1日遅れながら、週末のビジャレアル戦。
■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
MF:シャビ・アロンソ、ラス、グラネロ;カカ
76分:グラネロ→ファン・デル・ファールト、81分:カカ→ラウール、85分:ラス→ディアラ
アルベロアが右、よって左はマルセロ。右での起用が最近多いアルベロア。
■ビジャレアルの先発メンバー
GK:ディエゴ・ロペス
MF:マティージャ、セナ、ブルーノ、フステル;マルコ・ルベン
FW:ニウマール
57分:マルカーノ→ピレス、82分:ニウマール→ジョレンテ、フステル→アンヘル・ロペス
負傷者が多いビジャレアル。ムサッチオ、マティージャ、マルコ・ルベンはBからの昇格組。
■リヨン戦を想定
監督も交代して立て直しの最中ということで、きちんと皆で守ってカウンターという戦術が基本だった。
その意味で、1点を持ってサンチャゴ・ベルナベウに乗り込んでくるリヨンを想定したアタッキングサードでの崩し方を確認する機会になると思われた。
リヨン戦にはシャビ・アロンソはいないし、リヨンの方がはるかに良いプレスをすることははっきりしているが、形としてどうやっていこうか、というレベルのテストには十分なはずだった。
早い時間に先制できたことで、ビジャレアルは出てくる必要に迫られることになった。この試合に関しては良い展開だが、CLに向けてのテストにはならなくなった。
これ以降は攻撃が楽になった。スペースがある状態で、アタッキングサードでボールを持てるし、ビジャレアルの若い選手たちには局面で勝てる確率がかなり高い。
結果的に6得点になるのも納得の状態になった。
ただ、そういう状態に持ち込んだセットプレーの重要性は(当然のことではあるけれど)はっきりした。
リヨン戦では良い位置でフリーキックをもらうこともできなかったが、良いキッカーが揃っているマドリーがファールをもらう価値はとても高い。
ディフェンスがファールを怖がってくれれば突破のチャンスも増える。
そうした展開にするためには、仕掛けるスペースを作るためピッチを広く使うこと、アタッキングサードにボールをできるだけ多く運ぶための手助けをさぼらないこと、が重要だ。
これまた当然のことではあるけれども、特に後者に関しては、仕掛けられるアタッカー陣が、いかに自己犠牲の精神を発揮してくれるかにかかっている。
ラウールが先発すれば、そうした仕事を徹底してやってくれるだろうが、現実的に考えればロナウドとイグアインの2トップが先発する可能性が高い。
彼らとカカがこの仕事をやってくれれば、チャンスは格段に増えるはず。それぞれが気を遣ってチームのために動いてくれることを期待したい。
■シャビ・アロンソの代役は?
シャビ・アロンソの代わりをどうするか、という問題の解答はこの試合では見えなかった。
1人でやらせるならガゴが良いだろう。
彼のやりたいようにやらせるなら、ピボーテが1枚になるため、必然的に好調時のダイヤモンドになるというメリットもある。
ただ、出番が少ないガゴを使うのがどうか。
もう一つの可能性はディアラと誰かを組ませるドブレピボーテ。
この場合、何事もなければ”誰か”はグティになる可能性が高い。プレッシャーがかかりにくい位置からグティがパスを狙えるのがメリット。
守備時にやりなれていない中盤が危ないというのがデメリット。
私なら前者を選ぶ。
やり慣れた形、やりなれたポジション、構成で変更を可能にできるのが良いし、後者より守備がしやすい。
サイドをケアしつつ、ガゴが底で動き回れれば、そして中盤が適宜サポートすれば、それなりに守れるはず。
攻撃面でも、グティやファン・デル・ファールト、マルセロが中盤で使える。アタッキングサードで手詰まり感が漂った時に彼らがいるのといないのとでは大きく違う。
ディアラとのドブレピボーテだと、相方はグティくらいしか可能性がなく、ファン・デル・ファールトやマルセロを選択肢に加えることができない。
点差がついたため、今節の終盤にでもあれこれ試してもらいたかったが、シャビ・アロンソは交代せず。
CLに向けて、中盤をどうするかはまだわからないままだ。
■今後の日程
CL後の試合ということで、第2戦を想定しての見方ばかりになってしまったが、6-2と大勝できて、雰囲気は改善された。
気分を替えて、今後の試合に向かうことができるだろう。
次節はテネリフェとアウェイで対戦。
テネリフェ(A)、セビージャ(H)のあと、CLリヨン戦。
まだ先のようで、あまり時間はない。
セビージャ戦が山場になりそう。