レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第32節 vエイバル

ヴォルフスブルク戦を控えたリーガ。ナバス、モドリッチは招集外となっており、ローテーションで乗り切りたいタイミングの試合。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャ

DF:カルバハル、ペペ、ナチョ、アルベロア

MF:カゼミロ;ハメス・ロドリゲス、イスコ

FW:ルーカス・バスケス、ヘセ、ロナウド

54分:カゼミロ→コバチッチ、63分:カルバハル→ダニーロ、75分:ヘセ→マジョラル

カシージャが久々の出場機会を得た。クロースも休ませ、ハメスとイスコのコンビ。ベンゼマの代役はヘセとなった。

■エイバルの先発メンバー

GK:リエス

DF:カパ、ラミス、パンティッチ、ルナ

MF:エスカランテ、ダニ・ガルシア;ケコ、アドリアン・ゴンサレス、ホタ

FW:エンリキ

46分:アドリアン・ゴンサレス→ボルハ・バストン、ホタ→フンサ、72分:ケコ→ハイロビッチ

中位につけているエイバル。アウェイでは少し落ちるが、それでも経済規模を考えれば素晴らしい成績をあげている。

■思ったよりも良い雰囲気

ローテーションの他に負傷や出場停止もあり、普段のメンバーとは大幅に入れ替わった先発メンバー。ハメスとイスコの守備と、ベンゼマを欠いた前線の形が気になるところで、不安は多い試合だった。

だが、いきなりマドリーが先制。

ヘセがエリアギリギリで得たフリーキックを、ロナウドではなくハメスが狙う。キーパーのサイドを狙ったシュートは少し巻きながらサイドネットに決まった。スピード、コースともに素晴らしいキック。近い距離で可能性を感じないロナウドではなく、彼が蹴ったことそのものも良かった。

早い時間の先制、しかもフリーキックのゴラッソで、チームを楽にしベルナベウを味方につけることができた。

とにかくCLが優先とはいっても、ベルナベウで情けない試合をすると、そのCLでも後押しを受けられなくなる。味方に厳しいのがお馴染みのベルナベウで第2戦を戦うので、この試合で良いところを見せておくのは重要。

その意味では、不安だった守備面でも思ったより走れており、印象は悪くなかった。ヘセの運動量も多く、頑張りはしっかり見せてくれていた。

ただ、チームとしての効率という点では話は別。

それぞれが走るのは良いが、寄せるところが統一できておらず、可能性のほとんどないところで無理をしたり、逆にここというところで数人が行ったのに奪えず突破を許したりとうまくいかなかった。

あまりない形でもあるし、守備が得意ではないこの面々ではやむを得ないところ。奪おうという意識があったことを評価したい。

先制後はしばらく落ち着いた展開に。

エイバルの最終ラインとはスピードに差があり、サイドは突破するものの、単独でのプレーが多く、その後の攻撃展開ができない場面が続く。

特に左サイドはアルベロアが久しぶりの出場ということもあって、関係性に難があった印象。攻撃参加の回数も多くはなく、厚みは作れなかった。

一方で、守備ではベテランらしくうまく対応していたし、久々であっても特に問題は起きなかったのはさすが。彼については最低限求められるレベルの仕事はしたと言える。

その後はスピードの差を生かした裏狙いが定着し、何度もチャンスを作る。

18分と20分にそれぞれルーカス・バスケスロナウドが決め、39分にもヘセがゴールを挙げて4-0とし、前半で勝負をつけた。

どのゴールも、うまいアシストがあってのもの。ロナウドがルーカス・バスケスに出せば、ヘセがロナウド、4点目はその反対と、しっかり味方を生かしていて良かった。

ロナウドはこういう試合で見方に華を持たせようとするところがあって面白い。精神的に余裕を持ってやれていることが伺えた。

ダニーロ

ヴォルフスブルク戦で何もできなかったダニーロについて少し。

この試合では選手紹介の段階でブーイングを浴び、63分にカルバハルを休ませる形で出場して以降もボールを持つたびにブーイングに晒された。

守備のバランスや周囲との関係性を意識してプレーするのは大事だが、それらだけでは良いプレーは生まれない。彼のように攻撃的なプレーヤーは特にそうで、定石ではないところ、予想外のプレーで変化を付けていくもの。

落ち着いた仕事ならアルベロアもいるし、この試合でもセンターバックで十分すぎる仕事をしたナチョもいる。ダニーロには彼らとは違うオプションにならなければならない。

ベストメンバーだとマルセロが彼以上に奔放にプレーするし、彼のプレーを織り込んでチームが作られているので、ダニーロが右でも同じようにプレーするのは難しいのは確かだ。

しかも、攻守に渡って献身的に上下動し、本来的なサイドバックのプレーで高いレベルにあるカルバハルとの比較になると、プレーのレベル、チームへの組み込みやすさという点で控えになるのはやむを得ないだろう。

そうしたことから、なかなかうまく使い道が見えてこない状況で、彼だけに責任を負わせるのは酷。

この試合のように楽にプレーさせられれば、前線に出て行ったり中央に入って行ったりと変化が付けられる。その長所を保った上で、うまくチームに入っていければと思う。

今でこそ当然のように高い位置でプレーするマルセロも、加入から数年はなかなか扱いづらいプレーヤーだった。守備の改善はあったにせよ、長所を認めさせる形で長年にわたりマドリーでプレーしているのだから、ダニーロも彼らしい貢献をしてくれればと思う。

■リーガも混沌

まずはCL、という節のはずだったのだが、バルセロナがアノエタで敗れたことで、勝ち点差4に。残り6試合でバルセロナが2つ以上勝ちを逃す必要があり、まだまだ可能性を語るには差があるが、数字としてはリーガも捨てづらくなってきた。

仮にミッドウィークに大逆転した場合は、CLとリーガの両方を追うことになるので、今以上にやり繰りが難しくなるだろう。終盤にきて大変な状況であるが、まずは怪我なく戦って可能性を残していって欲しい。

リーガの次節はヘタフェとアウェイで対戦。