レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

CLグループステージ第4節 vユベントス

アンチェロッティジダンにとっては古巣対決。グループステージ突破が危うくなってしまっているユベントスのホームでの試合。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:セルヒオ・ラモス、バラン、ペペ、マルセロ

MF:シャビ・アロンソモドリッチケディラ

FW:ベイル、ベンゼマロナウド

71分:シャビ・アロンソ→イジャラメンディ、75分:ベイル→ディマリア、81分:ベンゼマ→ヘセ

セルヒオ・ラモスが久々の右サイドバック。この試合も4-3-3で臨むことになった。

ユベントスの先発メンバー

GK:ブッフォン

DF:カセレスボヌッチバルザーリ、アサモア

MF:ピルロビダル、ポグバ

FW:テベスジョレンテマルキージオ

82分:テベスクアリアレッラ、88分:ジョレンテジョビンコ

キエッリーニは前節の退場により出場停止。今節も4バックとなった。

■スタイルの揺り戻し

結果だけ見れば、追いつかれてのドローとはいえ、アウェイで勝ち点1は悪いものではない。しかしながら、内容的には目指すところから遠かった。

ラージョ戦でも見られたような、前線の3人を残して攻守が分断される状況がこの試合でも長く続き、ボールを持って崩すような形はあまり機能しなかった。

ボールを奪う位置が高いわけでもなく、低い位置でボールを持ってそこから速い展開で前線のサイドにボールを渡すしか有効な形を作れておらず、これではモウリーニョ期の攻撃とあまり差がない。

ピルロを見るためベンゼマが低い位置まで下がってきていることもあったが、両サイドが攻めの軸。元々志向するような形で攻撃が完結したことはほとんどなかった。

こうした状況になっている原因の1つは、4-3-3でプレーしていることだろう。

今のマドリーがこの形を採用すると、コンパクトな陣形を保ちづらい。特に両サイドが居残り、速攻を狙うスタイルになってしまう。

また、高い位置でボールを持って攻撃を作れるのがモドリッチだけになってしまうのもこの4-3-3のデメリット。

4-2-3-1では、モドリッチとイスコの併用が可能だけれど、4-3-3の中盤で併用することは現実的ではない。あるとすれば、チーム全体が守備に運動量を割くようになる状況くらいだが、マドリーではなかなかそれは実現できそうもない。

そのため、モドリッチが1人で、しかも少し低い位置から出て行って攻撃を作ることになる。これでは彼にかかる負担が大きいし、アタッキングサードで思い切ったプレーをするのも難しい。だから、速攻で両サイドがシュートまで持っていくような展開が目立つことになる。

4-3-3でやりだしたところにシャビ・アロンソが復帰してきたことで、こうしたモウリーニョスタイルへの揺り戻しはしばらく続くかもしれない。

CL、特にトーナメントになってからはこうした現実的な形でアウェイの試合を戦うことも必要になってくるだろうが、元々のコンセプトは大事にしたい。出来ることを多くするために、うまく使い分けていくほどのレベルになれば。

ボールを持たされる状況の改善も進めなければ、結局同じところで行き詰ることになってしまうだろう。

■比べてみれば

2失点したが、守備はまずまずの出来。

前回よりはポグバを自由にさせなかったし、ピルロのところは継続してベンゼマがケアしていた。

ケディラも上がって出て行った後の守備は人数が少なく不安なところがあったが、全体としてはよく守れていた印象。

ジョレンテテベスマルキージオをダミーにしてポグバとビダルが飛び出してくるので、きちんと見ていないと裏を取られることになる。この試合ではポグバが何度も高い位置でボールを受けていた。守備への切り替えも速く、マドリーは低い位置から脱出できない時間帯がしばしばあった。

以前はピルロを支えるためのポグバとビダルという印象だったのだが、今は彼ら2人も攻撃に参加し、前線の厚みを出している。

攻守に顔を出せるレベルの高い選手を2人揃えたユベントスの中盤は良いバランスを保っていた。

特にこの試合目だったポグバは、足元の技術もある程度あるし、チームとして高い位置の守備ができる安心感もあってサイドや中央で自分で仕掛けていた。こうしたことができる選手、状況があればマドリーの方法も機能するのだが、そうではない選手に難しい状況で似たようなことをさせているので上手くいかない。

これは選手個人の問題ではなく、チーム構成の問題。バルセロナ戦のような形を今後も作っていくのならば、役割に合った選手と契約するべきだろう。

当たり前のことだが、全てのことをできる選手などいない。それぞれの優秀な面を引き出せるチームを作る必要があり、マドリーには欠けているピースがあるということ。それを無理に当てはめていることが今のいびつな状況を作りだしていると言える。

■あと少し

グループステージ勝ち抜けは決まらなかったものの、2位ガラタサライとの勝ち点差は6。残り2試合で勝ち点1を得れば勝ち抜けが決まるので、ほぼ問題ない。

過密日程の中、消化試合が1つでもできればありがたい。

次節はベルナベウでガラタサライと対戦する。この試合で決めてしまいたい。

週末のリーガはベルナベウにソシエダを迎える。

CLを戦ったクラブ同士の対戦。上手くローテーションしているので、コンディションで優位に立つことは出来るだろう。