時間も経ってしまっているので、手短に内容についてだけ。
■決めるべき時に決められず
シティは、というよりマンチーニは、何をそんなに拘っているのか3バックで試合開始。
ジェコとアグエロの組み合わせはわかるにしても、ヤヤ・トゥーレ、シルバ、ナスリの中盤でマドリーを相手にするのはちょっと無理がある。
押し込める相手ならば攻撃面で威力を発揮するだろうが、シティ相手にも攻撃ができるマドリーなら、この3センターを突破するのはそれほど難しいことではない。
ヤヤもバルセロナにいた頃より攻撃的な役割が中心になっており、この3人は、ホームでの試合ではあるがちょっとやりすぎ。
マドリーは、シティがこの3バックでやっている間に試合を決めてしまいたかった。実際それだけの決定的なチャンスの数もあった。それを決め切れなかったのは残念と言うほかない。
モドリッチがトップ下に入ったことで、エジルよりもショートパスで組み立てる機会が多かったし、低い位置まで下がっての守備面での貢献もあった。だから、入れ替わりでケディラが出て行くようなダイナミックなプレーもあって、期待を持てる展開だったのだが。
シティが4バックになってからは膠着状態。
シティは鳴れた形に戻って落ち着いたし、シルバとナスリがより良い位置で仕事を出来るようになっていった。
マドリーはこれをケアしないわけにはいかず、拮抗。
後半のジャッジはシティに有利なことが多く、ペナルティもちょっと”軽かった”ように見えたが、これは致し方なし。
それよりも、その前に試合を決めることができなかった自らのプレーを振り返ったほうが良い。
あの時決めていれば、というシーンがあると、得てして追いつかれるが、その展開ぴったりの、自業自得という結果だった。
■2位通過が濃厚
1節残しているが、ドルトムントの強さが際立つグループとなった。
マドリーは対策をしっかりされ、ドルトムントとは難しい2試合を戦うこととなってしまった。
シティは敗退が決まった。勝ち抜けを最優先にしなければいけないグループで3バックを何度も選択するなど、何をしたかったのかよくわからないという印象。もっと堅実にやっていれば良かったのだが、このグループは実験をしながら勝ち抜けるほどには甘くはなかったということ。
マドリーはトーナメント初戦の相手がきになるところ。バイエルンなら大外れということだけは言える。
調子は上がっておらず、現時点で優勝をめざすようなことを言える状態ではないが、とにかく1試合ずつ、慎重に戦ってもらいたい。