シャビ・アロンソがいないアウェイでの試合。難しいことは明らかだったが、果たして。
■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
DF:コエントラン、ペペ、セルヒオ・ラモス、マルセロ
FW:イグアイン
75分:ディマリア→アルビオル、76分:ベンゼマ→イグアイン、81分:エジル→カカ
シャビ・アロンソ不在のピボーテはラスとケディラ。ラスが最近入っていた右サイドバックが空いて、そこにコエントラン。
■ヒホンの先発メンバー
GK:フアン・パブロ
DF:スアレス、グレゴリー、ボティア、カネージャ
MF:エグレン、カセス;トレホ、アンドレ・カストロ、デ・ラス・クエバス
FW:バラル
68分:アンドレ・カストロ→サンゴイ、73分:トレホ→ナチョ・ノボ、79分:バラル→ビリッチ
バラルとアンドレ・カストロが残ることはあり。他は守備を頑張る。
■シャビ・アロンソ不在への対処
マドリーの攻撃は、シャビ・アロンソがサイドへボールを供給できることが前提。この試合はそれが出来ない状況だったが、それでどうするか、という問いへの回答は、「諦める」ということ。
まず、ラスとケディラのドブレピボーテとした時点で、シャビ・アロンソの代役をおかなかったことは明白。シャヒンを使うだろうと思ったが、まだまだという判断だろう。これで、中盤で組み立ててサイドへ、という形はないとはっきりさせた。
ただ、その代替案もまたなかった。
中央に楔を入れるなどして、別のルートを探ることはなく、結局センターバックを中心として、サイドへのロングパス策は継続されたことになる。が、精度は落ちる。
結局のところ、シャビ・アロンソがいようといまいと、低い位置からの攻めでは、彼がいる時の形しかないのが現状ということ。いないから別の方法を取るのではなく、いないけれども何とか同じ方法を取るしかない雰囲気である。
結局、数が少なくなるチャンスを生かすしかなくなるという点で、ずっとこのままではいずれ勝ち点を失う危険は十分にあるというべきだろう。
この試合では、マルセロが持ち上がることが出来たことでかなり救われたが。
ボールが前に入らない状況でのエジルもまた苦しい。
サイドでボールを受けるのは、ロナウド、ディマリア、ベンゼマが中心で、そこへ寄っていって形を作るのがエジルだが、、サイドが安定しないとやれることは少ない。
この試合では、低い位置に下がって助けることもあまりなかったし、貢献度は非常に低かった。下がるプレーはカカの方ができるのだが、試合に出た頃にはそれは問題にならなくなっていたから、もっと早い時間で見切っても良かったかもしれない。
近づいてきたバルセロナ戦にしても、CLを見据えてもそうだが、シャビ・アロンソにいかに時間を与えてあげられるかが、今のマドリーのミソ。
だから、まずそれを第一に考えてやらないと、前線に良い選手がいても、そこにボールが届かないということはあり得る課題だ。
その点で、カカの組み立てへの貢献の方が期待できるのでは、と現時点では思っている。
■そのほかのポイント
コエントランの右サイドバックは、自重の指示もあったかもしれないが、ほとんど意味なし。それなら、負傷がないならアルベロア、アルベロアもダメなら、カスティージャの選手を持ってきて問題ない。
ディマリアは、全体としては相変わらずの精度だが、攻守の切り替えとスプリントは良かった。奪われた後をしっかりしてくれる選手は、後ろからすると助かる。
この試合でもそれで先制点を生んだ。ゴール前でのアイデアも良かった。
組み立てが怪しかったから、裏へ行けるイグアインという選択は正解だろう。だが、最後のシュートがイマイチ。もったいなかった。
■今週末へ
明日はアヤックス戦。相当に主力メンバーを落として招集している。それはバルセロナも同じ。勝てれば勝ち点以上に勢いが付く試合だけに、お互い準備万端を目指している。