レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

CLグループステージ第2節 vドルトムント

遅れてしまっているので、手短に振り返る。

■マドリーの先発メンバー

GK:ケイラー・ナバス

DF:カルバハル、バラン、セルヒオ・ラモスダニーロ

MF:クロース;モドリッチハメス・ロドリゲス

FW:ベイル、ベンゼマロナウド

69分:ハメス・ロドリゲスコバチッチ、88分:ベンゼマ→モラタ

ナバスが先発復帰。マルセロを欠く左サイドにはダニーロが入った。

ドルトムントの先発メンバー

GK:ビュルキ

DF:ピシュチェク、ソクラティス、ギンター、シュメルツァー

MF:バイグル;ゴンサロ・カストロゲッツェデンベレ、ゲレイロ

FW:オーバメヤン

57分:ゲッツェシュールレ、73分:デンベレ→プリシッチ、77分;ゲレイロ→エムレ・モル

マドリーが1位通過を争うと目されるドルトムント。苦手といわれるドイツの中でも、近年最も厳しい相手。

■意外な形

マドリーはしっかり下がってからのカウンターに活路を見出そうとする形。ロナウドも戻って、少なくとも守備陣形の中には収まっていたのが印象的だった。

2連続引き分けでこの試合を迎えており、守備の強さに不安がある中でこのやり方を選択するのはなかなかできることではない。しかも、ロナウドにも最低限の守備はさせていた。

普通であれば、勝ちたい、点を取りたいと攻撃的な形を選んでもおかしくないし、前線の面々も得点を挙げようとバランスを崩してでも前に居残ろうとしそうなもの。

それを、ドルトムント相手に現実的な選択をし、それをプレーヤーに実践させたという点は、並みの監督とは違うものを感じさせた。

ドルトムントは6割方ボールを持って攻めるが、決定的なところまではなかなか行けず。中盤を飛ばしてオーバメヤンを狙うパスも、バランが良く対応していた。

また、奪われた後のプレスは、以前の対戦に比べると勢いはあまりなく、マドリーにとっては以前よりやりやすかったと言える。

意外にも守備から入る形を選択し、そこそこうまく行っているなというところで、17分に先制点。

カウンターでうまく繋ぎ、最後はベイルのヒールパスにロナウドが反応し決めた。

途中交代となったラスパルマス戦以降、いつものようにあれこれ書きたてられたロナウド周辺だが、この得点で交代策は報われることに。決めたロナウドも素晴らしいし、物議を醸す判断をし「ミッドウィークに試合があるから」と述べたその試合で、そのプレーヤーが結果を出すというジダンの運もすごい。

この得点で、有象無象の批判を吹き飛ばすことができた。

先制点を得てうまく進んでいた前半。

残り僅かのところで、フリーキックをナバスがパンチングミス。詰めていたオーバメヤンについて来ていたバランに当たり、ボールは無人のゴールへ。最後はオーバメヤンに蹴りこまれて同点となった。

この場面を筆頭に、ナバスはボールの処理が危なっかしかった。しばらく試合に出ていないとどうしてもこういうことになりがち。本人も感覚があまり良くないのを把握して、無理しないようキャッチングではなくパンチングしようとしていたのかもしれず、他の場面でもパンチングの選択が多かった。

これまでのプレーを考えれば、この試合だけであまり彼を責めたくはない。復帰後最初の試合なので、今後試合勘を取り戻して行って欲しいと思う。

■勝ち越すも、交代策に乏しく

後半もドルトムントがボール保持、マドリーが守ってカウンターという流れ。

ドルトムントは57分にゲッツェに替えてシュールレ。2列目に変更を加えて、特にゲッツェではあまり打開できていなかった中央の攻撃の改善を図る。

対するマドリーはハメスに替えてコバチッチ。自らボールを運べるコバチッチで奪った後のスピードアップを狙う。

68分にマドリーが勝ち越し。フリーキックからファーで詰めたベンゼマがシュート。バーに当たるが、こぼれたところにバランが詰めていて、今度は彼が押し込み2-1に。

追うドルトムントデンベレに替えてプリシッチ、ゲレイロに替えてエムレ・モルを投入。特にデンベレは、後半こそ何度か良い場面を迎えていたものの、全体としてはダニーロにうまく抑えられていた印象。ドルトムントとしては、本職でなくしかも守備に難のあるダニーロのサイドはもう少し生かしたかったのではないだろうか。

ダニーロは攻撃面では何もできなかった分、守備で貢献。昨シーズンとは違うというところを見せてくれていた。

攻撃的なプレーヤーのポジションを入れ替えながら交代させ、流れを変えようと試みたドルトムントに対し、マドリーが守備的に打てる手がなかったことは悔やまれる。

中盤では攻撃的な交代しかできないので、やるとすればロナウドかベイルを下げてルーカス・バスケスくらいで、ジダンはそれを最後までしなかった。カウンターがあることを見せるという意味合いもあっただろうし、信頼を示す考えもあっただろう。

最後にシュールレのシュートで追いつかれて、交代策ではドルトムントが当たり、マドリーはうまくいかなかった。それでも、たまに主力で長い時間引っ張らせておくのも、長い目で見れば悪いことではない。シーズンの後半に、こういう試合の経験が生きることがあればと思う。

■最後に

2-2で3連続引き分け。勝ち越せていただけに惜しかった。とはいえ、過去2試合の引き分けとは相手が違うし、苦手なスタジアムで、守備的な形を実践しながらなので、さほど悪い結果ではない。

戦前の状況だけを見れば、ひどい負け方をしてもおかしくなかったと思うが、そんな中である程度一体感のあるプレーをしてくれたことは評価したい。

次節はアウェイでレギア・ワルシャワ戦。観客による発炎筒の使用や人種差別行為に対する制裁により無観客試合となる。

実力的には勝って当然の相手だが、特殊な環境でやりづらさはあるだろう。落ち着いて試合に入ってほしい。