レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第11節 vレアル・ソシエダード

ソシエダとのアウェイゲーム。良い流れをCLのアウェイでのリヨン戦まで継続させたいところ。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:アルベロア、ペペ、セルヒオ・ラモス、コエントラン

MF:ラス、シャビ・アロンソ;ディマリア、エジルロナウド

FW:イグアイン

64分:エジル→カカ、69分:ラス→ケディラ、81分:イグアインベンゼマ

マルセロがベンチスタートで、コエントランが左サイドバック。本来のポジションのはずなのに、これがマドリーで初めての左サイドバックのプレー。

ピボーテでラスが先発した。

ソシエダの先発メンバー

GK:ブラーボ

DF:カルロス・マルティネス、デミドフ、ミケル・ゴンサレス、イニゴ・マルティネス、カダムロ

MF:エストラーダ、ベルガーラ、マリガ、シャビ・プリエト

FW:ベラ

61分:エストラーダ→グリースマン、83分:カルロス・マルティネス→アギレチェ、86分:ベルガーラ→パルド

マリガ、ベダといったビッグクラブからの選手が入ったソシエダ。それでもシャビ・プリエトは健在。

■プレスだめ、楔もない

マドリーが序盤にペースを上げる傾向にあることは前回書いたとおり。

それがこの試合でも機能するかと思ったが、そうはいかず。原因は2つ。

1つは、ソシエダがボールを持った時に無理をしなかったこと。シンプルに縦へボールを運ぶし、それぞれの選手のタッチ数が少ないので、マドリーはビジャレアル戦の序盤で見せたような囲い込みができなかった。

よって、相手の守備陣形が乱れた状態でボールを奪い返して速い攻め、という形は成立しなかった。

2つ目はマドリーが楔をコンスタントに入れられなかったこと。

この日のエジルは中央で攻撃を作ることができず、ボールタッチの回数も少なかった。これにより、6割以上のボール支配をしながら、後方で回す時間ばかりという悪い展開に。

エジルがバイタルで受けて回りを使うことが出来ていないから、ペペやシャビ・アロンソから両サイドへの大きな展開に頼るほかなくなった。

精度が高いのは相変わらずで、安定してロングボールを供給できる技術は素晴らしいの一言だが、チームとしてはそのボールの後のフォローがイマイチ。ボールを受けた選手の選択肢は少なかった。

後は1トップのイグアインの最終ラインとの駆け引きが全て。

これが早い時間に成功し、落ち着いたシュートを決めてくれたから良かったものの、チームとして求めたい攻撃は何も出来ないまま。

ソシエダの5バックはバイタルにボールが入ったら一人出てきて4-1-4-1状になることもあったが、とにかく5-4でしっかり守る意識は高かった。

シャビ・プリエトエストラーダが攻撃に絡めないので、マドリーとしては不安要素は少なかったが、攻めあぐねは明らか。

ロナウドはいつも以上に中に絞っていた。

点が取れない焦りもあるように見え、なんでもないタッチをミスするなど、精彩を欠いた。彼が焦っていると周りが関係なくなってしまうのが辛いところ。精神的に余裕を持ってプレーさせてあげないと、チームとして厳しくなる。

ロナウドが中に入ってイグアインとの2トップのようになったことで、陣形としては3-1-4-2のように変形した。

シャビ・アロンソセンターバック、その前にラス、4は右からアルベロア、ディマリア、エジル、コエントランといった感じ。だが、エジルが仕事できないのでサイドサイドとなる。

そこで、コエントランだが、やはり本業ではこれまでより良いプレーを見せていた。攻撃への出て行き方、パスの出し方はピボーテよりずっと良い。左サイドで幅を持たせられたのは彼のおかげ。

ユーティリティなどといわず、マルセロと正面切ってポジション争いをしたほうがいいだろう。

■交代も甲斐なし

前半は1点リードで終えたマドリー。

手ごたえを掴んだのは失点したとはいえよく耐えていたソシエダの方。徐々に攻撃の雰囲気を改善させた。

縦にシンプルな繋ぎ方をしていたが、5バックの両翼を時々前に出し、3バック化することで攻めの人数を確保。後半は下がらざるを得ない状況もあった。

そこで、選手交代で流れを変えようとするマドリー。

良くなかったエジルをカカと交代。この試合の出来に限っては、カカの方がボールをよく引き出せるという、少し前なら考えられないような変貌振りになってしまった。

カカが良くなっていることもあるが、エジルはボールを受けられないと厳しい。

次にラスをケディラに。

高い位置まで出て行って絡むラスから、ポジションを維持するケディラに替えて無理を避ける。

この時点で2点目よりも1-0の逃げ切りかという雰囲気。

ベンゼマを入れてロナウドと入れ替えてもさほど効果はなし。ロングボールしかないから、どこにいてもあまり関係ない。結局は局面を打開してもらうのに期待するしかない内容で、それができなければ何も起こせない。

その点で、相手にとって仕掛けが怖いカカが入ったことは変化するきっかけになりそうだったが、良い場面はほとんどなかった。

攻撃でいいところなく、勝ち点3を得たことだけに満足しなければならない試合となった。

■それぞれに良さを

最近のカカの良さを続けてみているだけに、エジルが良くなかったことが目立った。

イグアインベンゼマにないものを見せてくれている。最終ラインとの駆け引きを延々と繰り返せること、ゴール前での落ち着き、といったあたりは彼の方が良い。

ベンゼマならバイタルでもっとボールを受けてくれただろうが、得点できたのでフォワードとしてはイグアインで結果オーライといったところ。

さて、今週のミッドウィークはアウェイでのリヨン戦。

勝てば首位でのグループ突破がほぼ決まる。