レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

ヘセの移籍交渉が進行中

出場機会のなかったヘセについて、移籍交渉が進んでおり、それが決着するまではリスクを避けるためヘセを起用しないとの意向を、チェルシー戦後の記者会見でジダンが述べていた。

候補はPSGが筆頭と報じられており、その他プレミアからの関心もあるとのことで、進展するか残留かが決定するまでは負傷のリスクを避けるということのようである。

カンテラーノとして鮮烈なトップチームデビューを飾ったのは’13~’14シーズンのこと。バルセロナ戦でのゴールなど、印象的な活躍でアンチェロッティの信頼とマドリディスタからの後押しを得た。

スピードとオフザボールの動き、シュートの精度と落ち着きに優れており、いいところに顔を出してボールを受けてゴールを決めることができていた。しかしながら、同じシーズンのCL、シャルケ戦で右膝前十字靭帯断裂の大怪我。長期離脱を余儀なくされることとなり、天国と地獄の両方をデビューのシーズンに味わうことになってしまった。

翌シーズンの半ばで復帰したものの、復帰後はチームの苦しい状態もあって、彼にとって厳しい時間が続いた。

復帰直後は再発の不安もあったことだろう、スピードに乗れないような印象だったし、それ以上に彼の動きに合わせてボールを出してくれる形がなくなってしまい、サイドで止まった状態でボールを渡されることが増えた。そこから仕掛けて突破するのは難しく、また彼の得意とするプレーでもない。

このことで、体調的には問題なくなったにも関わらず、最初のシーズンの輝きは消えてしまった。

もともとロナウドとベイル、ハメスと重要なプレーヤーがいるところに、昨シーズンはルーカス・バスケスの台頭があって、昨シーズンヘセのチャンスは少なくなった。

負傷をきっかけとした一連の成り行きで本来の強みを生かせなくなってしまい、それを取り戻すための時間を得られないのであれば、移籍を検討することもやむを得ないだろう。

PSGのようなポゼッションできるクラブでは、広いスペースを動き回ることはあまりないかもしれないが、狭いアタッキングサードでの動きを高め、決定的な場所でボールを受ける形を高めるにはいいクラブかもしれない。

負傷以降、周囲の変化もあって少し中途半端に収まってしまっている状態を打破するために、違った環境で強みを伸ばしていくのは良い選択だ。

レンタルになるか買い戻しオプション付の完全移籍になるかはわからないが、移籍となれば、いずれにせよマドリーはヘセを戻す権利を持った形を取ることになると思われる。

遺跡が決まった時は、彼自身のキャリアのための幸運と、成長して帰ってきてくれることの期待をこめて送り出してあげたい。