レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第21節 vヘタフェ

コパのバルセロナ戦やCLなどが続く厳しい日程に突入する直前の試合。

■マドリーの先発メンバー

GK:アダン

DF:セルヒオ・ラモスアルビオルカルバーリョ、コエントラン

MF:エッシェンモドリッチ;ディマリア、エジルロナウド

FW:イグアイン

46分:アルビオルケディラ、69分:エジルカジェホン、73分;ロナウドベンゼマ

報道通り、ディエゴ・ロペスのいきなりの先発はなく、アダン。

セルヒオ・ラモスはリーガでは処分を終えて復帰。ピボーテの位置は、今後の日程を考慮したと思われるローテーションを実施。

■ヘタフェの先発メンバー

GK:モヤ

DF:バレラ、ロポ、アレクシス、ミゲル・トーレス

MF:シャビ・トーレス、ボルハ;サラビア、ディエゴ・カストロ、ガビラン

FW:コルンガ

67分:サラビア→フライル、69分:シャビ・トーレス→ミチェル、76分:コルンガ→バスケス

中位で粘っているヘタフェ。サラビアが先発した。

■ボールが進まない

マドリーのドブレピボーテは、久しぶりに本職でプレーする感のあるエッシェンモドリッチモドリッチが攻撃を作っていくことになるのだが、ヘタフェはエッシェンはわりと自由にさせ、当然ながらモドリッチにしっかり人をつけてくることになる。

ショートパスでリズムを作っていくモドリッチのスタイルでは、近い位置にパスコースの選択肢をたくさん作ってあげることが大事で、彼の周囲の味方のポジションと距離感が大事になってくる。

だが、この試合でのマドリーの攻撃陣の動きは鈍かった。動いて受けようというプレーは、特に前半あまり見られず、ボールがイグアインや2列目にどんどん入っていくということはなかった。

フォワードがポストプレーに長けているわけではないイグアインだったので、受けるプレーはあまりなかったし、たまに入るボールもトラップが大きくなって奪われるシーンがあって、収められる感じはなかった。

たまらずエジルが低い位置まで降りてきてモドリッチに加勢。

けれども、前の動きの質、量は変わっていないので、モドリッチからディフェンスの目をそらせることは出来ても効果は薄い。

結局、前半はボールを持ち上がれるディマリアに入れて何とかしようという流れが多く、右サイドからの展開が非常に多かった。これだと、いつものディマリアのプレーが一度輝くのを待つほかない。

今後の日程やリーガの状況を考えれば、この試合でメンバーを落とすことは理解できるし、コンディションのピークを持ってくる必要もない。

だから、こうした重苦しい試合内容になってしまうのも仕方のないところだ。

それでも、今のマドリーには勝ちを積み重ねるということも大事で、前半の試合内容を見て後半どうするかというのは、かなり難しい選択だっただろうと思う。

■流れを変えた先制点

最初の手はアルビオルに替えてケディラ

カードを貰っていて、組み立てに貢献度が高くないアルビオルを下げ、サイドバックでそれほど効果的でなかったセルヒオ・ラモスをセントラルに、エッシェンを右サイドバックとし、ケディラピボーテに。

アルビオルは右のセンターバックとして、右の展開が多かった前半にボールを持ちあがる場面も何度かあり、大きなミスはなかったのだが、セルヒオ・ラモスとの序列で行けば、彼が下がるのはやむを得ないところ。

ケディラにはエッシェンが落ち着いてしまっていたので、出場するなら流れを変えるダイナミックなプレーを期待。

この交代はある程度成功した。ケディラはこのところ好調を維持しており、一気に前に出る運動量でチームを少しずつ動かしていった。

マドリーの先制点は54分、コーナーから。

カルバーリョがキャッチに行ったモヤと競り合い、こぼれたところをセルヒオ・ラモスが押し込んでゴール。

リプレイを見ると、カルバーリョがあげた手がモヤのキャッチングを妨害しており、これはファール。ヘタフェにしてみれば非常に残念な形での失点となってしまった。

得点が入れば試合の流れは変わる。マドリーは非常に楽になって、リラックスして動けるようになっていった。

2点目は62分。自陣エリア内からのカウンターで、3本のパスを前へ前へと繋ぎ、最後はロナウド。強いシュートでニアを抜くかと思ったが、腰を回してファーへ。ポストのあたりにきちんとコントロールしたシュートがモヤを破った。

65分にもロナウドが追加点。

ヘタフェのパスミスから攻撃に転じ、左にいたディマリアから右のロナウドへクロス。ぴたりとヘディングであわせて3-0。ディフェンダーを1人前においたディマリアのファーストタッチは、ゴールに向かうものではなく、真横より少し後ろくらい。結果としてはフリーのロナウドにクロスがあったから良かったが、ゴールに向かえるタッチも重要。

特にこの試合では、エリア周辺でチャンスになりそうな場面で残念なタッチが目立ったので気になった。

大外へ入っていくロナウドの動きは見事。

最後は72分、それほどではない接触だったが、モドリッチが倒されて得たPKをロナウドが決めてハットトリック

直後にロナウドを休ませる余裕を得て、4-0のまま試合終了。

■セットプレー

ヘタフェにしてみれば、マドリーがボールを前に運べず運動量もなかった前半、自らのチャンスもあまりなかったが、このままで御の字の展開だった。アウェーでもあるし、無理しなければ勝ち点を持ち帰れそうな展開ではあった。それだけにファールを取ってもらえず失点したのは残念だろう。

マドリーは久しぶりにコーナーからの得点。直接合ったものではなかったし、ファールが見逃されたのは事実だが、こうした内容の試合でセットプレーが結果をもたらしたのは大きい。

今更のようだけれども、上手く行っていない試合や、CLの決勝トーナメントなど、失点を警戒して重苦しくなる試合では、そうした流れとは関係のないセットプレーでの得点を取れる可能性があるということは非常に大きなアドバンテージになる。

マドリーは、近年特にコーナーでゴールをほとんど挙げられないでおり、逆にセットプレーの守備は脆弱で、この点は明らかな弱点に鳴っている。

今シーズンのトーナメントで、今から劇的な改善が出来るとは思わない。だが、キッカーも中に入る選手も、質が悪いわけではないだけに、攻守ともに大事にしてもらいたい。

この試合のように、1つのセットプレーから流れを得ることも、失うこともある。

■今後の日程

ミッドウィークはバルセロナとのコパ準決勝第1戦。まずはベルナベウでの試合となる。

チームの状況から考えて、ベルナベウでとはいえ非常に難しい試合になることは間違いない。下手をすれば第1戦で事実上の終戦を迎えてしまう恐れもある。

とはいえ、主力の数人を休ませることが出来たこと、年明けはそれなりにしぶとさを見せていることは明るい材料だから、前向きに試合に入ってもらいたい。

週末のリーガはグラナダとアウェーで対戦。さらに次節にセビージャ線があり、いよいよCL決勝トーナメントがスタートする。