レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

コパデルレイ決勝トーナメント二回戦第二戦 レアルマドリードvマジョルカ

ここ数試合攻撃が低調なマドリー。

一戦目が1-2と、ホームで一点取れればいいとはいえ、守りに注力するであろうマジョルカを崩せるか。

先発は以下の通り。

GK:デュデク

DF:サルガド、セルヒオ・ラモスカンナバーロ、マルセロ

MF:ガゴ、グティドレンテイグアイン

FW:バティスタサビオラ

ラウールが招集外のため、ほぼ固定されてきた前線が総入れ替えされた形。

点を取らなくてはならない試合で、ラウール、ニステルロビーニョをスタートから外すという決断は意外だった。

守りを固めると予想されるマジョルカなら、押し込んで一点は取れるだろうという判断か、それとも負けてもそれほど問題視されないコパデルレイでは休養を取らせることにしたのか。

個人的にはどちらも入り混じった選択だったと想像する。

■圧倒的に押し込むも

前半からチャンスはどんどん作れた。

2分にガゴからのパスを受けたサビオラにチャンスが訪れたのが最初で、それ以降ボールを圧倒的に支配しチャンスを作る。

マジョルカを押し込めたと判断したときには中盤の選手もかなり高い位置まで攻め上がっていた。

ドレンテがよく仕掛け、センタリングを上げていたがどれも得点にはつながらない。

マジョルカはカウンター狙いなのが明白。

アランゴ、トレホのトップ2人のどちらかが前線に残り、そこに収まればマドリーとしてはピンチになる。

なにしろマドリーは前掛かり。攻めまくっているのに点をあげられない雰囲気になってきてからはなおさらだった。

それでもセルヒオ・ラモスカンナバーロが何とか相手の攻撃を抑え、攻撃陣へとボールを供給。

前半終了した時点でボール支配率はマドリーの70%(!)、シュート数はマドリー14本(枠内7本)、マジョルカ1本(枠内0本)と、数字上では圧倒。

それでも得点がないのは、マジョルカGKモヤを中心としたマジョルカの守備が頑張ったからだろう。

■役割意識の徹底されたマジョルカ ―マドリーの攻撃復活のカギは・・・―

前半終了間際に負傷したサビオラに代わってニステルが後半開始時点から出場。

試合開始当初のメンバーを考えると、ニステルの出場はできれば避けたい事態だったのではないだろうか。理想としては控え主体メンバーで一点取れれば、というところだったろうが、点も取れず、敢えて休ませたニステルを出さざるを得ないとは、裏目としか言いようがない。

マジョルカはトレホに代わってイバガサを投入。

カウンターを成功させれば楽になるマジョルカにとって、イバガサのプレーは助けになっただろう。攻め疲れてきたマドリーの裏でよくボールを持って攻める。

マドリーはそのたびに守備に時間と人数を割かざるを得ず、前半よりも次第に間延びしてくる。

ただ、マジョルカがマドリーには付き合わないしたたかさを見せた。

マドリー陣でボールを奪われても、深追いせずあっさりとリトリート、自陣に入ってからしかチェックにいかない。イバガサが頑張る一方、守備を優先させる約束はしっかり守って、スペースを作らない。

守りを優先し、スペースを消すことに専心する下位チームに苦戦しているマドリーにとってこれは苦しい展開。

64分にイグアインに替えてロビーニョを出すも、ここ数試合の問題点の解決策は見いだせず。というよりも、スペースがある状態で活きるロビーニョは、ゴール前が狭いこの試合では良い形を作り出せなかった印象。

76分、ドレンテに替えてスナイデル

この試合に限っては相手によく仕掛け、かわせていたドレンテを、パサーのスナイデルに替える判断はどう捉えるべきだろうか・・・

狭い場所しかない状態で、個人で打開できる選手を一人失ったことの方が損失だと個人的には思う。

80分を過ぎてセルヒオ・ラモスもサイドを中心に上がり始め、総攻撃状態。

10分で何とか一点と思ったが、82分、イバガサがバレーラのパスを受け、カンナバーロをかわしループシュート。見事に決まって0-1。

この失点で事実上終戦。あきらめず攻め続けるも、一点を挙げることができなかった。

終了時点で、ボール支配率はマドリーの65%。シュート数はマドリー23本(枠内9本)、マジョルカ5本(枠内2本)。攻め続けるも得点に結びつかずカウンターで失点、という典型的パターンが数字にも表れている。

それにしても守備を固められると今のマドリーは苦しい。

素早く攻めてロビーニョを活かすパターンも使えないし、狭いスペースを崩すパスの連携も望めない。近いうちに立て直すには、前者の攻撃パターンを取り戻す方を選ぶべきだろう。

スナイデルを中心としてショートパスをつなぐに至るには(それを目指していると仮定すれば、だが)、まだ時間がかかるだろうし、今シーズン成功しているロビーニョを中心とした速攻を再び実現させたい。

それには前線からしっかり守るという、4-3-3に移行した時の守備スタイルの回復も必須。その点で、フル出場が続いていたラウールの休養は貴重。後半出場したニステルの完全休養もどこかで取りたい。

■ダービーへ向けて

次の試合はダービー。アウェイのビセンテカルデロンでの対戦となる。

勝ち点差10ながら3位につけるアトレティコは、CL出場権を狙い、あわよくば優勝も、という位置。それ以前に、ホームでのダービーとなれば勝利を狙うのは当然だろう。アトレティコが積極的に攻めることが予想される。

マドリーとしては相手の攻撃意識を逆手にとって、先述した素早い攻めを見せたいところ。ロビーニョが実力を発揮する場面も多いだろう。

ペペの出場が微妙で、相変わらず苦しい最終ラインではあるが、この問題を解決できれば、良い攻めと得点が期待できると考えている。