レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第5節 vラージョ・バジェカーノ

電気配線の切断により1日延期となった試合。昨シーズン苦労したスタジアムで、試合前から難しい入り方となった。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:アルベロア、ペペ、セルヒオ・ラモス、マルセロ

MF:エッシェンシャビ・アロンソ;ディマリア、モドリッチロナウド

FW:ベンゼマ

64分:モドリッチエジル、71分:ベンゼマイグアイン、78分:ディマリア→ケディラ

エッシェンモドリッチの移籍組が揃って先発。シティ戦でゴールを挙げたベンゼマが今日の1トップとなった。

■ラージョの先発メンバー

GK:ルベン

DF:ティト、アマト、カサード

MF:ラバカ、ハビ・フエゴ;ホセ・カルロス、ラス

FW:デリバシッチ、ドミンゲス、レオ

68分:ドミンゲス→ピティ、77分:ティト→トラスオラス、83分:ホセ・カルロス→ニッキー・ビリー

■不安は残る

狭いバジェカスをどう攻略するかが鍵となった今節。マドリーの狙いは速い攻めだった。

長く持つのではなく、早めにサイドに展開して仕掛ける形を多用。ロナウドの1対1を何度か作ることに成功していたし、先制も速攻の意識から。このスタジアムでのやり方としては妥当だろう。

先制点を挙げたベンゼマは、シティ戦から復調気味で何より。

少しずつ、本来のプレーの幅が戻ってきていて、しばらくはまたベンゼマが先発の座を守ることになりそう。

大きな問題は守備。

高い位置で奪うというよりは、ブロックを作る形が多かったが、ラージョに良い形をたくさん作られた。シャビ・アロンソがライン上でブロックしたシーンなど、失点しておかしくないピンチがあり、ああいう場面で入っていたら、試合がどうなっていたかわからない。

3トップとその後ろからラスなどが出てくるラージョの攻めに、マドリーは対応しきれていなかったというのが正直なところだろう。

高い位置でのプレスは、そういうやり方を取らなかったというより、徐々にできなくなったという方が正しいかもしれない。

シティ戦のような運動量で、長いボールを蹴らせ、セカンドボールを拾うやり方も、囲みやすい狭いスタジアムでは効果的だが、そこまでの運動量がなかったし、たまの追い込みも連動性に乏しかった。

結果として、後ろで守る形になっていったが、それが強固にならないところに今の不安定さが表れている。

とにかく、どういうやり方を取るにせよ、チームとして動けるかどうか。

「ブロックを作ろうにもロナウドが戻ってこない」といった構造的な問題はあるが、それは今に始まったことではないから、今更毎節のように言い訳に使うべきではない。

それはそれとして改善に努めながら、昨シーズンのレベルまでは引き上げていく必要がある。

徐々に回復してきているとはいえ、今はまだ、ビッグゲームでのテンションがないとやれない状況と言っていい。

守備はそんな調子だし、攻撃面でもロナウドが押し込むだけのイグアインのクロスをミスした場面に象徴されるような”手ぬるい”感じが否めない。

■移籍組寸評

モドリッチエジルよりシュート意識がある。2列目で起用すれば得点機に今後も登場するだろう。あとはその精度が課題。

出番が増えてきて、コンディションも上向きに思われる。エジルの速さはないが、頑丈さがある。やはり、今のマドリーではピボーテのポジションで使いたい。

今節のような試合ではなく、もっとボールを持つ試合では、2列目でも良いだろう。

エッシェンは、可もなく不可もなく、というところ。ただ、彼もまたコンディションは良くなってきているように感じられる。今後面白い存在になるだろうと思う。

良い縦パスを入れるような場面はまだまだ少ないが、これは周りとの連携が大きく、まだまだこれから。守備面は使われることで怪我の不安を、自分の中で払拭できれば問題ない。

彼がいろいろやれるようになると、中盤のほかの選手は楽をさせてもらえる場面も出てくる。

■ビッグゲームよりも日々のリーガで

とにもかくにも、アウェイで勝ち点3を得た。

シティ戦で見せた強さはなかったけれど、それでも勝ちを収めるのが今は大事というほかない。

今の不安は、良い内容で出来るのに、次の試合では不安定になってしまっていること。調子の上下はもちろんあるし、それは仕方ないことだが、それにしても振幅が大きすぎる。

次々節にバルセロナ戦があり、それに向けてこの内容では・・・という思いもあるが、そうした試合では(勝ち負けは別としても)集中してずっと良い内容になりそうだ。それより、”普通の”リーグ戦で取りこぼし、バルセロナを追いかけられなくなる危険性の方が高いと考えている。

昨シーズンは、勝ち以外許されないような、ものすごいレベルでバルセロナと優勝争いをしていたから、それを再びとなった時の精神的負担はとてつもなく大きいだろう。反動が起きてしまうのも仕方ないかもしれない。

だが、ここで落ちてしまってはあまりにも早過ぎる。普段のリーガでの気の持ちようを確かめて、追いかけていくモチベーションを良い方に生かしていってもらいたい。

次節はデポルティーボとホームで対戦。