レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第32節 vヘタフェ

どうも苦手なヘタフェと対戦。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:セルヒオ・ラモス、ペペ、カンナバーロ、マルセロ

MF:ガゴ、グティファン・デル・ファールト、ラウール、イグアイン

FW:フンテラール

46分:ファン・デル・ファールトロッベン、60分:カンナバーロハビ・ガルシア、63分:ロッベンドレンテ

コンディションを考慮してか、ロッベンは先発を外れ、ファン・デル・ファールトが入った。

■ヘタフェの先発メンバー

GK:ストイコビッチ

DF:コルテス、マリオ、カタ・ディアス、ラファ

MF:ポランスキー、カスケーロ;グラネロ、ガビラン

FW:ソルダード、マヌ

46分:マリオ→ベレンゲール、58分:マヌ→アルビン、79分:ソルダード→ウチェ

グラネロには注目したい。こちらは4-4-2。

■皆上がり、ガゴ一人

ラスが出場停止なのでグティを入れることは確実だった。ところが、そこでさらにファン・デル・ファールトが先発したのは予想外。

上にも書いたように、連戦のコンディションを考慮した面はあるだろうが、それにしてもパス回しが期待できない今の状況でこの布陣は厳しい。ゴール前で攻めあぐねる場面が多かった。

相手がわかっていても使える仕掛けどころのあるなしは、今のマドリーにとっては随分と大きな差になる。なければ手詰まりになる可能性がとても高い。

とは言うものの、ファン・デル・ファールトの代わりに先発できる可能性があった選手はいないといっていい。

精神的な傷は癒えたようだがプレー自体はまだまだなドレンテか、CLの控えとしてしか計算されていないフォベールしかないから、ないものねだりだ。

マドリーの中盤の守備はガゴ一人。両サイドバックも、他の中盤の選手も上がっているというひどい状況を連続で見せられる。

センターバックとガゴしかいないマドリーに対してヘタフェはピッチを広く使ってカウンター。ガビランとグラネロのボールは素晴らしい。スペースが狭くてもコントロールできる技術もあって、遅攻でも彼らを捕まえるのに苦労した。

先制は9分、右サイドのグラネロのクロスにソルダードが頭で合わせた。マドリーファンとしてはうれしいが、この試合ではやって欲しくなかったなという思い。

2人のカンテラーノで決めたゴールということで現地の反応も気になる。

構成として疑問だったファン・デル・ファールトの先発だが、サイドから可能性のあるボールを何度か供給したのは確か。

でもやっぱり中央が混雑してしまう。その中でボールを失うとサイド攻撃の補完で上がっているサイドバックの裏はガラガラ。この形が何度も繰り返される前半。久しぶりに追いかける展開になって焦りもあったんだろうけれど。

点が入る気はしなかった前半だったが。

ディフェンスが跳ね返したボールがヘディングで返ってきたところで、イグアインがカタ・ディアスからボールを奪ってそのままゴール。

カタ・ディアスが処理に時間をかけてしまったので、イグアインが奪い取った形。ラッキーなゴールで前半終了を迎えた。

全体としてはダメな前半なのに、最後に得点して終われたのは本当に幸運。

両チームとも枠内シュートは得点の1本ずつのみ。引き分けでは終われないマドリーはあと1点必要。

ロッベン誤算

後半開始の時点でファン・デル・ファールトを下げてロッベン

疲れてくる相手に対し、元気なロッベンを使う形が良いと思っていたら、63分に交代してしまった。

筋肉系の負傷と思われるが、どうもあまりボールが渡らなかったので、「仲違い説」が頭をよぎる。これは後で情報を見ないと分からないが。

ロッベンだろうと思ったらセルヒオ・ラモスにパスが行ったシーンもあったので、そんなことを考えた。

60分には、これまた連戦を考えてかカンナバーロハビ・ガルシアに替えた。センターバックとして出場のハビ・ガルシア。同点なのにかなり思い切って替えてきたな、という感じ。

上に書いた63分のロッベンドレンテの交代で3つの枠を早々に使い切った。

”ホームなのにアウェイ”という状態だったドレンテ、ブーイングこそなかったが、プレーはいつも通り。

良く走るし、そこは評価したいが、テクニックとか考えて走るとかいった面は全くない。

身体能力でしか勝負できていないし、相手もそれをわかっているので、その身体能力を発揮する機会も与えてもらえない。

ロッベンが出て、攻撃が変化する雰囲気があったのだけれど、交代して元に戻ってしまった。

マドリーの選手も疲れてきていたようだし、同点では意味がないこともあって攻めっぱなし。戻らなくなってきてスペースだらけになったところをヘタフェが速いカウンターで攻める。

そこで足の速いウチェを投入。下がったソルダードには「何で今日ゴール決めちゃうんだよ」という

ブーイング。

サンチャゴ・ベルナベウ劇場

ここからはサンチャゴ・ベルナベウが劇場と化す。

84分に、センターバック(というよりペペ)しか残っていなかったマドリーに対して2対1を作ったヘタフェ。ガビランの落としをアルビンが落ち着いて決めて1-2。

アルビンはその前にトラップミスで大きなチャンスを逃しているので、今度こそ、のゴールだった。

その2分後の86分、グティ直接フリーキックを決めて2-2の同点。

こちらはその前にセルヒオ・ラモスに蹴らせてとんでもないボールだったので、「やっぱり俺だろう!」と存在感を示すゴール。素晴らしいコースへ蹴り込んだ。

88分、またもディフェンダーが足りないマドリー。抜け出したカスケーロをペペが倒しPK。しかもその後蹴りつけるという言い訳できない酷い行為もして一発退場。

PKを蹴るのはカスケーロ。ちょんと浮かせて、キーパーが飛んだ後の真ん中を狙うキックをしたが、余りにも勢いがなく、カシージャスがセーブ。普通に蹴っておけば・・・と思っているだろう失敗でマドリーは命拾いした。

PKは防いだものの、同点で終わりかと思ったロスタイム、3分が過ぎたころにもう一点のドラマがあった。

ガゴのパスを受けたイグアインがカタ・ディアスのマークをかわしてエリアへ。放ったシュートはニアサイドの上隅を射抜いて土壇場で3-2とした。

最後にヘタフェにコーナーのチャンスがあったものの、3-2のまま試合終了。素晴らしいゴールでタイトルへの望みをつないだ。

■その他もろもろ

まず、カスケーロを2度までも蹴ったペペは謝罪すべき。

明らかな故意の暴力行為だから、数試合の出場停止処分は免れないだろうが、受け入れなければならない。

もはやマドリーにとって内容ある試合は期待できないが、試合自体がエキサイティングだったので、その点では見る側としては満足できる。カペッロのシーズンの終盤のような劇的な試合を見せてくれた。

せいぜい引き分けが良いところだった試合を勝ち試合にできたことで、今週末からの強豪との連戦にも弾みがつくだろう。

グラネロは良い出来だった。

先制点をアシストしたのはもちろんだが、それ以外にもいいボールを供給していたし、ボールを扱うテクニックもある。しっかり守備にも参加していた。

トラップなど、細かなテクニックの面では、今のマドリーでは見られないしなやかさがあった。

さて、次節(といっても今週末だが)はアウェイでセビージャと対戦。

今日の勢いを持ってサンチェス・ピスファンへ向かいたい。