを進めることができない。結果ボールの支配率は60%を超えるが、一方的に攻めている印象はなかった。

ラスとスナイデルのところからグラウンダーで前線へ入ると形はできるのだけれど、そうなるまで随分と時間がかかる。焦れて最終ラインからのロングボールが増えるのだが、これは望む形ではないし、ラウールやイグアインに収まることも少ない。

前線へボールが入ると、中央にスナイデルファン・デル・ファールトがいる分、これまでよりアタッキングサードでのアイデアは見られたように思う。中央で細かくパスを繋げる場面もあり、ここまでボールを運ぶ回数が増えれば、という感じ。

一方サイドのロッベンは、左で目立つことが多かった。左からでも中に入ってシュートを放つパターンを見せ、ドリブルでえぐる場面も何回かあった。いつものようにスペースがある状態でロッベンにボールを渡すような形は少なかったが、それでも一人なら抜いてしまえる技術はラシンの脅威になっていた。

3センターのようになっているマドリー。前線のラウール、イグアインロッベンが帰ってこないと守備に不安を抱える。というわけで、ロッベンの後ろでペレイラが好きなようにしかけていた。ペレイラの仕掛けにエインセが付いていけないこともしばしば。

エインセのヘルプに行くのは主にラス。ラスが左右両方に引き出され、シュスター期のガゴのよう。

ジギッチカンナバーロでは厳しく、ペペが付きたいが、チテがペペの側でプレーし、ジギッチカンナバーロのマッチアップを作ろうとする。ジギッチの高さで危ない場面が何回か作られ、ラシンの攻撃はある程度意図通りといったところ。

ボールは持っても前進できない時間が長く、62%のボール支配率ながらチャンスの数は多くないまま前半終了。

■先制して堅実に

49分、ロングボールをラウールが後ろに流してイグアインに。シュートフェイントでセサル・ナバスを外し、落ち着いて決めて先制。

意図して通りではなかっただろうロングボールからの先制点。が、それでも先制してしまえるのが今の流れか。しぶとい。

先制したこともあってか、ロッベンを早々に下げてフォベールを投入。ロッベンは不満な様子。最近の調子からすれば今日の出来には不満だろうし、まだ出ていたかっただろうが、ファンデ・ラモスのコメントによれば、体調が万全ではなかったとのこと。CLを控えてのマネージメントという感じがする。

早速デビューしたフォベール。一度相手選手と並走する場面があり、足の速さはわかった。あまり良い場面はなかったが、まだこれからだろう。

スナイデルを下げてハビ・ガルシア登場。これでラスとハビ・ガルシアのドブレピボーテに。守りに入りつつあったチームの中で、堅実なプレーをしていた。ただファールは余計。ちょっと遠いところからでもジギッチを狙えるラシン相手に、チーム全体としてもファールが多かった。

ラシンは両サイド、前半同様積極的に仕掛けるペレイラと、セラーノを中心に攻める。中央にはジギッチがいるので、狙いは明確。マドリーが耐える時間。跳ね返してのカウンターには至らず、70分辺りは苦しかった。

マドリー最後の交代はマルセロ。中盤左サイドに入る彼には相変わらずブーイングが聞こえる。が、今日はなかなか可能性があるプレーを見せた。

サイドで連携し突破したシーン、パスに反応してゴール前へ飛び出したシーンなどは良かった。これからも中盤で使われるかもしれない。

追加点は奪えないジリジリした展開だったが、逃げ切って7連勝。ガゴ不在の試合を乗り切った。

ファンデ・ラモスが与えたしぶとさ

先制した後、勢いがついた時間帯に2点目が入っていれば楽になったが、一方で1-0で勝てるしぶとさは最近はっきりしてきた。

今日の位置ではスナイデルは無難にこなしていた。逆にいえば目立つプレーがあまりなかったということだが、役割は果たしたといっていいと思う。

上にも書いたように、ロッベンの早めの交代などCLを見据えながら試合をしていることが見受けられる。怪我人を増やさないようにしていってほしい。