レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

最近のマドリーの問題は・・・

忙しさにかまけて、随分更新できていなかった。これから各試合を振り返っても、個別具体的に思い出すのは難しいので、問題点をまとめて書いておく。

間にコパの試合を挟んでいるものの、リーガに限って言えば、この3節で2得点と、明らかにブレーキがかかっている。

年が明け、毎週ミッドウィークにコパが入ってくる日程になっていることと、その時期からガクッと得点のペースが落ちていることは、当然関連があると考えるべきだろう。

その観点からまずははじめてみる。

■走れない

3日おきに試合がある、しかもほとんどローテーションはない。この状態で、疲労がたまってきた選手たちは、最近どんどん走れなくなっている。

元々右サイドで走り回っていたディマリアのコンディションの悪さははっきりしているし、ロナウドも一瞬のスピードが落ちてきていて、競争している時に相手の前に入りこむことができなくなっている。

彼らのパフォーマンスが落ちたことで、アタッキングサードでのプレーに詰まる確率が高くなってきた。

そもそも、エリア付近で連動するところまで達していない今のチームは、彼らの両サイドが対峙するディフェンダーをかわして、相手をずらしていくことが多く、ここで相手を何とかできないと、チャンスらしいチャンスを作ることができない。

しかもカウンターも走力不足になりつつある、ということで、点を取るすべがないのが現状だ。

シャビ・アロンソが大きな展開をしてくれる時は、まだ相手の守備も整っていないこともあり、両サイドで1対1を出来ることもあるのだが、彼がいない時は、走れない→ボールを受けられない→よって遅攻、となることが多く、その時は両サイドはきっちりケアされている。

アデバイヨル加入以降の試合数が少ないので、これからどうなっていくかはわからないが、これまではクロスの可能性がほとんどなく、中へ中へしかない状態だったので、ディフェンスは非常にやりやすい。

スピードでやられないようにし、中へ進ませておいて、挟みに来るヘルプを用意しておけばいいのだから。

ニアに飛び込んでくる選手や2列目からゴール前にあがる選手がいれば、ディフェンスにとってクロスの危険は高まるし、仮にベンゼマだけであったとしても、何度かボールをあげておくと、その後迷わせることができるから、やっておくことに価値はあるのだが、頑なにクロスをあげないように見える時もあり、このあたりの意図がわからない。

走れないことで両サイドの攻撃の威力は落ち、それを補ってくれていたシャビ・アロンソがいないともっとひどくなる。

そうなると、狭い中央で無理やり繋いで、というやりかたしかとらないため、ロジカルに点を取ることが全くできなくなっている。

これが攻撃の問題点の簡単なまとめ。

■控えの活用、戦術の幅

問題の解決策として、一番シンプルかつ効果的なのは、控えの選手を有効活用すること。

特に、グラネロ、ガゴ、ペドロ・レオンは中盤の雰囲気を変えることができる選手であり、状況に応じて積極的に活用していくべきだ。

シャビ・アロンソが起用できない時はガゴ、グラネロをピボーテに入れて、ピッチを広く使うようにし、攻撃にも参加する。

ディマリアの疲労を考え、アデバイヨルを先発させて、ペドロ・レオンを右においてクロスを積極的に狙う。

ロナウドも、適宜エジルやカカと使い分けながら、クロスか突破かをディフェンスに迷わせ、常に有利にプレーする。

先日も書いているが、アデバイヨルを獲得した意味は、そうした戦術的なバリエーションを増やす効果があり、これまでのやり方では起用されてこなかった選手たちの能力を引き出しうるところにある。

完全な電柱系フォワードではないにしても、彼が加入したことでサイドからの攻撃が活性化するようにならないと、先発組が休む時間もないし、チームの底上げも図れない。

当初、先発の固定は、戦術の固定のために必須であって、あれこれいじらないことも一つのやり方と考えてきたが、ここまで来ると、なかなか難しい。

モウリーニョに2年目があるなら、今年のやり方に一定の評価もできるが、それも当然確約されているわけではなく、先発を酷使せざるを得ないままでシーズンを終えて、また作り直しということになれば、今シーズン得るものは何もなくなってしまう。

当然タイトルの可能性がないわけではないが、このままいけば勝ちあがっても終盤息切れするだろうことは明らかだ。

25人登録されている意味を、今考えなければならない。